『反韓・嫌韓ブーム』は見苦しい?  耳より情報

東洋経済オンラインに、
日本人よ、「反韓・嫌韓ブーム」は見苦しい! 
と題して、
私の尊敬してやまない黒田勝弘氏に対するインタビュー記事が掲載されているので、
引用します。

日本では、マスメディアを中心とした
「反韓」「嫌韓」の感情的な言動や報道がなかなか衰えない。
そんな状況は、
在韓経験30年以上、
韓国の現代史を見つめてきたベテラン記者にはどう写っているか。
産経新聞ソウル駐在客員論説委員で、
最近『韓国人の研究』(角川oneテーマ21)を出版した黒田勝弘氏は、
「反韓の情熱に驚くばかり」と吐露する。
韓国メディアは産経新聞を「日本を代表する極右新聞」とし、
なかでも支局長を長年勤めた黒田氏を
「極右言論人」との枕詞をつけて紹介することが多い。
そんな黒田氏でも、
現在の反韓・嫌韓ブームには強い違和感を感じている。

━━衰えを知らない日本の反韓・嫌韓。この現象をどう見ていますか。

韓国滞在もすでに30年以上、
韓国の反日に慣れきってしまった身からすれば、
現在の日本の反韓・嫌韓ブームには非常に驚くほかない。
なぜここまで広がってしまったのか。
そんな中で出版した本書は、親韓本では決してない。
かといって、「反韓本」として見てもらっても困るのだが、
あえていえば「中間、これが真相本」だ。

━━どういう点が特に驚くべき事象なのでしょうか。

かつて日本でも反韓はあった。
たとえば1973年の金大中事件の後がそうだった。
この時は第1次反韓ブームと言ってもいいかもしれない。
韓国の工作員が後に韓国大統領となった金大中氏(故人)を
日本で拉致したという傍若無人ぶりが、
日本人の怒りに火を付けた。
だが、この時の韓国たたきは政治レベルでの反韓だったと言えるだろう。

ところが現在の反韓は一般大衆にまで深く根付いてしまった。
韓流ブームの反動という感じがするほど、
情熱的ともいえるようなコリア批判になっている。
実に不思議な現象だ。
韓流ブームと同じく、
反韓も韓国への強い関心の結果だから、
日本にとって韓国がそれほど大きな存在になっていたことに
改めてびっくりしている。

━━日本の書店には「反韓本」があふれています。

何冊か目を通してみたが、
これら反韓本の著者の大部分は
韓国の専門家やゆかりがある人ではない。
専門家でもない人がなにゆえそれほど韓国に関心を持ち、
韓国を批判するのか。
読者を含め、その情熱がどこから出てくるのか。

韓国に住んでみると、
韓国は発展したものの、
生活のあちこちで「まだまだだなあ」と思うことが多い。
それを考えると、
韓国を目の敵にしてまで批判する感情は覚えない。
日本で韓国があれほど袋だたきにされているのを見ると、
逆に韓国に同情したくなるほどだ。

━━そうした「情熱」はどこから出ていると思いますか。

友人で京都大学の小倉紀蔵教授から
「日本の反韓感情の背景には、
(日本の)若い世代の剥奪感がある」
と聞いたことがある。
剥奪感とは、「韓国のおかげで損をしている」というものらしい。
これを韓国人が聞いたら、
むしろ彼らがびっくりするだろう。
韓国人は、今なお日本に対して剥奪感を感じているからだ。

2000年代から日本や世界で広まった韓流などでようやく、
「対日赤字」を少し解消して
バランスが若干改善したと韓国人の大半は考えている。
ただ、それと「日本から何かを奪っている」とは
韓国人は考えないだろう。
あくまでも自国の国力回復によって剥奪感の解消はあるからだ。

もともと、韓国人は今でも歴史を含め
日本に対する被害意識が強い。
日本のほうが韓国と比べて圧倒的に強いという意識がある。
日韓のこの意識のギャップは非常に大きい。

━━朴槿恵大統領の、いわゆる「告げ口外交」などを見ると、
「韓国は日本を邪魔する存在」との見方は
首肯する人が多いかもしれません。

反韓の情熱は、確かにそのような
告げ口外交から生じているのかもしれない。
韓国はことあるごとに日本の足を引っ張る。
安倍晋三首相を右翼だなんだとバッシングすることもそうだ。
ところが、韓国が日本を批判するたびに、
それがネットなどを通じて日本に流れる。
それに対して日本人が「また反日か」「けしからん」とすぐ反応する。

