映画『よこがお』  映画関係

[映画紹介]

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ある美容室に「リサ」という女がやって来る。
初めて訪れた客なのに、
リサは「和道」という美容師を指名する。
数日後、自宅付近でリサは偶然をよそおって和道と会う。
近所だからと連絡先を交換し、
和道を見送ったリサが戻ったのは、
和道の住まいの向かい側、
窓から和道の部屋が見える安アパートの一室だった――。

実はリサは偽名で、本当の名前は市子という。
半年前までは評判の良い訪問看護師だった。

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中でも訪問先の大石家との親交はあつく、
長女の基子には、
介護福祉士になるための勉強を見てやっていた。

ある日、基子の妹の女子中学生・サキが行方不明になる。
すぐに無事保護されるが、逮捕された犯人は市子の甥だった。
事件との関与を疑われた市子は、
基子の情報提供によってねじ曲げられた報道に追われ、
仕事も婚約も、築き上げた生活の全てを失ってしまう。

市子は「リサ」へと名前を変え、
基子の恋人の和道に近づく。
それは基子に対する復讐のためだった・・・。

と、通俗的な復讐劇になりそうな内容だが、
これを筒井真理子が市子を演ずると、
物語に奥行きと映画としての輝きが増してくる。
美容室を訪ねる最初のカットから、
椅子に座り、和道と交わす雑談から、
何かが起こりそうな雰囲気が横溢する。

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そして、市子が巻き込まれる理不尽な状況。
無責任で興味本位の報道の背景にある
信頼していた人物の裏切りに気づき、
心が凍っていく過程も、
一人の普通の女性に起こった変容として
リアリティがあふれる。

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まさに筒井真理子の演技に翻弄される映画だ。

密告する基子の背後には、
市子に対する倒錯した心理があるのだが、
このあたりも市川実日子がキャラを生かして、よく演じている。

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「よこがお」という題名が示すように、
一人の人間の横顔の向こう側にある
もう一つの顔が現れる。
人間の持つ複雑さ
内包する闇の深さをよくあらわした題名だ。

市子とリサの二つの時間軸を微妙にずらして交差させる手法は、
ちょっと分かりにくいが、
この映画の方法論には合っている。

とにかく、一人の女優の持つ力
これほど如実に示した作品は珍しい。

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脚本・監督・編集は、
「淵に立つ」(2016)で、
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査委員賞を受賞した
深田晃司

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/2rmNcfefcaM?t=4

角川シネマ有楽町他で上映中。

タグ: 映画

ああ親指シフト  身辺雑記

実は、この1カ月、
ブログを書くのに、えらい苦労をしていまして。

というのは、キーボードに不具合が生じていたのです。

私が30年ほど前、
かつての職場に就職した時、
初めてワープロなるものを目にしました。
OASYSの初期モデル。
まだ5インチのフロッピィを使っている時代です。

メーカーは富士通だったので、
親指シフトのキーボード。

親指シフトというのは、
一つのキーに二つの文字を割り当て、

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普通に打つと、下段の文字が、
親指と一緒に打つと、上段の文字が印字される仕組み。
更に、反対側の親指シフトを同時に押すと、
濁音が印字される。

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キーが少なくなる利点の上、
ローマ字入力が2ストロークで1文字のひらがなとなるのに対して、
ワンストロークで1文字打てるので、
効率が良く、打つスピードも早い。
しかし、富士通1社では、普及に問題があり、
ついにJIS配列のキーボードに凌駕されてしまいました。

しかし、社内では、
何の問題もなく使い続け、
パソコンになった時も、
親指シフト配列のキーボードを接続することにより、
前と変わりなく、作業することができました。

親指シフトは、その操作性の良さから
作家達には愛好者が多く、
継続の署名運動もあり、
古い機種を再発売すれば、買う、
という要望が出された、などという話も聞いています。

そういうわけで、
我が家では親指シフトと心中するつもりで
使い続けていました。

ところが、数カ月前、
あまりに手垢まみれになったために、
洗剤と綿棒で掃除したところ、
乱暴なことをしたからか、
左側の親指シフトが効かなくなってしまったのです。

