映画『湯を沸かすほどの熱い愛』  映画関係

[映画紹介]

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基本的に、
人が病気で死ぬ話、は観ないようにしているのだが、
宮沢りえ主演、ということで観る気になった。
そういう意味で、
宮沢りえは客を呼べるスターということだ。

舞台は東京近郊の地方都市の銭湯。
主人の一浩が蒸発して以来、銭湯は休業し、           
妻の双葉はパン屋でパートをしながら生計を立ててきた。
ある日、双葉はパート先で倒れ、
精密検査の結果末期ガンを告知される。
ひとしきり泣いた後、双葉は残された時間のうちに
やるべきことをやり遂げようと決意する。

まず行方不明の夫の行き先を探偵を使って突き止めて連れ戻し、

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銭湯を再開する。

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学校でいじめにあっていた亜澄に勇気をもって闘うように励まし、
問題を解決。
母親の所在をやはり探偵を使って知り、
会いに行き、
そして、娘の亜澄にある真実を告げるために、旅に出かける・・・

夫の一浩が他の女に産ませた子供・鮎子を引き取るが、
鮎子には母親に捨てられたというトラウマがある。
娘の亜澄には話せない事情がある。
なにより、双葉自身が母親に捨てられた子供だ。
というわけで、母子を巡る不幸
全編にぎっしり。
いささか作り過ぎの感もあるが、
不幸を呼ぶ人というのは世間にいるものだ。
なんともやりきれないのだが、
余命いくばくもない双葉が奮闘する姿に声援を送りたくなるのが、
宮沢りえの存在感だ。
そういう意味で、描写は的確、
監督(中野量太)の演出力も買える。

宮沢りえと並んで讃えられるべきは、
亜澄を演じた杉咲花

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ホイコウローを食べるCMで知られる女優だが、
実にいい表情を見せる。
それが涙を誘う。

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一種の疑似家族の話だが、
一家そろってしゃぶしゃぶを食べるシーンは
家族の絆を感じさせる。
本当の家族に恵まれなかったヒロインが
それ以上の愛情げ結ばれた家族を作ったことに共鳴する。
手話を使った下りもなかなかだ。

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しかし、最後の展開には驚いた。
霊柩車から探偵親子が降りる場面で妙な感じはしたが、
まさかあんな計画が進行していようとは。
赤い色については、伏線があり、
それで、この題名か、
(燃える炎にかぶさって「湯を沸かすほどの熱い愛」というタイトルが出る)
それで、銭湯が舞台なのか、
と監督の立てた意図が判明するが、
しかし、実際にその作業をしている光景に
想像力を働かせてみれば、
彼らのしたことが、いかにおぞましいかが分かるはず。

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というか、明白な犯罪だ。
これが故人の意思だとでもいうのだろうか。
のうのうとそんな湯につかる一同の精神は理解できなかった。            
というわけで、最後にとてつもなく異常な結末に背筋が凍った。
これは渡辺淳一の「失楽園」の最後のくだりで、
事後の処理作業を想像して眠れなくなったほどではないが、
後味の悪さが身にしみる。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/PRx-P0iC4UE

なお、旅行に出た双葉らが立ち寄る漁港は、
西伊豆の戸田(へだ)港。

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突堤から富士山がよく見える。

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双葉たちが食べたタカアシガニ
駿河湾で取れる世界最大の蟹

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以前、親子3人で戸田に泊まった時、
夕食で1匹食べたことがある。

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大味だった。

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