北朝鮮考  政治関係

朝鮮半島がかつてないほど緊張している。
原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群が、
数日内にも日本海に到着する。
「あらゆる選択肢がテーブル上にある」
とトランプ大統領が言うのだから、
軍事力行使も排除せず
北朝鮮に圧力をかけるということだろう。

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「あらゆる選択肢」とは何か。
それほど沢山はない。

@米軍が北朝鮮の核・ミサイル施設を攻撃する。
A北朝鮮に核・ミサイル戦略を放棄させる。
B北朝鮮の首脳を交代させる。
C北朝鮮の要求を飲み、核保有国として認める。

Aは、北朝鮮は絶対飲まないだろう。
だって、あんなアジアの小国、
世界の最貧国が
相手にされるのは、
核とミサイルを保有しているからなのだから。

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Bは、北朝鮮の国内でクーデターが起こるか、
中国の圧力による。
中国が本気で
「今のままの体制では援助できないぞ」、
具体的には、原油の提供を止めるぞ、と脅せば、
あるいは一回実行してみれば、
北朝鮮が立ち行かないのは歴然としているから、
体制の変更は起こるかもしれない。
それには、金一族の命の保証、
亡命受け入れが必須となる。

北朝鮮が今まで延命出来ていたのは、
経済制裁を守らず、
中国の支援があったからなのは自明の理で、
最近では北朝鮮からの石炭輸入の停止などもしているようだから、
効果はあるかもしれない。
しかし、その時は、北朝鮮は今度はロシアの支援を頼むから、
北朝鮮を中国の影響下に置いておきたい中国としては
決断を渋るかもしれない。

いずれにせよ、経済制裁などという生ぬるいことは言わず、
原油をはじめとして、食糧を含め、
全ての提供を止める、
つまり、兵糧攻めという手段は効果があるだろう。
原油の提供を止めて、電力も生産できなくなれば、
核施設もミサイル施設も稼働できなくなる。
しかし、これには国民の多大な犠牲が伴う。

中国が北朝鮮を裏から支援するのは、
鴨緑江をはさんで直接自由主義国と対峙するのを避けるため、
韓国との間に社会主義国を置いておきたいからなので、
中国が本気で体制変換をし、
新たな社会主義国を打ち立てることを容認すれば、
この方法は可能かもしれない。

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Cはアメリカは絶対飲めないだろう。
もし北朝鮮に対して融和政策を取ったら、
アメリカの国際的地位はどん底まで落ちる。
結局、最後はアメリカは戦争をしたくない、
アメリカ軍は張り子の虎ということになる。
つまり、チキンレースにアメリカは負け、
北朝鮮が勝ったことになる。

そして、ますます北朝鮮はミサイル開発を進め、
数年以内にアメリカまで到達するICBMを開発してしまうだろう。
クリントン政権時代に北朝鮮攻撃を
犠牲が大きい、ということで断念してしまったことが
その後の北朝鮮の核開発、ミサイル開発を許し、
今のような事態を招いてしまったのだから。

ここで、北朝鮮の意図だが、
一体北朝鮮が何を求めて軍備を拡充しているか、
誰か分かる人がいたら教えてほしい。

核・ミサイルで恫喝して、一体何を得ようとしているのか
食糧の援助か。
金銭的支援か。
しかし、そのために一基15億円もするミサイルを建築するとすれば、
ずいぶんと割りに合わないことではないか。
その建築資金を産業の新興や食糧の確保に向ければ、
国民は随分豊かになるだろう。

なのに、国民の生活を犠牲にしてまで、
核開発・ミサイル開発に狂奔する理由は何か。
おそらく、北朝鮮自身もわけが分からなくなっているのではないか。
自分たちの国が潰される、
体制が維持できない、
それには軍備の拡充しかない、
と進めて来たが、
その先は、実は見えていない。

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三代目の若造が権力を掌中にして、
その面白さに目覚めてしまったのだとしたら、
国民は悲しい。
助言する人を次々と粛清して、
全くの「裸の王様」になっているのではないか。
あの自信満々の表情を見ると、
よほどの成算があるか、
世間(世界)を知らないからだとしか思えない。
おそらく後者だろう。

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とすれば、北朝鮮は、
今のまま、軍備の拡充に益々進み、
核実験をし、ミサイルを配備し、
戦争に備えることしかしないだろう。

で、最終的に、@の選択肢になる。
戦争が悲惨なことは最初から分かっている。
できれば避けた方がいい。
しかし、相手が戦争の準備を着々と進め、
戦争を是とする相手だったら、
どうしたからいいのか。
戦争を避けるためには、
相手の言い分を飲むしかないとすれば、
その「時間稼ぎ」の間に、
ますます戦争の準備は進んでしまう。

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「話し合い」を主張する人たちがいるが、
相手が「話し合い」で
「分かりました、核もミサイルもやめましょう」
というような相手でないことは、
この20年間で証明されている。
第一、何を求めているのか分からない国を相手に
何を話し合うというのか。

「平和は力によって達成される」
最近のアメリカ政府高官は言っているが、
まさに「平和」を作り出すために
「力」を備えたのではないのか。

反撃を恐れて、妥協するのなら、
それは相手の思うつぼだ。
綿密な計画を立てて、
発射台を集中的に攻撃すれば、
戦果は上がるのではないか。
北朝鮮はミサイルを少しは発射するだろうが、
精度が悪く、日本には着弾しないことを望む。
だが、韓国は被害をこうむるだろう。
特にソウルは長距離談弾の最初の発射で相当な被害をこうむる。
まさに「ソウルを火の海にする」と公言したとおりだ。
また、難民の問題も生ずる。

しかし、戦争には犠牲はつきものだ。
その犠牲をいとわずにするという決断一つだろう。
犠牲を恐れて妥協すれば、
それは戦争準備をしている者の勝ち、ということになる。

だから、戦争回避には、
Bの体制変換から
Aに至るのが一番で、
それは中国の力にかかっている。

私は、湾岸戦争の時にイラク軍が腰砕けで、
たいした反撃もなくバクダッドが制圧されたように、
北朝鮮のミサイル攻撃が有効でなく、
米軍によって北朝鮮の解放がなされるのが理想だと思うが、
理想とおりにはいかないだろう。

それだけに、中国が本気になって
北朝鮮を兵糧攻めにして、
その後、新政権を樹立して、
核とミサイルの放棄、
という筋書きが一番ベストだと思っている。

そのためには、新体制での北朝鮮への
惜しみない援助は国際的な責務だと思っている。
敗戦後、飢えていた日本国民に
アメリカの援助で届いた食糧で生き延びたように。
その時、北朝鮮の人々も
国際的な支援に感謝し、
初めて国際社会の一員となる道が開けて来るのではないか。

そして、北朝鮮が解放された時、
日本人として念願の事態がやって来る。
拉致家族の解放だ。
はじめは恐る恐る、
やがて群れをなして、
新政権のしかるべき部署に
拉致家族が申し出て来る、
その中には横田めぐみさんもいる。

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「横田めぐみさん生存」の知らせが
横田夫妻に報じられる時のことを私は夢想する。
そして、めぐみさんの帰国・・・
拉致家族の人たちが存命のうちに、
北朝鮮の解放がなされれば・・・
そのために、
戦争は避けたいが、
戦争しか他にないなら、
戦争をする、という決意が
国際社会は必要だろう。






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