たとえば、↑の文章を打つと、
「ひだたがわのおふゆびシフトがきかてくてってしまったのです」
などと印字されてしまいます。

何度かトライするうち、
時々シフトが有効になるので、
だましだまし使っていたのですが、
10日ほど前、
完全に左側の親指シフトが
全く働かなくなってしまいました。

これではブログどころか、
検索しようと思っても、
正確に文字が打てないので、どうしようもありません。

では、どうやってブログを書いていたのか。

パソコンの隣にあるワープロ(まだ動きます)で文章を打ち、
それをフロッピィに記録、
次にパソコンにつなげたフロッピィディスクドライブに入れて、
画面に呼び出し、
コピーをして、
ブログの画面にペーストして文章を複写。
後は写真をそれぞれの文章に組み込んで処理、
という手順を踏んだのです。

文章の修正や追加が生じて、
それが左側の親指シフトがらみだと、
バソコンでは打てないので、
その分をワープロで打ち、
同じ手順でブログの文章に連結する、
という手間のかかることをしていました。

中古のキーボードでもいいから購入しようか、
とネットで調べると、
前から知っているOASYS専門店で、
新種の親指シフトキーボードを売っています。
しかし、動作環境を少しいじらなければいけない。
どうしようか、と思いつつ、
キーボードの型番を入れて検索してみると、
何と、同じ型番のキーボードが
まだ売られているではありませんか。
しかも、メーカーで。
まだ作っていた?
ただし、やたらと値が張る。

同じ型番のものなら、動作は大丈夫なので、
思い切って、注文。
それが今日、届いたのです。

古いキーボードを取り外し、
新しいキーボードを接続して、
打ってみると・・・・

正常に作動します。

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ということで、
このブログは新しいキーボードで打っています。
シフトが有効でない時の、苛立ちがなくなり、
心地よく打てます。

ああ、ありがたい。
富士通、エライ

というわけで、
ブログは再出発いたしました。
あとは、パソコンが壊れるまでは継続します。


奥能登旅行記B  旅行関係

道の駅「狼煙」。

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昔、この地で、外敵が来た時にのろしをあげて知らせた、
というのがいわれ。

ここで、ボランティアのガイドさんが登場。

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この方、北風さんといいます。

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夏になると「南風」になる、というのは冗談。

このような坂道を登ります。

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途中、あじさいがきれい。

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急坂で、かなり登ります。

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やがて頂上に近づくと、

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日本海が見えてきます。

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実は、ここが日本列島の平衡上の中止だそうです。

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ここが能登半島の最北端、禄剛崎(ろっこうさき)。

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ここの灯台が船の安全を守りました。

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明治16年(1883年)に、
「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師ブラントンによる設計。
設計はブラントンであるものの、
日本人の手によって建設された最初の洋式灯台。
灯塔入口上部の菊の紋章も、
全国の灯台で唯一のものとなっています。

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通常の灯台とは違い、
レンズを固定し灯火の遮蔽板を回転させることによって
点滅させています。
「日本の灯台50選」に選定されました。

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禄剛崎は
日本海に面しており、
「海から昇る朝日と海に沈む夕陽」が
同じ場所で見られることで有名です。

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両方見るには半日いなければなりませんが。

上から見ると、こんなです。

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禄剛崎灯台に別れを告げて、

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次は珠洲(すず)

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聖域の岬と呼ばれています。
長野県の分杭峠、富士山と並ぶ、
日本三大パワースポットの一つといわれています。

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ここに入るにはヘルメットの着用が必要。

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空中展望台スカイバード
崖から9.5m突き出ています。

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見晴らしがいい。

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風が激しく、木がこんな形に。

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この道を下りていくと、

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こんな地形があり、

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このトンネルの向こうが

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青の洞窟

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海の水と日の光によって青く輝くのですが、
今日はライトアップで。

