映画『ヒトラーへの285枚の葉書』  映画関係

2週間前の大腸内視鏡検査に続き、
今日は胃カメラを飲みました。
生涯7度目(多分)の経験です。
その段取りについては、
以前にも書きましたので、省略しますが、
結果は「異常なし」
ポリープも潰瘍もなく、
お医者さんの言葉を借りると、
「きれいなもの」
だそうです。

先日の大腸内視鏡検査で取った
ポリープの組織検査の結果も聞きましたが、
診断は「良性」

次は2年後。
これで、しばらくは
おいしいものを安心していただけそうです。


[映画紹介]

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ナチ、ヒトラーものは
欧米の映画題材の宝庫だが、
これは庶民の静かな抵抗を描いて、
新たな切り口の作品。

フランスがドイツに降伏して、
戦勝ムードに沸くベルリン。
木工工場に勤めて、慎ましく暮らしているオットーとアンナのもとに、
一通の書状が届けられる。
それは一人息子ハンスの戦死の通知だった。
悲しみにくれる老夫婦。

やがてオットーはヒトラーを非難する内容をカードにしたため、
公共の建物など、町のあちこちに置くことを始める。
「総統は私の息子を殺した。あなたの息子も殺されるだろう」
「現政権での幸せはない」「今の政権を倒そう」
「自分を信じてヒトラー信じるな」

そして、「このカードを次に回せ」

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はじめ反対していたアンナも協力するようになり、
ヒトラーとナチ政権を批判し、抵抗することを
カードにこめた、その活動は2年間続いた。
その数285枚
うち267枚が発見された市民により通報され、
当然ナチ幹部は激怒し、
首謀者の摘発を命令する。
しかし、どこの組織にも所属することなく
ただカードを置くだけの活動はてがかりがなく、
捜査を担当したゲシュタポの警部には、
ナチス高官からの屈辱的な仕打ちがなされた。

しかし・・・

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「ハンペル事件」という実際に起きた事件をもとにしているという。
事件の記録は、戦後、ドイツ人作家ハンス・ファラダの手に渡る。
心身を蝕まれていたファラダは、
残るエネルギーをすべて注ぐかのように
600ページに及ぶ「ベルリンに一人死す」
4週間足らずで書き上げ、
その3カ月後に53歳で他界。
アウシュヴィッツ強制収容所からの生還者である
イタリアの著名作家プリーモ・レーヴィ
「ドイツ国民による反ナチ抵抗運動を描いた最高傑作」と評された。

1947年の出版から半世紀以上が過ぎた時、
この作品に俳優のヴァンサン・ペレーズが注目。
祖父はフランコ将軍のファシスト政権と戦って処刑され、
母親はドイツ系でナチスから逃れて国外へ脱出した
という先祖を持つ体質が原作を呼び寄せたのか。
映画化の資金調達が難航する中、
初の英訳版が2010年に出版され世界的ベストセラーに。
これが後押しになり、ついに映画化が実現。

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よく戦前の日本が戦争に突き進む中、
「どうして反対の声をあげなかったのか」
「戦争反対のデモをすればよかったのに」
などという若者の意見をきくが、
これは、今の物差しで過去を測ろうとする愚かな行為。
時代の荒波の中で、反対などできないこともあるのだ。
当時のナチ政権下のドイツでも同様だっただろう。
侵略戦争に向かうナチとユダヤ人政策に
眉をひそめた人もいたはずだが、
そうした声は表面化することはなかった。
そんな時、この夫婦がした行為は、
死刑も恐れず、
組織に頼らず、
一介の市民が
ペンと葉書だけを武器に
命がけの抵抗運動をした記録として驚かされる。
行為の意味を妻に問われて、
オットーは答える。
「共犯者になりたくないから」と。

オットーとアンナを演ずる
ブレンダン・グリーソン

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エマ・トンプソンが素晴らしい演技を見せる。

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逮捕後、
嫌疑をかけられ、射殺された人のことをきいて、
自分の行為を認めるオットー。
一切の言い訳をせず、声高い演説をするわけでもなく、
黙々と従い、
だが、死刑に向かう時、
「何かすることがあるか」と聞かれて
「カードとペンを」と答える気高さ。
そして、裁判所で再会した時のエマ・トンプソンの表情の演技。

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更に、夫婦の死を賭けたカードを全て読んだ
たった一人の人物が
捜査を担当する警部だった、という皮肉
警部のした最後の行為は哀切だ。
警部役のダニエル・ブリュールの演技も光る。

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セリフは英語で、
カードに書かれた文字はドイツ語。
若干の違和感。
それと、邦題は少々誤解を与える。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/IvpgyUxWNeg


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