ビジネスクラスを譲った青年  様々な話題

88歳おばあちゃんにビジネスクラスを譲った青年のことが
話題に上がっている。

その青年は、スコットランド出身のジャック・リトルジョン
彼は、母親と姉妹と一緒にニューヨークを訪れていた。
彼の兄弟がタイムズスクエアで主催した
ホームレス支援のチャリティーイベントに参加するためだった。

その帰りのフライト、
ヴァージン・アトランティック航空の
ニューヨーク発ロンドン行きの深夜便。
母親は子どもたちに
ビジネスクラスをサプライズで用意したのだ。

リトルジョンは、サプライズは嬉しかったが、
ビジネスとエコノミーの不平等さに居心地が悪かった。
エコノミーの乗客はビジネスの席を通って機内後方に行く。
うらやましそうにビジネスクラスの椅子を見ながら。
そうした格差は「不健全」だとリトルジョンは感じていた。

彼は母親にエコノミーと交換する旨を伝え、
誰に席を譲ればいいかと適任者を探した。
そしてアリソンという老婦人に目を止めた。
彼女を見た瞬間、この人だ、と思ったという。

88歳のバイオレット・アリソンはイギリス出身で、
いまも現役の看護師。
ニューヨークには娘に会うために訪れていた。
膝の置換手術をして以来、久しぶりのフライトだった。

アリソンは予約したエコノミー席に腰を下ろした。
すると、機内の前方から歩いてきた青年に
突然声をかけられた。
「失礼ですが、ひとりでのご旅行ですか? 
私のビジネスクラスの席をあなたに譲りたいのですが」
面食らったアリソンは、
「あなた、冗談を言っているんでしょ」と返した。
その青年リトルジョンは
「本当です。私のビジネスクラスの席と交換しましょう」
と提案した。

信じられない気持ちでアリソンが申し出を受け入れると、
リトルジョンは彼女をビジネスクラスのキャビンまで案内した後、
自分はアリソンのいたエコノミー席に座った。

アリソンはそれから7時間、
ビジネスの食事を堪能し、
フラットシートでゆっくり休んだ。

この一部始終には、目撃者がいた。
客室乗務員のリア・エイミーだ。
彼女によって、
この経緯がフェイスブックに投稿され、
世界に広がっていった。

エイミーは書く。
「リトルジョンは、エコノミーのトイレのすぐそばの席に座り、
フライトの間ずっと静かにしていたわ。
注目を集めようとするわけでもなく、
ほんとに良心から席を譲ったって感じだった」

「夕食の後、彼女を寝かせて毛布を掛けてあげたときの、
彼女のあの幸せそうな顔を
みんなに見せてあげたかったわ」

そして、言う。

「これまで何百回と搭乗してきて、
サッカー選手や映画スターたちの
お世話をする機会に恵まれてきたけど、
これだけは言わせてちょうだい。
この2人が、私の一番お気に入りの乗客になったわ!」

エイミーの投稿には、
何千ものメッセージやハートの絵文字が寄せられ、
リトルジョンの行いに拍手が送られている。

実は、アリソンの長年の夢は
いつかビジネスかファーストクラスに座ること。
その夢をリトルジョンがかなえたのだった。

↓は、
ロンドンに着陸して降りる前に、
リトルジョンとアリソンが撮った記念撮影
ビジネスクラスでくつろぐアリソン。

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同じ状況に立った時、
あなたに、こんなことが出来ますか?
出来ますか?

私には、出来ません。

たとえば、何かの都合で、
私の席だけビジネスクラスで、
カミさんと娘がエコノミーだったりしたら、
これは迷うことなく、
家族にビジネス席を譲るでしょう。

しかし、全くの赤の他人に、
快適な席を自ら譲ることなど、出来はしません。

シルバーシートさえ譲らない若者がいるというのに、
リトルジョンの行為は、
本当に目を開かされた気がします。

リトルジョン、きっといい大人になることでしょう。

昔、賢人・曽野綾子さんが日本財団の会長をした時、
役職の高い者がビジネスクラスで旅行しているのを見て、
年齢の若い者はエコノミーに乗るように規定を改めたといいます。
エコノミーに乗って、
隣に座った乗客といろいろ話をした方が
ためになると考えたからです。

曽野さんは、こう書いています。

二十代の若者がキャビアでシャンパンを飲んでいる姿を見て、
これはいけない、と思いました。
他人のお金で贅沢すると、
お金の値打ちも他人の苦労もわからない。
贅沢は、自費で盛大にするものだ、
という基本的なルールも教えたかった。
日本財団では会長の権限が大きいというので、
この場合だけ私の好みで制度を少しいじりますと言って、
すぐに年齢制にしました。
四十歳までは、
飛行時間が何時間かかろうが、
全員エコノミー。
四十歳を過ぎたら、
出世の如何にかかわらずビジネスクラスというふうに。

NBS(日本舞台芸術振興会)という、
オペラの招聘をしている団体があります。
その専務理事をしていた佐々木忠次(故人)さんという方は、
ヨーロッパに出張して、
相手先と打ち合わせをする際、
秘書などを同行させず、
必ず一人ででかけたといいます。
理由は、そんなところでお金をかければ、
オペラの入場料金にはねかえるからだと。
1円でも安く、
日本の観客に外国のオペラ劇場を招聘するための努力です。

また、IKEAの社長をはじめ役員たちは、
外国に出張する時は、
全員エコノミーだといいます。
理由も同じ。
そこで費用をかければ、
商品の値段に反映されてしまうから、と。

その話を聞いて、
IKEAが好きになりました。





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