そんな反韓ぶりを今度は、韓国メディアが本国に伝える。
韓国メディアは反日メディアであり、
そんなメディアが毎日のように垂れ流す情報が
いかに日本人を刺激しているのかを、
彼らは伝えようとはしない。
これの堂々巡りであり、
誤解が誤解を生み出しているのだ。

━━(聞き手である)記者も韓国に住んだことがあります。
当時を振り返っても、
実生活でそれほど「反日」を感じたことはありません。

そうだと思う。
韓国人は確かに反日だが、
24時間365日、
いつも反日をしているわけではない。
しかし、日本の反韓は
「コリアンは365日、いつも反日」を前提にして、
それに怒り、不満を述べている。
これは、韓国の現状とはどこかズレている。
韓国を見て不愉快になって
ストレスをためる日本人がいるとすれば、
そんなストレスを解消するために
私が今回本を書いたのだと言っても過言ではない。

私は1970年代から韓国を見てきた。
そして住んできた。
そして隣国や隣人には多様な側面があることを痛感している。
前著の『韓国 反日感情の正体』(同)では、
「昼は反日、夜は親日」と書いたが、
その続編として、そんな韓国の現実と情報を知ってもらいたい。

━━反韓・嫌韓の感情を持つ日本人に知ってほしい、現実の例を教えてください。

現実として韓国にはまだ「日本に学べ」という意識が強い。
政治・外交的にメディアは過度に反日的な報道をするが、
一般の人たちが日本に対する拒否感を持っているかと言えば、
日常的には壊滅的と言ってもいい。
長年韓国に住んできた日本人にとっては逆に寂しいぐらいだ。
韓国に住む日本人として、
以前は感じざるを得なかったある種の緊張感は今はまったくない。

ところが、そういう現状にもかかわらず、
あるいは、そういう現状であるがゆえに、
逆にメディアや知識人、政治家がことさら「反日」を叫ぶ。
これは「韓国人は反日であるべき」という「べき論」からだ。
彼らが意地になって「べき論」で反日を叫んでいる印象が強い。
基本的には、これが日本の反韓を刺激しているという構造だろう。

韓国人には「理」の世界と「気」の世界がある。
韓国のメディアや知識人が反日を唱えるのはこの「理」の世界、
すなわち「べき論」の世界だ。
理の世界では「日本を許してはいけない」という意識がある。
それが彼らの中で維持されているのだ。

━━黒田さん自身、「韓国に厳しい記事を書く」として、
韓国メディアから
「日本を代表する極右記者」と紹介されることがあります。
韓国で生活をしていて、問題は生じませんか。

日常生活で、私が被害に遭うことはまったくない。
昔は産経新聞の支局にも押しかけて
記事の内容について抗議されることはあったが、
近年はほとんどない。

それもそうだろう。
日本の観光客がソウルの地下鉄に乗って
日本語を話しても何も問題がない時代だ。
昔は露骨に嫌がるか文句を付けられたりしたものだが、今は何もない。
これだけ見ても、
韓国における日常的な反日が完全に後退していることがわかるだろう。

日本からすれば、韓国は世界中で反日行動をやっている、
慰安婦問題でよその政府まで焚き付ける国と考えるかもしれない。
そうした、一見、激しい反日は、
日本から見れば確かに迷惑で不愉快だが、
これは「彼ら自身のため」でもある。

反日は韓国人にとっては今なお「元気のもと」であり、
韓国人のアイデンティティ確認の材料であり、
世界で韓国人ががんばれるエネルギー源なのだ。
いまだ「日本あっての韓国」だから、それ自体はせつないことだが。

━━それでも行き過ぎた反日には、日本人として非常に不愉快になるときがあるのも事実です。

そこまで反日にこだわるのは、
韓国人の特殊な考え方、
つまり文化があるためだろう。
日本の植民地になって、
「日本にやられた」「日本の下だ」というコンプレックスがあり、
それが民族的うっぷんになっている。
これはなった者でないとわからない。
日本人としてはなかなか実感しにくいのだが、
それが「コリア」なのだと理解するしかない。

韓国のメディアには日本に関する記事が非常に多い。
よきにつけあしきにつけ、
毎日のように日本、日本、日本なのだ。
スクラップしていくとすぐに段ボール箱が一杯になる。
「そんなに嫌であれば無視すればよいのに」と思うが、
肯定的にも否定的にも日本には関心がきわめて高い。

