『薄氷の殺人』  映画関係

〔映画紹介〕

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1999年の中国。
石炭工場に運ばれて来た石炭の中から切断された腕が発見される。
しかもそのバラバラ死体は6都市15箇所の石炭工場で相次いで見つかる。
そのうちの一つに身分証明書があり、
遺体の身元は判明する。
それは洗濯屋に勤める美人のウーの夫だった。

妻との離婚問題を抱える刑事ジャンは捜査に当たるが、
遺体を分散して運んだとして
容疑者としてあがった兄弟は
逮捕時に抵抗して射殺され、
真相は闇の中に。

それから5年後の2004年。
類似した猟奇殺人が起こり、
今は辞職して警備員となっていたジャンは
独自に事件の捜査を進め、再びウーにたどり着く。
というのも、事件の被害者たちは、
いずれも殺される直前にウーと親密な関係にあったようなのだ。
それは偶然なのか。
それともウーは男を破滅に導く魔性の女なのか。
ウーに接近するジャンもまた、
ウーに惹かれていく・・・

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中国北部の地方都市を舞台に展開する冬の描写がすごい。
何よりも雪の町の寒さが画面から伝わって来る。
逮捕時の兄弟が荷物の中から転がり出た拳銃で刑事を撃ち、
刑事も反撃、
あっという間に死体の山が出来る描写も秀逸。

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ウーとジャンがスケートに興ずる様、
スケートリンクからはずれたウーを追うジャン。
寒さが体に伝わって来る。
美しいシーンだ。

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第64回(2014年)ベルリン国際映画祭金熊賞(作品賞)
銀熊賞(主演男優賞)を受賞したことが納得できる
独特の仕上がり。
結局こういう映画は主役の魅力がなければ成り立たないが、
ジャンを演ずるリャオ・ファン
ウーを演ずるグイ・ルンメイがこの映画を支える。

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特に妻に離婚され、別れの間際にも妻にまつわりつくダメ男を
演ずるリャオ・ファンが虚無的な雰囲気をただよわせていい。
久しぶりに再会した妻の働くダンスホールで
背後の社交ダンスと真反対のダンスに興ずる様など、
思いつきで撮った場面と分かっていても目が離せない。

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死体分散の謎解き、
終わりそうで終わらない真相解明は
オーソドックスで特に新鮮味はないが、
中国という広い国土の中で起こった殺人が
全国に運ばれる象徴的な事件と見ればなるほどと思える。
ただ、バラバラ死体は身元を分からなくするためなので、
わざわざ身分証明書を置いて、
「死んだ人間」になる理由が分からない。

全体的に「雰囲気」で見せる映画。
その雰囲気を最後まで貫いた点で評価できる。
監督はディアオ・イーナン

原題は「白昼の花火」
中で出て来る店の名前だが、
最後に一つの仕掛けがある。

5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=yuxaxR5sMV8



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