『パリよ、永遠に』  映画関係

〔映画紹介〕 

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第2次世界大戦末期。
敗色の濃くなったヒトラー
連合軍の迫るパリの破壊
現地のコルティッツ将軍に命ずる。
着々と準備が進み、
ノートルダム寺院にもエッフェル塔にも
ルーブル美術館にもオペラ座にも
爆弾が仕掛けられた。
後は将軍の指示を待つばかり。

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その切羽詰まった状況の中、
司令部となっていたホテル、ル・ムーリスの一室に
スウェーデン総領事のノルドリンク
コルティッツ将軍を訪ねて来る。
そして、将軍にヒトラーの命令に背き、
パリの破壊を中止するよう
命懸けの説得が始まる。

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パリ解放については、
「パリは燃えているか」(1966年 クネ・クレマン監督)に詳しいが
その中にもこの話は出て来る。
しかし、ドイツ軍将軍とスウェーデン総領事との
交渉に的をしぼり、
1944年8月25日の真夜中から早朝に掛けての出来事
として凝縮して描くのがユニーク。
ほとんど二人の対話劇だが、
それもそのはず、
元はシリル・ジェリーによる戯曲で、
原作者自身が脚色に参加している。
その舞台「Diplomatie」(外交)は
2011年にパリで上演され、
17万5千人もの観客を動員し大ヒット。
映画化に際しても
舞台に出演した役者が演じている。
装置はホテルの司令部の一室、
登場人物も数人と想像出来る。
もしかして二人芝居かもしれない。

パリという美しい街を残すように説得する総領事、
内心の共感を隠そうとする将軍、
命令に背けば
ドイツ国内にいる妻子の命が危ないという状況の中、
総領事は新たな提案をする。
将軍の決定はどうなるのか、
それはどうやって現場に伝達されるのか。
刻々と迫る期限の中、
息詰まる説得が続く・・・。

結果はパリが守られたのは歴史的事実と知っているので、
それほどのサスペンスではないが、
総領事の説得に揺れ動く将軍の心の中が焦点。

となれば、演技力がものを言い、
将軍を演じたニエル・アレストリュプ
この難しい役どころを魅力一杯に演じきる。

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対する総領事はアンドレ・デュソリエ
重厚な演技を見せる。

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「ブリキの太鼓」のフォルカー・シュレンドルフがメガホンを取り、
狭い一室での、
飽きさせない、
迫真のカメラワークを見せる

もしパリが破壊されていたら、
と思うと少々背筋が寒くなる。
ノートルダム寺院もエッフェル塔も存在しないパリ。
凱旋門もシャンゼリゼもなく、
その上、あのルーブル美術館の
モナ・リザもミロのビーナスもサモトラケのニケも
見ることは出来ないのだ。

その歴史的一瞬の決断
それが一晩の一人の人間の上にその決定が委ねられたという不思議さ。
それを知ることの出来る一篇である。

5段階評価の「4」

予告編は、↓をクリック。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=RUaEqxNiHhM


なお、DVD化が待たれていた「パリは燃えているか」は、
4月8日DVDが発売され、
レンタルも開始されることになった。


ところで、今日は3月10日
70年前の東京大空襲の日である。
襲来したB29によって投下された焼夷弾は
東京の町を焼き尽くし、
10万人の死者を出した。
非戦闘員に対して爆弾を投下するという
戦争のルールを逸脱した行為を
アメリカはしたわけで、
その上、原爆を広島と長崎に投下した。
核爆弾が実際に兵器として使用されたのは
この時だけである。
もし隣国ならば、
恨みを引きずり、
亡くなった人々に対する賠償をアメリカに求めて訴訟しているかもしれない。
しかし、日本国民は敗北を潔く認め、
あの瓦礫の中から見事に復興してみせた。
それが賢い日本人の選択だったが、
中国と韓国という二つの隣人は
今だに70年以上前のことで日本を非難している。
まことに愚かな人たちである。


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