日本がけしからん存在ならば、無視すればよい。
それでも、何かあると日本を見るし、日本に聞いてくる。
近現代史を踏まえても、
憎悪だけでは説明できない関心の高さだ。
そんな韓国人を私はとてもせつなく思う。
愛憎織りなす日本への思いは、
日本に対する接近感かもしれない。
反日だけでは説明できない韓国人像を、
反韓を主張する前に知っておいたほうがいいのではないだろうか。

韓国は「日本は先進国だ」と思っていると同時に、
自分たちが「日本を上回った」とも思っていない。
これまでの自動車や電化製品をはじめとする
ハードの製品や技術だけではなく、
今はソフトパワーの世界で日本はやはり先進国だと思っている。

韓国もハード面ではいいところに来ているが、
もはやモノではないと韓国人自身が思い始めた。
特に、日本を訪れた人たちはソフトでも日本は先進国だと考えている。
そのソフトとは、社会的秩序や安全、安心システム、清潔さ、
人々の立ち居振るまい、サービス文化といったものだ。

現在、日本で広がっている反韓は、
基本的には国際的に大きくなった韓国の存在感と
その特異な反日行動に刺激されたものだ。
しかし、韓国自体を「とんでもないことをやらかす存在」と思い込み、
そんな韓国のマイナス情報をせっせと集めて
溜飲を下げているのは見苦しいと思う。
韓国人に対し、日本人はそこまで落ちぶれる必要はない。


いかにも韓国社会を知り尽くしている黒田さんらしい発言。
両方の国を愛しているからこその言葉と思われる。

しかし、最近の「反韓・嫌韓」の背景には、
日本国民の「うんざり感」があることを忘れてはならない。

70年も前の慰安婦問題をあげつらい、
外国にまで出かけて記念碑を建てる。

実効支配している竹島について、
日本以上に主張する。
実は、法的・歴史的にも日本領であることを認識していて、
いざ国際司法裁判所に提訴でもされれば、
確実に負けることが分かっているから
わめきたてているとしか思えない。

歴史的に定着している「日本海」の呼称を変えようと奔走し、
これもまた外国に乗り込んで決議させたりしている。
はたまた外国の公共図書館の地図に
密かに「東海」のシールを貼ってまわる。

そして、日韓基本条約で決着したはずのことをぶり返す。
日本が「反省」していないと言いつのり、
何度も公式の場で反省を表明しているのに、
「歴史認識」を持ち出して謝罪させようとする。
日本は十分謝罪した。
誰が「反省」もしないで
国家予算以上の経済援助などするものか。

これら全てが韓国側からの一方的ないいがかりだ。
そして、外交問題は沢山あるというのに、
慰安婦問題だけを押し立てて
首脳会談を拒否する。

こうしたことへの「うんざり感」が
「反韓・嫌韓」として噴出しているのだということを理解しなければならない。
我慢に我慢を重ねた日本国民が
ついに堪忍袋の緒を切ったのだ。

韓国人の持っている日本に対する
フクザツな感情を言うのもいいが、
日本人はそんなことに付き合うのは
もううんざりなのだ。

韓国を悪く言う人は、まだ韓国に対して関心があると言えようが、
国民の大多数は
韓国を無視する「非韓」だ。
ただ、隣の国のことだから、
その声高の非難の声は聞こえてきてしまう。
それがうんざり感を高める。


そのことを思うと、
毎度で恐縮だが、
賢人・曽野綾子さんのコラム「透明な歳月の光」の
「いつまでも過去を言う卑怯さ」
次の言葉に行き当たる。

友だちの一人が、
いつもいつも70年昔のことを
恨みがましくなじるようなことを言う性格だと、
誰しも付き合うのに
気が重くなって当然だろう。

これは比喩だが、
ある友だちがいて、
70年前、自分の隣に住んでいる一家が、
自分たちに対して
どんなひどい仕打ちをしたかというような話を
繰り返すとすれば、
それは聞いていても楽しくない話だから、
それとなく
その友だちとは疎遠になるだろうと思う。

許されようと許されなかろうと、
人間としての個人や国家は、
歴史的過去を背負っているが、
その人や国家の品格は、
近年と現在、
どのように生きているかで判断される。

