映画『エタニティ 永遠の花たちへ』  映画関係

[映画紹介]

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19世紀末のフランス。
花が咲き誇り、樹木が茂る邸宅で、
両親から深い愛を受けて育ったヴァランティーヌは、
一旦は断った婚約者の熱心な働きかけで、ついに結婚する。

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夫婦は愛し合い、6人の子供に恵まれるが、
生まれて間もない末の赤ん坊が亡くなり、
結婚20年目を迎えた年に夫が急逝し、
第一次世界大戦で、一番上の双子の息子たちが戦死する。
次女のエリザベットも病のために亡くなり、
長女は修道院に入ってしまう。
しかし、四男のアンリが、幼なじみのマチルドと結婚し、
初めての孫を抱く喜びが、再びヴァランティーヌを元気づける。

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マチルドには、ガブリエルという
姉妹同然に育った従姉妹がいた。
ガブリエルは親同士が決めた相手、
シャルルと愛のない結婚をするが、
「まだ今は愛していないが、
愛は学ぶものであり、君を愛し続ける」
と約束するとシャルルの誠実さに、
安らぎを見出していく。

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マチルドとアンリ、ガブリエルとシャルルは同じ建物に暮らし、
ヴァランティーヌも、失った娘たちに代わって、
マチルドを実の娘のように可愛がり、
その親友であるガブリエルも受け入れる。
マチルドには10人の子供が、
ガブリエルには4人の子供が生まれ、
その次の世代も成長し、
大家族は幸福に包まれていくが・・・

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という、裕福な一家の次々と生まれる命の連鎖が描かれる。
その姿を見ているだけで、
幸福な気持ちに包まれる。
それは、命だけでなく、
愛情も継承されていく姿だからだろう。

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季節の花が咲き誇る庭。
代々受け継がれてきた調度品が並ぶ邸宅。
そこで営まれる、お茶の時間や一族の食事会、
子供たちのピアノやバレエの練習風景。
娘を愛撫するマチルド。
結婚や誕生の歓喜の時と、
死や別れの悲しみの時。
そのすべてが人生の美しい瞬間であり、
世代から世代へと愛が受け継がれることで、
命の連鎖が“エタニティ=永遠”だと分かる。

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予告編のナレーションにあるように、
「生まれて、出会って、愛して、別れて・・・
全てが人生の美しい瞬間」
なのだ。
結婚、誕生、成長、そして死。
淡々と描かれる描写が感動を巻き起こすのはそのためか。
ここにないのは、貧困だけだ。

ベトナム生まれで、
「青いパパイヤの香り」でカンヌ国際映画祭のカメラ・ドールを受賞、
「シクロ」でヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝く
トラン・アン・ユン
アリス・フェルネの原作を映画化。

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12歳の時にベトナム戦争から逃れて故郷ベトナムを離れ、
親族のつながりを知らずに生きてきたトラン・アン・ユンが、
小説に描かれた大家族の絆に心を揺さぶられて映画化を決意したという。

その思いが映像にあふれている。
セリフも少なく、ナレーションで語られる一家の変遷が
素晴らしいカメラワークと、
特に、人物の見事な配置によって、
絵画のように命と愛の連鎖を観客に伝達して来る。

ヴァランティーヌを演ずるのは、「アメリ」のオドレイ・トトゥ

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マチルドには、「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロラン

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ガブリエルには、「アーティスト」のベレニス・ベジョ

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という豪華な配役。
よくもこれだけ美男、美女と
可愛い子供たちを集めたものだと思うほど
華麗な美形の俳優たちによって演じられる人間模様。
美しい映像は、撮影マーク・リー・ピンビン
背後にはクラシックの名曲をアレンジしたピアノが流れる。

「この映画に“シーン”はない」と、トラン・アン・ユンは言う。
「俳優たちから発せられる存在感と人間性が『エタニティ』の本質だ」
「僕はただ、人の死と誕生を通して、
さらにお互いを抱きしめ合うことを通して、
人生の永続性という感覚を観客に与えることに専念した」
「この映画は、人生、愛、時間の流れに贈る讃歌だ。
そしてもっと広義に言うと、
夫婦間の愛に対しての讃歌でもある。
観客は、男女が共に生きることを誓い、
何かを作り上げて行く姿を見ることになる」

まさに映像で語られる、
人生の幸福。
そういう深い感動を与える映画だった。

5段階評価の「4.5」。                

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/WHIskrvohtY

シネスイッチ銀座で上映中。



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