映画『ザ・プレイス』  映画関係

[映画紹介]

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ローマのある交差点に建つ「ザ・プレイス」というカフェ。

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その奥のテーブルに座る男に
ひっきりなしに人が訪れる。
男は客の話を聞き、
厚いノートに何やら書き込む。
彼らは男に願い事を打ち明け、
その願いを叶えてもらう代わりに、
男の指示に従って行動しなければならない。
そのとおり行動し、願いが叶った時、
「契約終了」で、男は関連のメモを燃やすのだ。
評判を聞いて、人が集まって来たらしい。

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カフェの外観が時々写し出される他は、
男のテーブルの周辺だけで物語が進行する。
ただし、事件は描写されず、
男と客の会話だけで終始する。

そういう意味で大変な意欲作
そのこころざしは成功したか、否か。

男の要求する行動がすさまじい。
たとえば、奪われた金を取り戻したいという刑事には、
人を血が出るまで殴れ、という指示を出す。
アルツハイマーの夫を治したいという老婦人には、
爆弾を作り、人の集まる場所で爆発させろ、と指示する。
その他、
美人になりたいという女性には強盗を、
息子の癌を治したいという男には、幼い少女を誘拐して殺せ、
視力を取り戻したという盲目の男性には、女性を犯せ、
夫の関心を引きたいという女性には、別のカップルを破局させろ、
と無理難題を持ちかける。
いずれも犯罪を実行しろという指示、しかも重罪だ。

あげくの果てに、神を再び感じたいという修道女には、
妊娠することを勧める。
唯一、人のためになる指示は、
ピンナップガールと関係を持ちたいという願望を持つ男に対する
見知らぬ女の子を守れ、という指示くらい。
しかも、それは他の人物に対してした指示に反するのだ。

男は途中経過をも報告させ、
指示通りの行動を強要する。
躊躇する人には励ましさえする。

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一日中カフェに坐っている男の生業が何なのかも、
最後まで分からない。
本当に男に願いを叶える力があるのか、
たとえば、盲目は治るのか、
癌やアルツハイマーは回復するのか、
そういう実績はあるのか、
は最後まで謎のまま。
困難な願望を果たすには、
他人の運命の代償が必要なのだぞ、
という心理カウンセラーのような気もするが、判然としない。

そういう男の存在そのものが明確でないので、
観客の欲求不満は募る。
しかも、事件が全部画面の外で起こっているので、
もどかしさも募る。
伝聞は映画というメディアに反する。

そういう使命を帯びた男の哀愁、というのも感じられない。
誰も訪れて来ない日の寂寥感を描写しても良かったのではないか。
また、もっと社会性のある指示もあれば、幅が広がったのではないか。
途中、客同士が関係していることの発見もあるが、
意外性は、老婦人が爆弾を仕掛ける場所の変更だけ。
そいう意味で退屈
カフェの店員の女性が男に興味を持って近づいて来るのだが、
どうなったのか。

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そういう意味で、すとんと腑に落ちることのない映画
つまり、意欲は買うが、失敗作といえよう。

一人だけ、料理に毒を混ぜて人を殺せ、
と指示された老婦人の話が消えるが、
あれはどうなったのだろう。

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アメリカのドラマ「The Booth 〜欲望を喰う男」(2011)のリメイクだという。
元のドラマがどんなものだったのか、興味が沸く。

監督は「おとなの事情」(2016)で高い評価を得たパオロ・ジェノヴェーゼ

5段階評価の「3」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/f7E08kYhoV4

タグ: 映画




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