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500年かかってできたとされるパワーホールです。

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この白くて丸い石は記念に持ち帰ることができます。

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道の駅すずなりの裏には

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駅のホームが。

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のと鉄道が、以前はここまで来ていましたが、

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利用客が少ないので、廃線に。

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ここは見附島(みつけじま)。

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自然が造り出した高さ約28mの無人島です。
島内には見附神社があります。

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長さ160m、幅50m、周囲400m。
形から、能登半島の軍艦島とも呼ばれます。

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空海(弘法大師)が布教のために佐渡から能登へと渡る際に
「最初に目に付いた島」であることが名前の由来とされています。

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引き潮の時間帯は約200mの一本道の
大き目の踏石を渡って近づくことが可能です。

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バスが入れない住宅街を徒歩で

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                                           ここへ。

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古民家を改造したフレンチ・レストラン。

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内部はこんな感じ。

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こんな配線が古民家らしい。

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メニューは能登の野菜とスープ、
季節の地魚のフライ。

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能登牛のステーキ。

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デザートは牛乳のパンコッタ。

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食器は全て店主が焼いたもの。

ここが、その竈。

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その後はホテルに戻りましたが、
一日雨に降られてさんざん。
晴れ家族1勝1敗です。


ああ小山台高校  身辺雑記

昼前、高校時代の級友からメールが入り、
「(高校野球)東東京大会の決勝戦に小山台が出て、
第一チャンネルで中継中」
との知らせが。

小山台高校は、
青春時代を過ごした、我が母校。

昨年も決勝に進出し、
応援に行きましたが、
今年も決勝まで行ったとは知りませんでした。

テレビをつけると、
既に6回裏まで進み、
2対0で負けています。

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知ってれば、神宮球場まで行ったのに、
と思いつつ、テレビ観戦。
「都立高校が2年連続で決勝戦に進出したのは珍しい」
とアナウンサーの声。

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昨年対決した二松学舎大付属高校は既に敗退し、
今年の対戦相手は関東第一高校
過去10年間に3回東東京大会で覇者になった強豪です。
これ↓が8強の対戦歴。

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肩には小山台高校の校章が。

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昨年の記憶が蘇ります。

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昨年の観戦記は、↓をクリック。

http://star.ap.teacup.com/applet/shokuniku/20180729/archive

結果は4対0で関東第一高校の勝ち。

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残念だったが、後輩たちは、よく頑張った。

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また来年も期待しているよ。


映画『存在のない子供たち』  映画関係

〔映画紹介〕

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女性監督のナディーン・ラバキーが、
レバノンの混沌の中で生きる
一人の少年の姿を描く。

12歳のゼインは、
レバノンの貧民街で
両親と兄弟姉妹で住んでいたが、
両親が出生届を出さなかったため、
法的には存在しない子供だ。
自分の誕生日も知らないし、
年齢もあいまい、
学校へ通うこともなく、
兄妹たちと路上で物売りをして家を支えていた。

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沢山いる兄弟姉妹の中でも、
一つ下の妹のサハルを特に可愛がっているが、
両親は大家の男の機嫌を取るために
わずか11歳でサハルを強制的に男に嫁がせてしまう。
怒ったゼインは家を飛び出し、
職を探すが、証明書がないので、どこも雇ってもらえない。
遊園地の清掃員をしているエチオピア人の母子と知り合い、
赤ん坊のヨナスの子守を条件に住まわせてもらった。
しかし、働きに出た母親は帰って来ず
(後で不法就労で逮捕されていたことが分かる)
ゼインは、ヨナスの世話で疲れ果てていた。

ゼインはスウェーデンに移民として行くことを希望し、
ブローカーと交渉し、
ヨナスを里子に売って金を作るが、
出生証明書が必要なことが分かる。
家に帰ったゼインは自分の出生届けがなされていないことを知り、
愕然とするが、
更に妹のサハルが妊娠させられ、死んだことを聞かされ、
逆上して包丁を持って大家の男を訪ね、
傷つけ、逮捕されてしまう。

