ロジャースとハマースタイン・その5『王様と私』   ミュージカル関係

久しぶりのロジャースとハマースタインのミュージカル映画の紹介、
今回は「王様と私」です。

クリックすると元のサイズで表示します

(ロジャースとハマースタインについては、↓をクリック。)

http://star.ap.teacup.com/applet/shokuniku/20160825/archive

「王様と私」は、
マーガレット・ランドンが1944年に発表した小説
「Anna and the King of Siam」を原作として、
1946年に製作された映画「アンナとシャム王」
(レッスク・ハリスンとアイリーン・ダン主演)
を観た女優、ガートルード・ローレンス
ミュージカル化を考え、
ロジャースとハマースタインに企画を持ち込んだといいます。

1951年3月29日
ブロードウェイのセント・ジェームズ劇場で開幕。
アンナをガートルード・ローレンスが演じ、
王様を当時無名だったユル・ブリンナー
オーディションで選ばれました。
1952年のトニー賞では、
作品賞をはじめ主演女優賞(ローレンス)、
助演男優賞(ブリンナー)、
衣裳賞、装置賞の5部門を受賞

3年間で1246回のロングランを記録し、
その後、再演を繰り返し、
ブリンナーは1985年に他界するまで、
4625回
の公演を務めました。
最終公演は1985年6月30日で、
同年10月10日死去。65歳でした。

2015年版では渡辺謙が王様役をつとめ、
トニー賞のミュージカル部門主演男優賞にノミネートされました。

クリックすると元のサイズで表示します

ミュージカル・リバイバル作品賞、
アンナ役のケリー・オハラがミュージカル主演女優賞、
チャン第1夫人役のルーシー・アン・マイルズがミュージカル助演女優賞、
ミュージカル衣裳デザイン賞の4部門で受賞しましたが、
渡辺謙は受賞を逃しました。

2015年版宣伝ビデオは↓をクリック。

https://youtu.be/Zy4PPoOeQhA

トニー賞授賞式でのパフォーマンスは↓をクリック。

https://youtu.be/1AkjsVjKEeM

日本初演は1965年。
王様は市川染五郎(現松本幸四郎、もうじき松本白鸚)、
アンナは越路吹雪がつとめました。

クリックすると元のサイズで表示します

その後、王様役は松平健、高嶋政宏が、
アンナ役は那智わたる、草笛光子、安奈淳、鳳蘭、
一路真輝、紫吹淳らが引き継いでいます。

1991年に松本幸四郎は
ロンドン・ウエストエンドのサドラーズ・ウェルズ劇場の公演に出演、
この時、バーミンガムの公演を私は観ています。

映画化作品の公開は1956年6月28日
1949年上演の「南太平洋」が1958年に映画化されたのに対し、
2年先に映画化されました。

まず20世紀フォックスのマークに続き、

クリックすると元のサイズで表示します

「シネマスコープ55」が大きく表示されます。

クリックすると元のサイズで表示します

正確には、55.625oフィルムで撮影しました。

そして、メイン・タイトル。

クリックすると元のサイズで表示します

いつもの「ロジャースとハマースタインの」に加え、
製作者ダリル・F・ザナックの名前も見られます。

主演は二人の連名で。

クリックすると元のサイズで表示します

振り付けはジェローム・ロビンス

クリックすると元のサイズで表示します

音楽は、いつものアルフレッド・ニューマン
ケン・ダービーの名前も。

クリックすると元のサイズで表示します

監督はウォルター・ラング

クリックすると元のサイズで表示します

舞台は1862年のシャム(現在のタイ)。

クリックすると元のサイズで表示します

夫を亡くしたイギリス人女性、
アンナ・レオノーウェンズは、
王子・王女の家庭教師として、
バンコクの王宮に迎えられます。

息子の不安を払うために、口笛を吹くことを勧めるアンナ。
ここで一曲。

クリックすると元のサイズで表示します

いかにもロジャースらしい、
軽快で明るいメロディー。
この一曲でミュージカルの世界に導かれます。

このシーンを観たい方は、↓をクリック。

https://youtu.be/WGS029Peq7k

宮殿までのシーン。
多分セットだと思いますが、
大きなセットを組んだものです。

クリックすると元のサイズで表示します

王様を演ずるのは、舞台と同じユル・ブリンナー。

クリックすると元のサイズで表示します

1920年サハリン生まれ。
父はモンゴル人、母はルーマニア系ジプシー。
41年渡米。
「王様と私」が「十戒」(1956)、「ソロモンとシバの女王」(1959)、
「荒野の七人」(1960)と続くキャリアの出発点となりました。

アンナ役はデボラ・カー

クリックすると元のサイズで表示します

1921年生まれのイギリスの女優。
エレガントさが際立っています。
「黒水仙」(1947)、「クォ・ヴァディス」(1951)、「地上より永遠に」(1953)
と作品は多いが、やはり代表作といえば,この「王様と私」。
6回アカデミー賞の候補となるが、ついに受賞できず。
しかし、1994年、名誉賞を授与されました。
なお、「王様と私」でゴールデングローブ賞
(ミュージカル・コメディ部門主演女優賞)を受賞しています。

