オバマ大統領、広島訪問  様々な話題

オバマ米国大統領
現職大統領として初めて広島を訪問
献花と演説をした。

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オバマ大統領の演説は割と短いことが多いが、
広島での演説は17分にわたる長いものだった。

その演説要旨は次のとおり。

○71年前、雲一つない晴れた朝、
 空から死が降ってきて、世界が一変した。
 せん光と火の壁が街を破壊した。
 そして、人類が自分たち自身を破壊する手段を持ったことを明示した。
○私たちはなぜこの場所、広島に来るのだろうか。
 10万人を超える日本人の男女、子供、
 数千人の朝鮮人、捕らわれた十数人の米国人の
 死者を悼むためだ。
○広島と長崎に残酷な結末をもたらした世界大戦は
 最も富裕で、強大な諸国によって戦われた。
 こうした国の文明は世界の偉大な都市や
 素晴らしい芸術を生んだ。
 しかし、同じ場所から戦争が起きた。
○数年のうちに約6000万人が亡くなった。
 撃たれ、爆撃を受け、捕らえられ、飢えさせられ、ガスで殺された。
○空に上るきのこ雲の姿は
 人間性の中心にある矛盾を想起させる。
 われわれの考えや創意、言葉といった
 自然界から人類を区別する能力が
 われわれに不相応な破壊力も与える。
○私たちはこの街の中心に立ち、
 原爆投下の瞬間を想像せずにはいられない。
 あの戦争とその前の戦争、それに続く戦争の
 罪のない犠牲者全員を記憶している。
 私たちには歴史を直視し、
 こうした苦しみを止めるには何をすべきかを問う
 共通の責任がある。
○いつの日か被爆者の声は聞けなくなる。
 しかし、1945年8月6日の朝の記憶は決して消えない。
 あの運命の日以来、私たちは希望の選択をした。
 米国と日本は同盟を構築しただけでなく、友情を築き上げた。
○国際社会は戦争を回避し、
 核兵器を制限・削減して
 究極的には廃絶を目指す制度や条約をつくった。
 それでもなお、国家間の攻撃やテロ行為が世界中にあり、
 仕事は決して終わっていない。
○私自身の国のような核兵器を持つ国は、
 恐怖の論理から抜け出す勇気を持ち、
 そうした兵器のない世界を目指さなければならない。
 私の人生のうちにこの目標は実現できないかもしれない。
 しかし、粘り強い努力によって
 破滅の可能性を低くできる。
 (核兵器)備蓄の破棄につながる計画を立てることはできるし、
 他国への拡散や狂信者の手に渡るのも阻止できる。
○私たちは戦争そのものに関する考え方を変え、
 外交によって紛争を防止し、
 起きてしまった紛争を終結させる努力をしなければならない。
○(原爆で)亡くなった人たちは戦争を望んでいない。
 科学の奇跡は生活を奪うことではなく、
 その改善に用いることを望むだろう。
 国家や指導者が選択をするとき、
 この簡明な知恵を熟慮するなら、
 広島の教訓は生かされる。
○この場所で世界は永遠に変わった。
 しかしきょう、この街の子どもたちは
 平和のうちに一日を過ごすだろう。
 それは何と貴重なことだろうか。
 これが私たちが選べる未来だ。
 広島と長崎は核戦争の夜明けとしてではなく、
 私たち自身の道義的な目覚めの始まりとして知られる未来だ。

さすがアメリカ大統領らしい、
視点の高い高邁な理想に裏打ちされた演説だ。

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安倍晋三首相
これに対して所感を述べ、

○米国の大統領が被爆の実相に触れ、
 核兵器のない世界への決意を新たにする。
 核なき世界を信じてやまない世界中の人々に
 大きな希望を与えてくれた。
○全ての日本国民が待ち望んだ歴史的訪問を心から歓迎したい。
○日米両国の和解、そして信頼と友情の歴史に
 新たなページを刻む
 大統領の決断と勇気に対して、
 心から敬意を表したい。
○世界中のどこであろうと、
 再び悲惨な経験を決して繰り返させてはならない。
 核兵器のない世界を必ず実現する。
○日米が力を合わせて、
 世界の人々に希望を生み出すともしびとなる。

