小説『世界を救う100歳老人』  書籍関係

[書籍紹介]

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スウェーデンのメディアで活躍後、
作家になったヨナス・ヨナソン
10年前に刊行し、15カ国で1500万部のベストセラーとなった
「窓から逃げた100歳老人」の続編。

前作は2度の世界大戦があった20世紀を、
トルーマンやチャーチル、スターリン、金日成ら、
数多い世界的指導者と出会って、
時代の生き証人となったアラン・エマヌエル・カールソンの足跡を
ハチャメチャに描いたが、
今回も実名で登場する政治家たちを
オチョクリ倒す。

前作の最後で大金を入手した
100歳のスウェーデン人のアランは、
親友で66歳のユーリウス・ヨンソンと
インドネシアのバリ島のホテルで贅沢三昧の生活を送っていた。

101歳の誕生日にユーリウスが用意した熱気球が
思いがけずインド洋に不時着。
二人は北朝鮮の船に救助されるが、
それはコンゴから流出した濃縮ウランを密輸入する船だった。
核開発の課題を解決する手段を知っている、との
核兵器専門家をよそおうアランの嘘話に金正恩が乗ったために、
二人はそのまま北朝鮮に行く羽目に。

金正恩をけむに巻いた後、
スウェーデンの外務大臣及び国連安全保障理事会特使である
マルゴット・ヴァルストロームに救出されて、アメリカへ。
しかも、濃縮ウランまで盗みだしていた。
ウランの預け先にと会ったトランプ米大統領に失望し、
濃縮ウランはメルケル独首相に委ね、
外交官扱いでスウェーデンに帰国。
その時には一文なしになっていた。

それを救ったのが、サビーヌ・ヨンソンなる59歳の老婦人で、
ユーリウスと同姓のよしみでねんごろになった二人は、
棺桶製造会社を起こして成功。
しかし、プーチン露大統領の支援のナチグループの一人に
ある手違いから命を狙われるはめになる。
その手を逃れて、タンザニアに潜入した3人は・・・

というわけで、前作よりも
ずっと小振りだが、
世界の火種の筆頭、北朝鮮の核問題という、
世界の安全に関わる点で、
重要な役割を担うことになる。

今回のアランは、
インドネシアで与えられたタブレットに夢中となり、
世界のニュースを眺めることに生き甲斐を見出している。

トランプ金正恩プーチンメルケルも実名で登場。
もちろん笑いの爆弾でからかいまくる。
この人だけは創作かな、と思った
スウェーデンの女性政治家、マルゴット・ヴァルストローム外相まで
実在の人物だと知って驚いた。
よく許可したものだ。
(許可は取っていないと思われる)

ユーリウス・ヨンソンの原産国偽装アスパラガスが
最後まで引いて笑わせる。
バリ島の仲間に送ったソッセージでソウルのドイツ人外交官が
勝手な解釈をするのもおかしい。
また、マルメの町で、
ある人物とある人物が遭遇するシーンも笑わせる。
ところどころ吹き出すような部分があり、
イギリスのEU離脱もちゃんと扱っているが、
もっと広く拡大し、前作なみに
世界を股にかけての話になってくれるかと思ったら、
意外に小さく終ってしまったのが残念。

前作の書評は、↓をクリック。

「窓から逃げた100歳老人」

前作を映画化した「100歳の華麗なる冒険」については、↓をクリック。

「100歳の華麗なる冒険」






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