映画『リメンバー・ミー』  映画関係

[映画紹介]

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ある事情のため、音楽を禁止されている少年ミゲルは、
実はギターの才能があり、隠れて密かに練習している。
ミゲルの憧れは、
ミゲルが暮らす町出身の伝説のミュージシャン、デラクルス。

死者の日に開催される音楽コンテストに出ることを決めたミゲルは、
祖母によってギターを壊されてしまったため、
デラクルスの霊廟に飾られたギターを手にしようとする。
実は、家に飾られたひいひいおじいちゃんの
顔が破られている家族写真の
折って隠された部分にあるギターの写真が
デラクルスの陳列されたギターと同じだったことから、
ミゲルは自分の高祖父はデラクルスではないかと思っていたのだ。

霊廟に忍び込み、ギターを手にしたミゲルは、
それを弾いた瞬間に
死者の国に迷い込んでしまう。
死者の世界でご先祖様に会ったミゲルは、
日の出までに元の世界に戻らなければ、
体は消え、永遠に家族と会えなくなってしまう。
そうならないためには・・・

大半は死者の世界の中で展開するのだが、
その死者の世界がなんとも明るく色彩鮮やか
そして、死者たちの骸骨顔がユーモラス。
死者が戻ることの許される生者たちへの橋が
マリーゴールドの花で作られていたり、
出国検査で、自分の写真が飾られていることが必要だったり、
それがコンピューター(死者の世界にもある!)で管理されていたり、
アイデア満載。
しかも、それがストーリー展開の中で生きて来るのだ。

死者の世界という、
子どもの観客が多いアニメには
躊躇するような題材を
見事に物語の中に定着せしめたのがすごい。
ピクサーの映画はどの作品も脚本の練りが素晴らしく、
それに付随する小ネタのアイデアも秀逸だが、
本作はそれが素敵にマッチしている。
生きている家族に忘れられると、
死者の国からも存在が消える=第2の死
も恐ろしい。

キャラクターも豊富で、
しかもそれぞれに見せ場が用意されている。

そして、後半の思わぬ展開と、
ラストへの怒濤の感動が涙をさそう。
「リメンバー・ミー」を聞く、おばあさんの表情の変化!
よくぞアニメで表現できるものだ。

着想の素晴らしさを脚本が更に肉づけし、
それがキャラクターに反映させ、
豊かな造形と意外性と音楽で彩り豊かに描きあげた
本作は、確かに「トイストーリー3」に匹敵する完成度だ。

1年に1度だけ、家族のもとに帰ることが出来る「死者の日」
というのは、日本のお盆と似通っていて面白い。

どんな偉大な業績をなしとげた人も、
死ねば、やがては忘れ去られる。
しかし、家族だけがその思い出を共有してくれる。
だが、その家族が亡くなれば、
永遠に忘却の中に入らなければならない。
今まで何千何万の人々によってなされたその繰り返しで
人類の歴史は織りなされてきた。
そして、最後は「ご先祖様」という
大きな概念の中に包み込まれていく。

この映画を観て、
親の写真や祖母や祖父の写真をもう一度眺めてみようか、
と思った人は少なくないだろう。
生命の連鎖という不思議。
その大きなものにも触れさせてくれた、
アニメの大傑作が生まれた。

監督は、「トイ・ストーリー3 」のリー・アンクリッチ
二つも最高傑作を作るとは・・・
共同監督はエイドリアン・モリーナ

5段階評価の「5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/-9b9jireyKQ

タグ: 映画




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