人の過去ばかり責める人と、
私は友だちにならない。
70年前、
ほとんどの日本人はまだ生まれていないか
幼い子供だった。
他人の祖先のやったことまで引き合いに出して責めるのは、
日本では卑怯なこととなっている。
私は他者を
現在のその人の生き方で判断する。


反日にエネルギーを使うなら、
その力を国を良くすることに使えばいい、
と思うのは私だけだろうか。

黒田さんのインタビューの一方、
韓国の態度に対して、
欧米からも奇異の目で見られ始めているという
記事が「阿比留瑠比の極言御免」に出ていた。

「動くゴール」韓国に日本は冷めた視線… 歴史問題で欧米からも疑いの目

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は
12日の年頭記者会見で、
日韓首脳会談について
「日本側の姿勢の変化が重要だ」
と曖昧な注文をつけ、
慰安婦問題を早期に解決しなければ
「韓日関係だけでなく、日本の歴史にも重荷になる」と言い募った。
一方的でかたくなな態度には、ため息が出るばかりだ。

■冷めた日本政府

「ムービング(動く)・ゴールポストだ」

韓国について政府関係者らと話すとき、
何度この言葉を聞いたことか。
慰安婦問題などで着地点を求めてそこを目指すと、
いつの間にか韓国側がゴールを
さらに先の方に動かしているという意味だ。

それでいて韓国側は日本に対し、
具体案を示さずに「誠意を見せろ」と要求し続けているのである。

日本政府は現在、
こうした韓国側の十年一日のようなあり方に冷めた視線を向けている。
小紙の加藤達也前ソウル支局長の出国禁止のような
現在進行形の人権侵害を除き、
韓国に対しては「放置でいい」(政府高官)との基本姿勢だ。

何ともやるせない現状だが、
予期せぬ効果もあった。
韓国が日本だけを標的に歴史問題にこだわればこだわるほど、
欧米で「なぜなのか」という疑問が高まり、
客観的な事実関係を知ろうという新しい動きが出てきているのだ。

今年に入り、韓国メディアは相次いで
次のような米国の元政府高官の「妄言」を伝えている。

「日本は過去、恐ろしいことをしたが、
韓国もベトナム戦争の際は非常に冷酷だった。
ベトナムではそれが非難を浴びている」
(デニス・ブレア元国家情報長官・太平洋軍司令官)

「日本は韓国人戦争犠牲者に8億ドルを支払ったが、
当時の朴正煕政権が慰安婦と呼ばれる被害者たちに伝えていなかった。
古傷が治癒しない理由がここにある。
韓国は、ベトナムで韓国軍が民間人に犯した行為を脇へ置いて、
韓国と国交を結んだことを考えるべきだ」(ロバート・シャピロ元商務省次官)

■欧米も疑問視

欧米メディアも昨年来、
韓国側の負の歴史に注目するようになり、
日本を執拗に非難する
韓国の外交姿勢に疑問の目を向け始めた。
次のような報道がだんだん目立つようになってきた。

「慰安婦問題は、政争の具として利用されるべきではない。
結局、日本から支払われた何億ドルもの賠償金を、
犠牲者のためにではなく、
莫大な公共事業のために使ったのは
朴大統領の父親だ」(米フォックス・ニュース)

「ライダイハンはベトナム戦争中、
ベトナム人の母親と韓国人の父親の間にもうけられた子供を指す。
多くは韓国人兵士によるベトナム人慰安婦への虐待から生まれた」(米CNN)

「韓国には、米軍基地周辺に基地村と呼ばれる売春街が存在した。
ここで働いていた元米軍慰安婦120人以上が、
『韓国政府が米軍のために組織した』
として、1人1千万ウォンの賠償を求めて韓国政府を提訴した」(英BBCニュース)

元米軍慰安婦の訴訟に関しては昨年末、
米軍準機関紙「星条旗新聞」も取り上げている。
朴大統領が慰安婦問題を提起し続けた結果、
韓国が触れてほしくない問題もまた、
白日の下にさらされることになった。

日本は過去の経験から、
韓国にいくら譲っても結局、
ゴールポストを動かされるだけだと見切った。
韓国側も、そろそろ歴史カードの乱用は控えないと
「重荷」になるばかりではないか。


黒田さん、
「反韓・嫌韓は見苦しい」と言う前に、
「いつまでも反日で、70年も前のことを言うのは見苦しい」
というのが先ではないんですか。






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