私は、米軍による原爆投下によって
一般市民(非戦闘員)に莫大な犠牲を出したことは、
東京大空襲を含めて、
国際法違反の行為だと思うが、
賢い日本国民は、
そんなことを言っても何にもならないことを知っている。
だから、戦後70年、
原爆投下や空襲が政治問題になることはなかった。

戦争に負けたことを率直に認め、
その後、瓦礫の中から
世界有数の経済大国を作り上げた。
それで十分である。

ただ、どんなことも政治問題化する一部の人々によって、
今回、大規模なデモ隊などが組織されることを恐れていたが、
そんなことはなかったようだ。
現職大統領として広島を訪問したオバマ大統領の勇気をたたえ、
「核なき世界」を標榜する大統領の主張に賛意を表明した。
本当に日本人は賢いと思う。

オバマ大統領に謝罪など要求しないし、
オバマ大統領も謝罪はしなかった。
原爆投下の正統性についての議論もあるが、
いずれにせよ戦争中のことだ。
戦争に勝つためなら
何でもする、というのが戦争というものだ。
誰が良く、誰が悪いではなく、
人類全体のこととして
受け止めるべきなのだ。


しかし、中国の王毅(ワンイー)外相は
一部メディアに対し、
「広島は注目を払うに値するが、
南京は更に忘れるべきではない」
と述べたという。
なんでも自分の政治的主張に利用しようとする
意地汚い根性丸出しだ。

更にひどいのは韓国で、
オバマ米大統領の広島訪問に先立ち、
韓国の被爆者らが27日、
広島市の平和記念公園の
韓国人原爆犠牲者慰霊碑を訪れて献花した。
オバマ大統領に謝罪と賠償などを求める手紙を読み上げ、
最後は日本語と韓国語で
「オバマ大統領は謝罪しろ! 賠償せよ!」
と拳を突き上げ、シュプレヒコールをあげたという。

訪日したのは韓国の被爆者5人と被爆2世の計6人。
慰霊碑前では6人と支援者らが手を合わせ、犠牲者に黙祷。
陜川支部長を務める沈鎮泰(シム・ジンテ)さんが手紙を読み上げ、
「オバマ大統領は韓国人原爆被害者の慰霊碑を訪れることを要求する」と主張した。
手紙では
「日本の侵略戦争と植民地支配への責任を回避しようとする
安倍政権の意図に利用されないことを望む」
などと持論を展開。
「韓国人原爆被害者への謝罪と賠償は当然な責務」
と言及した。

この背景にあるのは、
韓国のメディアの主張で、
ケリー米国務長官の広島訪問以降の1カ月半、
韓国メディアが繰り返してきた
オバマ大統領の広島訪問に対する主張の要旨は次のとおり。

○原爆投下を招いた原因は
 侵略戦争を起こした日本にある。
 日本は原爆の被害者である以前に加害者だ。
○安倍政権は、オバマ広島訪問を
 戦争責任の希薄化に利用しようとしている。
○「戦犯国」である日本に
 広島を前面に出すことで“被害者面”をさせてはいけない。
○安倍晋三首相は、米国の現職大統領の広島訪問を
 初めて実現させたという業績を残す。
 日本は日本外交の勝利と考えている。
○オバマ大統領は広島で日本の戦争責任を指摘し、
 悲劇の原因を作った加害者と、
 真の被害者(韓国や中国)を明らかにすべきだ。
○オバマ大統領は韓国人の原爆犠牲者を慰霊すべきだ。
○日本は過去の過ちを心から反省し謝罪していない。
 このため、戦後の完全な清算は難しいということを
 日米両首脳は理解しなければならない。
○日本から被害を受けた国(韓国など)が
 納得できる内容にしてこそ、
 広島訪問の成果が現れる。

この人たちには、
広島を訪問したオバマ大統領が
犠牲者を追悼し、
核兵器のない世界を作るための契機としたい、
という真摯な姿勢は目に入らない。
その理想に目を向けることなく、
ただ、自分の政治的主張をするためだけに利用しているのだ。

まして、「謝罪と賠償」を求めるなどは
「死ぬまで言ってろ」と言いたくもなる。

産経新聞の記者がインドネシアで
現地の慰安婦問題について取材した時、
英字紙「インドネシア・タイムズ」の
ジャマル・アリ会長は次のように語ったという。

「われわれには、
韓国とも中国とも違う
歴史とプライドがある。
『お金をくれ』などとは、
360年間、わが国を支配した
オランダにだって要求しない」





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