映画『チューリップ・フィーバー』  映画関係

[映画紹介]

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17世紀オランダ。
孤児として修道院で育ったソフィアは、
裕福な輸入商人コルネリスのもとに嫁ぐ。
いわば、「金」で買われた結婚で、
後継ぎを作るためにせっせと子作りに励むが、
なかなか子宝に恵まれず、
「返品」されそうな悩みを抱えている。

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コルネリスの方は、
前妻が出産の危険の際、
「妻の命より子供の命を」
と神に祈って両方を失ったことがトラウマになっている。

当時は市民が肖像画を作ることが流行っており、
コルネリスは若手画家、ヤンを雇う。

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老人のコルネリスに比べて若いヤン。
ソフィアとの間に恋が芽生えるのに時間はかからなかった。

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一方、女中のマリアは魚売りのウィレムと関係するが、
チューリップ投機に手を出したウィレムは姿を消す。
その時、マリアのおなかには、ウィレムの子供が宿っていた。
それを知ったソフィアは、ある計画を思いつくが・・・

当時オランダはチューリップ・バブルの真っ只中で、
一攫千金を懸けて人々はチューリップ売買にのめりこんでいた。

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17世紀のオランダを舞台に、
資産家の妻と画家の秘められた恋を描き、
その背景に当時オランダを巻き込んだチューリップ・バブルと
バロック絵画の隆盛を置く、
という、なかなかの趣向。
もっとも、これは原作(デボラ・モガー「チューリップ熱」脚色も担当)の功績だが。

チューリップ・バブル・・・
17世紀のオランダにおいて、
当時オスマン帝国からもたらされたばかりであった
チューリップ球根の価格が異常に高騰し、
突然に下降した期間を指す。
ピーク時には、球根1個で邸宅相当の値がついた。
1636年から1637年の冬にピークを迎え、
1637年2月、チューリップ球根の価格が急落し、
沢山の破産者を出した。
チューリップ・バブルは、
記録に残された最初の投機バブルとされる。

この趣向を達成するために、
アリシア・ヴィキャンデル(ソフィア)、
クリストフ・ヴァルツ(コルネリス)、
ジュディ・デンチ(修道院長)という

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オスカー俳優を3人並べるという贅沢。
それに若手人気俳優のデイン・デハーン(ヤン)を配する。

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で、出来映えだが、
当時のアムステルダムの造形はなかなかのもの。
衣裳、装置、エキストラ、みんな頑張った。
ドラマ部分はちょっと微妙
特にアリシア・ディキャンデルが
不幸な身の上で金持ちの老人に金で買われ、
初めて出会った若い画家に惹かれる、
という微妙な心理を演じきれなかったのが敗因か。
クリストフ・ヴァルツは、騙される好人物だが、
この人のキャラではないのか、納得性に欠ける。
マリア役のホリデイ・グレジンジャーのみ精彩。

原作のモガーは、フェルメールの絵画から着想を得た、
と言っており、
宣伝でも
「フェルメールの世界から生まれた物語」
と謳っているが、
フェルメールの活動は、
映画で描いている時期の20年ほど後からで、ちょっとずれる。

「ブーリン家の姉妹」「マンデラ自由への長い道」などの
ジャスティン・チャドウィックが監督。
「恋におちたシェイクスピア」のトム・ストッパードが共同脚色。

興味深い題材で退屈はしなかったが、
せっかくの好素材を
あまりうまく料理したとは言えない。

5段階評価の「3.5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/I2UCdmpD-iI

新宿バルト9他で上映中。

タグ: 映画




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