ところで、デボラ・カーの歌は、
マーニ・ニクソンという歌手の吹き替え。
実は、このマーニ・ニクソンという人、
「ウエストサイド物語」で、ナタリー・ウッド、
「マイ・フェア・レディ」で、オードリー・ヘプバーンの歌
を吹き替えた人。
この人のことは、
いずれ書くことにします。

家をいただけないなら、と帰国しようとするアンナに対して、
王様は子供たちを紹介。
ここで流れるのが、
「シャムの王子たちの行進」

クリックすると元のサイズで表示します

子供たちの愛らしさに魅了されたアンナは
宮殿に留まることになります。

クリックすると元のサイズで表示します

この場面を観たい方は、↓をクリック。

https://youtu.be/Z9L_lilJKQQ

王子たちの教育の場で歌う「お互いに知り合いましょう」

クリックすると元のサイズで表示します

この場面を観たい方は、↓をクリック。

https://youtu.be/Vlx6gQWfjp0

クリックすると元のサイズで表示します

今まで王子たちに教えられていたことの一つ一つを
アンナは修正していきます。

クリックすると元のサイズで表示します

アンナの教える正しいことを

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

否定できない王様。

クリックすると元のサイズで表示します

王様の悩みの歌「パズルメント」(とまどい)。

クリックすると元のサイズで表示します

王様が主役なので、
沢山歌うかと思えば、
実は、この曲を含め2曲だけ。
もう1曲も歌うというか、語るというか、短い。
あとは「シャル・ウィ・ダンス」で、ほんの少し歌うだけです。

アンナは、封建的なシャムの王室に
近代の風を取り込もうとして、
伝統としきたりを重んじる頑迷な王様と対立します。

しかし、衝突と対立を繰り返し、
文化の違いに戸惑いながら、
王様とアンナの間に芽生える尊敬の念を育てていきます。

西洋と東洋の文化の違い、
科学と迷信との対立、
進歩的思想に破壊される因習、
王権と民衆との問題など、
映画の描くものは実は深いのです。

その象徴的な場面が、
晩餐会の余興で演じられる「アンクル・トムの小屋」

クリックすると元のサイズで表示します

奴隷制度を批判する中、

クリックすると元のサイズで表示します

実はシャムの時代遅れの慣習を諫めている内容。

クリックすると元のサイズで表示します

タイ舞踊を取り入れた
ジェローム・ロビンスの振り付けが光を放ちます。

クリックすると元のサイズで表示します

この場面の舞台を観たい方は、↓をクリック。

https://youtu.be/zJ-lyu9OOuo

このショーを書いたのは、
ビルマ(今のミャンマー)から貢ぎ物として送られた
タプティムという女性。

クリックすると元のサイズで表示します

演ずるのは、リタ・モレノ

クリックすると元のサイズで表示します

「ウエストサイド物語」のアニタと同一人物とは思えません。

クリックすると元のサイズで表示します

恋愛模様はこの若い二人が担当。

クリックすると元のサイズで表示します

晩餐会の後、二人で踊るのが
「シャル・ウィ・ダンス」

クリックすると元のサイズで表示します

実は短いシーンですが、

クリックすると元のサイズで表示します

長く感ずる、まさにクライマックス。

クリックすると元のサイズで表示します

歴史に残る名シーン。

クリックすると元のサイズで表示します

この場面を観たい方は、↓をクリック。

https://youtu.be/QgVPnWmUqd4

逃亡したタプティムを鞭打とうとする王様を
アンナが止め、
王様の中で何かが崩壊します。

クリックすると元のサイズで表示します

ラストシーンは、王様の死。

クリックすると元のサイズで表示します

王位を王子に譲り、
新しい時代を告げる息子の声を聞きながら、

クリックすると元のサイズで表示します

去って行きます。

クリックすると元のサイズで表示します

ひれ伏す大臣と
手にほほずりするアンナ。

クリックすると元のサイズで表示します

音楽が盛り上がり、
涙をそそるラストシーンです。

クリックすると元のサイズで表示します

アカデミー賞の作品賞、監督賞など9部門にノミネート。
ユル・ブリンナーの主演男優賞他
衣裳デザイン賞、美術賞、
ミュージカル映画音楽賞、録音賞の5部門で受賞。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/HvbZNxZFn-g

「王様」のモデルは、タイ仏教の改革と
列強諸国との外交に努めたタイ国王・ラーマ4世で、
イギリスからアンナ・レオノーウェンズを家庭教師に招き入れ、
西洋の教育を子弟に行ったことに由来しています。

アンナは、この体験を元にして、
複数の著書を著し、
これを元に、マーガレット・ランドンが創作。
しかし、アンナの著書には創作と誇張が多いとされ、
タイには不敬罪が存在するため、
「王様と私」は、上演・上映が禁じられているそうです。

1999年、アニメ版が製作されました。

クリックすると元のサイズで表示します

ミュージカルナンバーを何曲か取り入れていますが、
「悪役」を設定、
大臣が王位を狙う人物に変えられ、
大活劇があり、
子供には難しいと思ったのか
「アンクル・トムの小屋」はカット。
ちょっと時代遅れの
凡人によるアニメ化作品でした。





AutoPage最新お知らせ