映画『SHADOW/影武者』  映画関係

[映画紹介]

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北京オリンピックの開会式を演出した
映画監督のチャン・イーモウ
「三国志」の荊州争奪戦を描く戦国絵巻。

沛〈ペイ〉国は、強大な炎国に領土の境州を奪われたまま、
休戦同盟を結んで屈辱に耐え、
王を中心とする平和派と
都督〈トトク〉将軍を中心とする開戦派に分かれていた。

ある時、都督は王の許しを得ず、
炎国国王の誕生日の祝いの席に出席し、
炎国の楊蒼〈ヤン・ツァン〉将軍に
境州での対決を申し込んでくる。
王は激怒し、
都督は己に厳罰を下すよう王に求める。
王が彼を無官にすると、都督は、
「私はもう一介の民。
境州に行き、楊蒼と対決しても、殿とは無関係」と返す。

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実は都督には秘密があった。
王の前に立ったのは都督の影武者だったのだ。
飢えて行き倒れていた8歳の少年を
都督の叔父が拾ってきて、影武者へと育て上げたのだ。
当時、重要な立場にいる人物は、
危険を逃れるために影武者を立てるのが普通だった。

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だが、1年前、都督が刀傷から病になったことを隠すために、
影武者が表に出て来た。
顔が瓜二つのため、王さえ騙され、
その上、影武者の都督は、本物を凌ぐ押し出しで、
周囲の尊敬を集めていた。
境州の奪還計画を進める都督は、
影武者に「楊蒼を殺せば、自由の身だ」と約束する。

影武者と妻の小艾〈シャオアイ〉は、
周囲をあざむくために、寝所を共にしたふりをし、
その実、別々に寝ていたが、
いつしか二人の間に恋が芽生え、
その情交の場を本物の都督が盗み見ていた。

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影武者は、最強の楊蒼との対決に向けて、
小艾の提案する傘を武器にした技を磨く。
都督は忠実な家臣である田戦を呼び寄せ、
境州の奪還計画を打ち明けて参戦を命じる。

遂に対決の時が来た。
影武者は一人で、大軍の待つ敵地へと向かうが、
その船には、田戦らの率いる兵士が身をひそめていた・・・

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そして、戦闘となるわけだが、
傘に刃を付けたユニークな武器が目を奪う。

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酸素ボンベのようなものを用いて、
水に潜って敵地に進入する手口も興味深い。
並行して描かれる影武者と楊蒼の闘いと、
本物の都督と妻が奏でる琴の合奏の3つが絡み合う。
全編、音楽は琴と笛のみで、
すごい効果を表わす。

監督のこだわりだろうが、
全ての場面でが降っており、
それが黒と白の水墨画風の画質になり、美しい。
全編にチャン・イーモウのこだわりの美意識が横溢する。

そして、最終局面で、
騙し騙される展開が待っている。

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本物の都督と影武者を演ずるのは、ダン・チャオ
「人魚姫」でコミカルな役を演じていたが、
こんなにいい役者とは思わなかった。
生き別れた母を思い、領土奪還のあかつきには
母を訪ねるという願望を持ち、
主君の妻の恋情の高まりに苦悩する影武者の悲哀を表現する。
妻の小艾を演ずるスン・リーは実際の奥さんだ。

「三国志」を相当アレンジした作品だが、
戦国時代の影武者の孤独を描いて魅力的な作品になった。
チャン・イーモウ、いまだ衰えず。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/cCH5YGRyb_w

TOHOシネマズシャンテ他で上映中。





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