映画『本能寺ホテル』  映画関係

[映画紹介]

クリックすると元のサイズで表示します

この映画、「再び『プリンセス・トヨトミ』のスタッフ・キャストが集結」
と書いてあるので、
万城目学の原作だと思ったら、
そうではなく、
脚本の段階で万城目は下ろされたらしい。
で、監督の鈴木雅之と脚本の相沢友子
主演の綾瀬はるか堤真一らが集結、ということに。
ホテルのエレベーターが本能寺とつながっていた、
というのは、万城目的アイデアに見えるが、
どういうことになっているのか。

倉本繭子は、会社の倒産を機に
恋人の吉岡のプロポーズを受け、
吉岡の両親に挨拶するために、京都に向かう。
ホテルの予約の手違いで、
泊まるところを探さねばならなくなった繭子は、
路地裏にある『本能寺ホテル』という
変わった名前のホテルに宿泊する。

(京都の中京区には、「ホテル本能寺」というホテルが実際にある)

クリックすると元のサイズで表示します

エレベーターに乗った繭子がエレベーターを下りると、
そこは大きな寺で、戦国時代の人々がいた。
やがて、そこが1582年の本能寺で、
その日は信長が暗殺された本能寺の変の前日だと分かる。

というわけで、信長の時代のオルゴールと
フロントの呼びリンの音が合図となって、
戦国時代と現代の間を繭子が行き来することになるのだが・・・

クリックすると元のサイズで表示します

アイデアはまあまあだし、
タイムスリップした場所が
日本史最大のミステリーとされる本能寺というのも
妥当な選択。
(しかし、類似作品に「信長協奏曲」(2016)あり)
信長に明智光秀の謀叛のことをいつ知らせるのか、
謀叛を知った信長が一体どうするのか、
歴史は変わるのか変わらないのか、
それと現代との関連はどうなるのか、
といった興味深い内容なのだが・・・

クリックすると元のサイズで表示します

結論としては、
歴史は変わらない(変えようがない)し、
新説が発表されるわけでもない。
信長こそ戦さのない、平和な世の中を望んでいた、
などというのは、新説でも何でもなく、
現代の価値観の押しつけでしかない。
(というか、「信長協奏曲」で既にやっている)
目新しいのは、
秀吉の中国大返し(どうしてあんなに迅速に京都に戻れたか)の謎くらいか。

クリックすると元のサイズで表示します

京都観光の一枚のパンフレットを信長が見て、
「平和な戦さのない太平の京が実現するのなら」
と、歴史を変えない道を選ぶ、
というのは、面白くもなんともない。
繭子の「自分探し」の結論も大甘過ぎて、白ける。
冒頭の信長の進軍の様子と、
繭子のホテル探しのカットバックで
少しだけ期待させたが、
終わってみれば、
合議制の委員会方式の悪いところが出た感じだ。
プレバト風に言えば「凡人」の作った映画。

クリックすると元のサイズで表示します

わざわざお金をかけて映画にするのなら、
万人をうならせるような「ひねり」がほしい。
まだ「信長協奏曲」の方が、
信長は未来人の高校生が入れ代わり、
明智光秀は実は信長本人で、
真の悪役は信長に恨みのある秀吉だった、
という「ひねり」があった。

ただ、綾瀬はるかの天然ぶりが、
全体の不自然さを見えにくくしているし、
堤真一の信長は、なかなかいい。
濱田岳近藤正臣らの演技が映画を支える。
それにしても、八嶋智人扮するマッサージ師の
思わせぶりな描写は何だったんだろう。

つっこみ所は満載だが、
「信長協奏曲」のレビューに、
「そもそもタイムスリップなんて
ありえないことが起きてる話なんだから、
深く考えてはダメ。
軽い気持ちで見たらそれなりに楽しめる」
とあって、納得した。

そこそこ観ていられたので、
5段階評価の「3」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/mJW305CadBg

TOHOシネマズ他で上映中。


                                    
タグ: 映画




AutoPage最新お知らせ