アカデミー賞作品賞の選出方法  映画関係

あ、今日はバレンタインデーだと気付いて、
誰もくれないな、
と思っていたら、
娘が帰宅して、↓のようなものくれました。

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グラッパ漬けチェリー

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グラッパは、イタリア特産の蒸留酒。
それに漬けたサクランボをチョコレートでくるんであります。

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計算してみたら、1粒300円。
大切にいただきましょう。


「パラサイト 地下の家族」の作品賞受賞に終ったアカデミー賞。

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私は作品賞は「1917 命をかけた伝令」だろうと予測していた。
というのは、
ハリウッド映画ではなく、アメリカ映画でもなく、
英語の映画でさえもないアジア映画に
作品賞の一票を投じるアカデミー会員は
それほど多くはないと思っていたからだった。
やはり、作品賞はアメリカ映画の中から出す、
というのが、
ハリウッドの映画人の矜持と思えたからだ。

しかし、結果はご覧のとおり。
「パラサイト 半地下の家族」が
アメリカの映画人の心を掴んだことは確かだと思いつつ、
「1917 命をかけた伝令」の意欲的な作品を
押し退けるだけの作品とは、
どうしても思えなかった。

結果は神聖なものと受け入れよう。
しかし、今度、
常識破りの結果が生じたのは、
作品賞の選出方法に原因があると思われる、
との思いは付きまとっている。

ノミネート作品のうち、
一つを選んで投票し、
その獲得数が多い作品が受賞する、
というのが普通で、
演技賞をはじめ、
技術賞はみんなその方式を取っている。
5本のノミネートのうち、
「この1本」または「この人」に投票し、
最高の得票数を得たものが受賞する。

しかし、作品賞だけは違う。
昔の作品賞は、1本を選ぶ方式だった。
しかし、第82回(2009年度)から
作品賞候補は10作品になった。
その後、2011年からは、
会員の5%の支持を得た5〜10作品が候補とされるようになった。

今年の作品賞候補は9作品。
投票資格を持つ人は、
その中から1作品を選んで投票する──ではない
作品賞にかぎり、
投票者が候補作のすべてに対して順位を付けて投票するのだ。
そして、1位に入れた人が50パーセント以上の作品なら、それで決まり。
では、50パーセントに到達する作品がなかったら、
どうするか。
1位に入れた人が最も少なかった作品を除外して、
もう一度集計しなおす。
それでも50パーセントに達する作品がなかったら、
再び1位に入れた人が次に少なかった作品を除外し、
集計しなおす。
この作業を1位に投票する人が
50パーセントに達する作品が現れるまで繰り返すのだ。

たとえば、
Aさんが「フォードVSフェラーリ」を1位、
    「アイリッシュマン」を2位、
    「ジョジョ・ラビット」を3位、
    「ジョーカー」を4位(以下略)・・・と投票したとする。
Bさんは「ジョーカー」を1位、
    「マリッジ・ストーリー」を2位、
    「フォードVSフェラーリ」を3位、
    「アイリッシュマン」を4位・・・と投票したとする。
Cさんは「マリッジ・ストーリー」を1位、
    「パラサイト」を2位、
    「1917」を3位、
    「アイリッシュマン」を4位・ ・・と投票したとする。

開票作業で見られるのは、常に第1位の作品のみ。
その結果、50パーセントを占める作品がなく、
「ジョーカー」が1位獲得数が最も少なかったとすると、
「ジョーカー」を除外して、再集計となる。
すると、Bさんの1位は「マリッジ・ストーリー」に変わる。

第2回集計でも50パーセントを占める作品がなく、
「マリッジ・ストーリー」が最下位だったとする。
「マリッジ・ストーリー」を除外して、再集計となる。
すると、Bさんの1位は「フォードVSフェラーリ」が繰り上がり、
Cさんの1位は「パラサイト」に変わる。

このようにして、
対象作品が絞られていく中、
いずれはどれか1本が1位票の50%を獲得するようになり、
それが受賞作となる。

これは、音楽コンクールの選考などでも行われる方式の変形で、
音楽コンクールでは、最下位から順に外して
再度投票が行われ、
対象者が少なくなっていって、
最後は投票者の過半数(50%以上)を得た人が受賞者となる。
オリンピックの開催都市の投票も同じようなものだ。

ただ、この集計過程は、
オスカーの開票作業を行う会計事務所内で行われ、
会計事務所は、どの作品が途中で落とされたかを含め、
実際に何度開票ラウンドを繰り返したのかも絶対に明かさない。

この方法の利点は、
投票者の意見が、何らかの形で反映されることで、
最終的に50パーセントの人が支持した作品が受賞、
ということになる。

従って、好き嫌いが激しく分かれる作品は、
1位に入れてくれる人が一定数いても、
6位や7位に入れる人が多かったりすると、
途中で切り捨てられてしまう可能性が強い。
勝ち残れるのは、
大多数が「まあこれならいいか」と納得できる映画になる。

現在この投票形式を採用している賞は、
プロデューサー組合賞と、放送映画批評家協会賞だけ。
英国アカデミーは、
投票者が候補作の中から1作品だけを選んで入れる、
一般的な方法を取っている。
アカデミー賞も、他の部門が、
候補作のうち1つを選択させている以上、
作品賞も同じやり方にすべきではないか。

そこで、推論。
アカデミー会員が「1本だけ選べ」と言われれば、
「1917」を選んだのではないか。
しかし、戦争映画は女性が好まないという点で不利だ。
ランク付けでは1位を回避した会員は結構多かったのではないか。
「パラサイト」は、作品の面白さから
2位、3位に入れた人が多く、
その結果、作品数が絞られるほど、有利になったのではないか。

既に述べたように、
選考結果は神聖だ。
そこには、世界の情勢や、時代の趨勢が反映される。
だから、文句を付ける気はないが、
今日、「1917」を観た立場では、
やはり、今年のアカデミー賞作品賞は、
それだけの風格のある「1917」が相応しい
そして、野外のワンカット戦争映画(何回かつないでいるが)に挑んだ
サム・メンデスに監督賞を上げたかった、
という思いを強くした。
(あ、文句を付けているんだな)

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タグ: 映画




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