国連の勧告  政治関係

また国連が余計なことをしてくれた。
人権条約に基づく拷問禁止委員会が
慰安婦に関する日韓合意の見直し
韓国政府に勧告したのだ。

文在寅政権は、
これを援軍として、
慰安婦合意の見直しを迫って来るだろう。

しかし、よく調べてみると、
この勧告は妙な点が多々ある。

まず、この勧告が日韓両国にではなく、
韓国政府に対しての勧告だという点だ。

これについては、
同委員会がこの問題を検討した背景に、
韓国の非政府組織(NGO)63団体が
委員会に提出した報告書がある。

この報告書は、
韓国政府が元慰安婦の要求を無視して日本と合意を結び、
元慰安婦らに日本からの資金受け取りを勧めたため、
精神的苦痛や健康悪化に苦しむことになった、
というもの。

元慰安婦の46人のうち34人は、
韓国政府が設置した「和解・癒やし財団」を通じて
日本の拠出金を財源とした現金支給の受け入れを表明し、
既に32人が受け取っていたことには触れていない。
46人のうちの34人といえば、
74パーセントだ。
4人に3人は受け取っているのだ。
「精神的苦痛」や「健康悪化」の事実を
この委員会は調査したのだろうか。

そして、委員会は韓国政府に問い合わせ、
韓国政府は書面回答した。
その内容は、
「2国間の外交問題である“慰安婦問題”は、
日本政府が言及した措置が誠実に履行されるという“条件”で
解決されるとの意味だ」
と解釈し、
日本の10億円拠出については言及していない。

不思議な話だ。

2015年12月28日の日韓合意の内容は、
次のようなものだ。

すべての前提となる認識は、
▽当時の軍の関与の下に
 多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、
 日本政府は責任を痛感している
▽安倍首相は、日本国内閣総理大臣として
 心からおわびと反省の気持ちを表明する
慰安婦問題に対しての日本のぎりぎりの譲歩である。

更に両国の約束として、
▽韓国政府が元慰安婦を支援するための財団を設立する
▽日本政府が財団に10億円を拠出する
▽国連など国際社会において相互非難をしない
▽合意がきちんと履行されることを前提に、
 慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する
というもの。

日本政府の措置は、10億円の拠出で既に履行されているのだ。
後は、韓国政府が財団を設立して
元慰安婦を支援すれば済むことだし、
既に4人に3人がお金を受け取っている。

拷問禁止委員会は、
日韓合意を「歓迎」しつつも、
合意は元慰安婦に対して、
名誉回復策や再発防止策を含む救済措置や
賠償の提供を「し損なっている」と「懸念」を表明している。
韓国政府に対し、
被害者には公正で適切な補償を求める権利があると定めた
条約にのっとった改善を、
日韓の合意に反映させるべきだというのだ。

そういうことなら、
韓国政府に合意の履行を求めるべきであって、
「合意を見直すべきだ」と勧告する理由が分からない。
韓国政府の「回答」で10億円の拠出が触れていなくても、
合意内容を見れば、明白であるし、
日本政府は既に義務は果たしている。

それにしても、
名誉回復策とは一体何を示すのか。
再発防止策が今更必要なのか。
そして、救済措置や賠償の提供は、
既になされているし、
何をもって「見直し」を求めるのか不明だ。

韓国のNGOから出た提起によるので、
韓国政府への勧告という形を取り、
日本が関与できないというが、
2国間の合意であれば、
日本の主張も聞くのは当然だろう。
実際、日本政府への照会はなかった。

結論的に言って、
委員会の見解は偏っており
韓国NGOの主張を鵜呑みしたとしか思えない。
過去にも、慰安婦を「性奴隷」としている。

拷問禁止委員会は10人の専門家でつくる委員会だが、
デスクワークで
調査もせず、現実を知らずに勧告して、
それを韓国政府が利用しようとするのなら、
日本にとっては迷惑な話だ。

ここは日本政府は毅然とした態度で、
「勧告の内容は韓国政府の
合意への誠実な措置で果たされるべきもの」
という姿勢を貫くべきだろう。

大統領就任後の安倍首相と文大統領の電話会談で、
日韓合意については、
「韓国国民の大多数が情緒的に受け入れられないのが現実だ」
と話しているという。
更に、慰安婦像の撤去に「努力する」とした点についても
「民間領域で起きた問題を(韓国)政府が解決するには限界がある。
時間が必要だ」
と述べたという。

ジュネーブ条約違反であり、
韓国の道路交通法違反であるのに、
政府が撤去できないのも不思議な話だ。
民間団体が設置したから手を出せない、
というのであれば、
民間団体はそこら中に何を設置してもいいことになる。
その予防のために法律があるのではないか。

文政権の「見直し」が何を意味するのか不明だが、
おそらく、日本政府の「法的責任」を認めることと、
安倍首相の「謝罪」を求める、ということなのだろう。
そんなことは断固はねつければいい。

先日、韓国女性家族省は、
慰安婦問題の経緯や現状をまとめた民間の
「研究報告書」を5月4日に発刊し、
ホームページに掲載すると明らかにした。

同省は2014年から政府事業として
「慰安婦白書」の編纂を計画していたが、
慰安婦問題の不可逆的解決をうたった
日韓合意を維持する立場で、
白書に代わり民間報告書の形を取った。
しかし、民間の報告書を政府が出す、というなら、
同じことではないか。

報告書は
「日本政府が慰安婦の強制動員に関与し、法的責任がある」
との韓国側の立場を示し、
その上、日本側が合意に基づき、
10億円の拠出に伴って
在韓日本大使館前などからの慰安婦像の撤去を求めている点に関し、
「合意の曲解であり、誤読だ」
とも批判している。                                                                    
本当に韓国という国は不思議な国である。

更にこれからは徴用工の像を設置するなど、
「いやがらせ」の度合いを増す見込みだ。
徴用工を強制連行した事実はなく、
また、日本での待遇は日本人と同じだった、
という信頼できる調査結果もあるのに、
また歴史を捏造しようとしている。

動物園でサルが客にものを投げたりするのに対して有効な対応方法は、
無視することだという。
客があわてて騒げば、
サルは「遊んでもらえる」とますますエスカレートする。
多少不愉快でも、
無視することが
この国に対しての最も適切な方法かもしれない。

もちろん国際社会に対しては、
正しい情報を提供する、という前提で。





AutoPage最新お知らせ