映画『ショコラ』  映画関係

[映画紹介]

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20世紀初頭のフランスで
人気者だった芸人コンビがいた。
その名は「フティットとショコラ」
このコンビの特徴は、
白人と黒人の二人組だったことで、
その宿命的に相容れない関係を超えた
男同士の友情を描く。

道化師のフティットは、かつては人気者だったが、
芸風が古くなり、おちぶれていた。
そのフティットは旅回りのサーカス団で
人食い野蛮人を演ずる黒人を見い出し、
ショコラと芸名を付ける。
二人でコンビを組んだ道化芸は
たちまち人気が出て、
パリの有名サーカス劇場のスターとなる。
二人の演し物はフティットが考え、
たいていはフティットがショコラを蹴り倒すことで笑いを取っていた。

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しかし、人気が高まるにつれて、ショコラは
「蹴られる馬鹿な黒人」役に飽き足らないものを感じて、
次第にフティットに反抗するようになる。
また、金遣いが荒くなり、
酒とギャンブルに明け暮れる毎日だった。

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やがてコンビを解消したショコラは
それまで白人が顔を黒くして演じていた
ムーア人の将軍オセロを演ずることを夢見、
黒人初のオセロが商売になると目論んだ劇場主におだてられ、
オセロに挑戦するが・・・

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後半、二人の仲に亀裂が入るあたりから
ドラマが俄然面白くなる。
ショコラの中には奴隷の子どもであったという
出自に対する屈折があり、
犬同様に扱われていた召使の父親の姿が脳裏を横切り、
蹴られる黒人を笑う白人たちに敵意を感じる。
人種差別がまかり通っていた時代だ。
どんなに人気が出ても、
それを素直に喜ぶことが出来ない。

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日本でもお笑いコンビという文化があり、
その一方が優秀で、創作力があり、
他方がキャラだけで成り立っているものが多い。
それでコンビを解消する例も沢山ある。

そんなことを想起しながら見たが、
この映画は黒人差別という問題が背景にある点で
更に深刻だ。
フティットという錨を失ったショコラの浮き沈みが痛々しい。

特に終わりのあたりは、
ショコラの末路を見るフティットの視線が辛く、
涙をこらえることが出来なかった。

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「最強のふたり」のオマール・シーがショコラを演じ、
フティットを演ずるジェームズ・ティエレ
チャールズ・チャップリンの孫だという。
監督は、「チャップリンからの贈りもの」で、
貧困のあまりチャップリンの遺体を盗み、
身代金を要求する移民を演じたロシュディ・ゼム
いろいろなことが繋がっている。

実在の「フランス初の黒人芸人」を発掘して、
その価値を再発見しようとする試みは
一見に値する。
「ショコラ 歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯」
(集英社)
という本↓も出ている。

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ショコラはロートレックも描き↓、

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映画の開祖リュミエール兄弟もフィルムに収めている。
エンドクレジットで、その映像が映し出される。
リュミエール兄弟のフィルムの映像は、↓をクリック。

https://youtu.be/XjHZ_z23BZY

2本目のものが、映画に登場するもの。

5段階評価の「4.5」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/V7yvtPxUfBE

シネスィッチ銀座で上映中。

タグ: 映画




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