GSOMIA延長(笑)  政治関係

何ですか、GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)延長って。
さんざん世間(世界)を騒がせていながら、
ぎりぎりになって、
「やめるのや〜めた」ですか。

はじめ、「条件付き延長」と伝えられたので、
日本政府が何か譲歩したのではないか、
と心配したが、
そんなことはなく、
ただ、日韓で「協議を行う」というもの。
こんなもの、「条件」でも何でもなく、
当たり前のことを7月以来、してこなかっただけのこと。

その間、「日本が輸出規制(日本側は輸出管理の厳格化)を撤回しないと
GSOMIAの延長はしない」
と断言していたのに、
この程度の「協議」で撤回するとは、
腰抜けにもほどがある。

この間、韓国の読み違いが激しい。
日本が輸出管理の厳格化をし、ホワイト国から除外すると、
韓国は「撤回しないとGSOMIAを破棄するぞ」と脅した。
日本がどうせ妥協と譲歩するだろう、と見越してのことだ。
しかし、日本はもう昔の日本ではない。
1965年の請求権協定を反故にし、
慰安婦合意もなし崩しにする国とは、
もはや譲歩の余地はないと、
原則を貫いた。

そもそも輸出管理の厳格化も、
日本から輸出した戦略物資を、
他国に横流しした疑惑から生じたことだ。
その実態についての協議を韓国は3年間も応じなかった。
日本側の主張が間違っているなら、
ちゃんと証拠をあげて証明すればいい。
それも7月以来、しなかった。
というか、出来なかったのだ。

報復手段としてのGSOMIAの破棄通告も、
国民挙げての日本製品不買運動にも、
日本はびくともしなかった。

そこで、アメリカに仲介を求めたところ、
アメリカは日本を非難せずに、
韓国の姿勢を改めることだけを求めて来た。

アメリカがGSOMIAにこだわるのは、
この協定が日米韓の結束の象徴であって、
それがほころびることは、
日米韓の同盟が破れ、
中北露を利することになるからだ。

アメリカは政府高官を送り込んで、
韓国の説得をし、
国会で決議までした。

文さん(もう大統領とは呼ばない)たちは、
世論を恐れ、
廃棄を最後まで言い続けたが、
さすがに、アメリカの報復を恐れたのだろう。
今、在韓米軍の防衛費分担金の大幅増額でもめている。
在韓米軍の一個旅団(3千〜4千人)の撤収さえ言い始めた。
文さんは、アメリカの対応を恐れ、
最後の最後まで引き延ばして、
結局は延長した。

「いつでもGSOMIAの効力を終了できるという前提で」
と言っているが、
そんなことはない。
条文を変更しない限り、
延長したら、1年間は拘束される。
条文の変更には、日本の同意が必要だ。
せいぜい出来るのは、「破棄の通告」だけで、
1年間は維持されるのだ。

(GSOMIA第21条第3項:
「この協定は、1年間効力を有し、
一方の締約国政府から他方の締約国政府に対し
この協定を終了させる意思を
90日前に外交上の経路を通じて
書面により通告しない限り、
その効力は、毎年自動的に延長される。」
破棄の「効力を停止」などとごまかしているが、
事実上の撤回をした以上、
1年間は延長するのである。)

実は、ほとんどの人が
GSOMIAは破棄されるだろうと思っていた。
私も同じだ。
私の見通しは次のようなものだ。

文さんの目的は北と南の統一
そのために邪魔な日韓米の同盟は、やがて破棄したい。
文さんの本音はGSOMIAを破棄し、
米国との関係も断ちたかったのだ。
その理由を捜していたところ、
日本の輸入管理の厳格化が飛び出して来た。
好機到来とばかりにGSOMIAの破棄を言い出した。
ところが、アメリカの姿勢が
予想より強行だった。
日本・韓国両方に改善を呼びかけるかと思ったら、
韓国側だけ非難される。

それで、わずかに日本との協議継続を「条件」に
破棄することをやめた。
おまけに、あれほど強行だった
WTOに対する提訴もやめるという。

21日午後、国家安全保障会議会議でも、
「日本側の態度の変化ないかぎり、
延長しないという立場に変わりはない」
と康京和外相は言っており、
国会でも「GSOMIAの延長には
日本による輸出管理強化の撤回が必要だ」
と改めて言っていたのに。
また、文さんは、
「安保上信頼できないという理由で
輸出規制措置をとった日本と
軍事情報を共有するのは困難だ」
と語っていたのに。

失効目前、6時間前の
ぎりぎりになって、この始末。

長嶺安政駐韓大使が
「韓国政府におかれて賢明な対応をされることを
引き続き求めていきたい」
と言っていたのが、皮肉に聞こえた。
賢明でない相手に賢明な対応を求めるとは、漫画だ。

個人的には、GSOMIAを破棄した後に起こることを
見てみたかった気がする。
トランプ米政権がどんな報復措置をしたか。
韓国が米国の要求を断った、
という裏切りは、
「韓国が韓米同盟から離脱して中国に密着している」という
認識を生むだろうから。

それだけではない。
GSOMIAを破棄したら、
外国資本の流出は加速度を加えるだろう。
より一層のウォン売りが加速し、
企業格付けも大幅ダウンが確実。
失業者も急増するだろう。

あれやこれや考慮した上での延長だが、
韓国の世論調査では、
「GSOMIA破棄に賛成」は50パーセントを越えていた。
文さんは、この50パーセントの人々に
何と説明するのだろうか。
また日本に責任を押しつけるのでなければいいが。

というわけで、
今回の事態は、
文政権の「一人相撲」に終わったが、
既に書いたとおり、
文さんの最終目的は
朝鮮半島の統一だ。
今後も様々な理由をつけて、
同様な問題を蒸し返して来るだろう。

分裂国家の統一は、政治的には果たせない。
南北ベトナムは、南の敗戦によるものだったし、
東西ドイツは、東ドイツの瓦解によるものだった。
文さんの言う、南北の平和的統一など不可能だ。
北の政権が崩壊するか、
朝鮮戦争の再来でしか、統一はなし得ない。
大体、統一がどういう形態か判然としない。
「連邦制」なんて言っているが、
元首はどうなるのか、国会はどうなるのか、
予算はどうなるのか、通貨はどうなるのか。
問題は山積だ。
北の貧民がどっと南に押し寄せたら、
仕事を奪われる南の住民は黙っていないだろう。
南の民主的なやり方を適用したら、
北の政体は崩壊するだろう。
北の強圧的なやり方を南に適用したら、
内戦が起こるだろう。

そういう「あるがままの現実」を見ようとせず、
「あるべき世界」を夢想しているのが、
文さんと、その取り巻きだ。

再び書くが、GSOMIAは破棄し、
その後の韓国の崩壊を見てみたかった。
まあ、遠からず、同じ問題は繰り返されるだろうが。





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