牢屋でテレビの社会派番組に電話をかけたゼインは、
両親を訴える決意を述べ、社会の注目を浴びる。
法廷で「何の罪か」と問われたゼインは、
「僕を生んだ罪だ」と答える・・・

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12歳のゼインは、もっと小さく見える。
きっと満足な食事も与えられず、
栄養が足りなかったのだろう。
出生届けが出されていないのは、
周囲の子供たちも同様で、
学校にも行けず、つるんで悪事をしている。
エチオピア人の母親から預かった赤ん坊も
やはり、母親が違法移民だから、
出生届けが出されていない。

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この無戸籍の二人の生活の様が胸を締めつける。
飢えて泣き叫ぶヨナスのために
なけなしの金で牛乳を買って帰っても、
ヨナスの口が受け付けず、
氷に砂糖をかけてなめさせたりする。
水道からは濁った水が出、
不衛生な食べ物を与えて大丈夫かと心配する。
ゼイン自身も満足に食べていない。
路上で物売りをするために、
動き回るヨナスの足を紐で縛りつける様も涙を誘う。

裁判所でゼインは、
「世話出来ないなら、子供を産むな」と主張するが、
母には母の言い分がある。
それにしても、子供の将来を考えたら、
出生届けさえ出さない親の態度は考えられない。

結局、貧困と無知が原因だ。
世界には貧富の差があり、
沈んだ者は一生浮かばれず、
その子供に貧困は引き継がれる。
「現在われわれにできることは、
貧困と無知に対するたたかいだ」
とは、「赤ひげ」の中のセリフだが、
貧困も無知も克服されていない地域が
世界にはまだまだある。

転じて、日本では、
こんなに豊かな国なのに、
家庭内暴力も育児放棄もなくならない。

何度か挿入されるベイルートの町の遠景や
上空からの映像が
この混沌とした町の印象を倍加する。
ここも地球の一部だと言っているようだ。

働く子供たちの描写は、
常態化した貧困の悲惨さを伝える。
ヨナスを連れて町を彷徨うゼインの姿を見ながら、
誰も手を差し延べようとはしない。
日本の児童憲章が絵空事に見える。

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生まれる国と親は選べないというが、
こんな国に生まれ、こんな親に育てられた不運。
別な国、別な家に生まれれば、
違った人生を送れただろうに。

子供が「生まれなければよかった」
言わせるような社会を作ってはいけない。
子供が「生まれてきてよかった」
思うような世界を実現しなければいけない、
と改めて思わされる。

ゼインを演ずるゼイン・アル=ハッジは、
レバノンに逃れて来たシリア難民の子。

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教育を受けることができず、
貧しい生活を送り、
マーケットの配達などで家計を助けた、
主人公と同じ境遇の男の子だ。
その面構えと、
憂いを含んだ表情が素晴らしい。
子供ながら、立派な演技力に目を見張らされる。
そして、ヨナスの
ありのままの姿を捕らえた映像が胸を抉る。
1歳の子供が演技をしているとは思えないが、
まさしくその「演技」を引出し、撮影した忍耐に敬服する。
監督のラバキーが弁護士役で登場する以外は、
全て素人の出演者で、
演じる役柄によく似た境遇にある人を集めたのだという。
まるでプロの俳優顔負けだ。

ドキュメンタリーだと勘違いする位、
リアリティに満ちた映像
圧倒された。

映画を観てまで辛い思いをしたくない人は
観なくていいが、
ラストの、ゼインのある表情が救いを与えてくれる。

カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したほか、
先のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。

演じたゼイン少年は、
2018年8月、国連難民機関の助けを借りて、
ノルウェーへの第三国定住が承認され、
家族とともに移住しているという。

現代の「Capharnaum(カペナウム)」とは、
新約聖書に出て来るガリラヤ湖のほとりの町の名前だが、
転じて、混沌・修羅場の意味合いで使われる。

5段階評価の「5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/6TPeIoJ8yHc

シネスイッチ銀座他で上映中。





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