映画『2人のローマ教皇』  映画関係

[映画紹介]

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「2人の教皇」とは、
第265代ローマ教皇のベネディクト16世
(ドイツ人のヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガー。在位2005〜2013)と、

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第266代ローマ教皇のフランシスコ
(アルゼンチン人のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ。在位2013〜現在)のこと。

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ちなみに、ベネディクト16世は、
ローマカトリックで598年ぶりの生前退位した方。
(自らの意思で辞任したのは719年ぶり)
その後を継いだのがフランシスコだ。

2012年、
カトリック教会の方針に納得できないベルゴリオ枢機卿は、
ベネディクト教皇に辞任の意思を伝えるためにローマを訪れる。
当時、カトリックは資金洗浄疑惑
聖職者の性的虐待問題で揺れていた。
二人は保守派と改革派で、
同性愛・堕胎・避妊等に対して保守的見解を示す教皇と、
時代に適応しないカトリック教会の旧い体質に
改革を起こすべきだとする枢機卿。
正反対の二人は、
教皇の別荘であるガンドルフォ城で数日を過ごし、
時間を共有する中で理解を深めていく。

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この時、ベネディクトは85歳、ベルゴリオは75歳。
つまり、老人二人の対話がほとんどを占め、
その間にベルゴリオの回想がはさまる。

ある契機で神の道を歩み始めたベルゴリオには、
アルゼンチンの独裁軍政時代に
軍部に妥協して、仲間を失った罪意識がへばりついている。
礼拝中に出席者から非難されたりもする。

また、ベネディクトは聖職者の性的虐待問題で
適切に対応できなかったという後悔が自分を責めている。

老齢のベネディクトは「神の声が聞こえなくなった」と嘆き、
ベルゴリオは「いつも聞こえるわけではない」と応じる。
聖職者には、常に信仰の危機が発生し、
それを乗り越えるのは、祈りしかない。
更に聖職者にも老残の哀しみが迫り、
深い孤独も襲って来る。
しかし、それでも、信者12億の
世界的組織の頂点に立つ者として、
くじけた姿を見せるわけにはいかない。

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二人の対話劇は、
風雲を含みながらもユーモラスに展開。
次第に二人の心が解きほぐれていき、
その果てに、システィーナ礼拝堂の
ミケランジェロの壁画の下の部屋「涙の部屋」で告解しあい、
許しを与え合う場面では、涙がこぼれた。

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教皇は神ではなく、
一人の罪人であるという当たり前の事実だが、
深い人間性に基づく、
愛と赦しの物語に心打たれた。

非公開のコンクラーベ(教皇選挙)の様子が
再現されているところも瞠目した。

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システィーナ礼拝堂の内部も詳細に再現されている。
まさかヴァチカンがロケ地に提供したはずはないので、
これは実物大のセットが組まれたに違いない。

監督は「シティ・オブ・ゴッド」(2002)のフェルナンド・メイレレス
ベルゴリオはジョナサン・プライス

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ベネディクトはアンソニー・ホプキンスが演じ、

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それぞれゴールデングローブ賞の主演男優賞と助演男優賞にノミネート。
素晴らしく調和の取れた演技合戦をする。
脚本はアンソニー・マクカーテンとフランク&コットレル=ボイスで、
ゴールデングローブ賞脚本賞にノミネート。

イギリス、イタリア、アメリカ、アルゼンチン合作。
実在の、しかも現在生きている人物を素材にする勇気に感服する。

2019年11月27日にアメリカで限定公開され、
12月20日にNetflix で配信開始。

5段階評価の「4.5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/WJHFnRljkaA

アップリンク吉祥寺他で上映中。

フランシスコを扱った映画「ローマ法王になる日まで」(2015)のブログは、↓をクリック。

「ローマ法王になる日まで」

このブログには、
フランシスコに関する挿話が詳しく書かれているので、
興味のある方は、読んでもらいたい。

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