映画『THE GUILTY/ギルティ』  映画関係

[映画紹介]

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デンマークの首都・コペンハーゲンの警察。
緊急通報司令室で、刑事のアスガーは
緊急電話(日本の110番のようなもの)に対応していた。
交通事故の緊急搬送など、正常な措置もあるが、
大半は酔っぱらいがらみの馬鹿馬鹿しい内容ばかりで、
アスガーは、「自業自得だ」と叱りつけるほどだった。

しかし、ある女性からの電話に、アスガーは緊張する。
夫に誘拐され、車に監禁されているらしいのだ。
アスガーは女性が自由に話せない中での限られた情報と、
逆探知から女性の身元を少しずつ探り当て、
家に残された娘とも話し、
車の位置を確認し、
次第に事件の真相に近づいていく・・・

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という話だが、
この作品が意欲的なのは、
場面が警察の緊急通報指令室内に限定されていることだ。
場面限定、という意味では、
最近紹介した「ザ・プレイス」のカフェだけの場面限定、
というのがあるが、
緊迫感の度合いが違う。
類似作品に、ハル・ベリー主演の
「ザ・コール 緊急通報指令室」(2013)という作品もあるが、
後半はカメラは外に出てしまう。
それに比べ、本作は、徹頭徹尾司令室だけで展開し、
ほとんどがアスガーの大写しで、
彼が外部の電話相手と交わす会話のみで構成されているのだ。
観客は画面には映らない状況を、想像力を働かせて、
自ら物語をふくらませていく。

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監禁された女性は何者か、
その家族は、その夫は、
なぜそのような状況になったのか、
という謎が、アスガーの電話の音だけで解明されていく。
それだけではなく、
アスガーが置かれた状況も背景にある。
実は、彼は問題を起こして内勤処分中で、
それも翌日の裁判で同僚の証言で潔白が証明されれば
元の職場に戻れることになっており、
今日が臨時職務の最後の日だった。
しかし、女性救出に尽力するアスガーの中で、
ある変化が起き始める・・・

つまり、監禁事件の解明と同時に、
アスガーが起こした事件の内容が徐々に明らかになり、
起こった事件が主人公の内面に影響するという、
人間ドラマにもなっているのだ。
そして、鮮やかな着地点を見せる。

長編初監督作となるグスタフ・モーラーの脚本、演出が冴え、
アスガーを演ずるヤコブ・セーダーグレンの演技が素晴らしい。

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また、声だけで登場する通報者の俳優たちの
緊迫した声の演技も秀逸だ。

サンダンス映画祭では観客賞を受賞。
先のアカデミー賞外国語映画賞にデンマーク代表作として出品。
ジェイク・ギレンホール主演により、アメリカでリメイクされるという。

5点満点の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/bocuEY3Itsc

アップリンク渋谷で上映中。

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