『怪しい彼女』  映画関係

〔映画紹介〕

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74歳のマルスンは、
女手一つで苦労して息子を育て、
国立大学の教授にしたことが自慢。
しかし、今は頑固な年寄りで、
バイト先のカフェで
客と取っ組み合いのケンカをし、
家では嫁に強く当たって精神障害に追い込むほど。
持て余した家族により施設に送られそうになり、
落ち込んでいる。
そんな時、
目の前に現れた「青春写真館」で写真を撮ると、
20歳の頃の自分に戻ってしまう。

こうして中身は70歳の意地悪ばあさん、
外見は若い女性の生活が始まるが、
その言動は老人時代の罵詈雑言のまま。
憧れていたオードリー・ヘプバーンの名前をもじって
オ・ドゥリと名乗り、
孫のバンドに加わって、
アイドル歌手になり、
若い頃にできなかった夢を果たし、
プロデューサーのイケメンと恋に落ちそうになる。

というわけで、
よくある「入れ替わりファンタジー」の一つ。
誰でも
「あの時に戻りたい。
ただし、今の経験を持って」
という願望はあるものだが、
その願望が叶えられると、こうなる、
という話で身につまされる。

描き方はかなりベタで
好みが別れるところ。
幼稚と見るか、快挙と見るか、微妙。
歌で芸能界へ、
という展開は、
やや安直のそしりを逃れられないだろう。
それに、芸能界でのしていけるほど歌がうまくないのも困る。
芸能界への進出などではなく、
別な方向で話が展開したら、
幼稚さが失せたことと惜しまれる。
しかし、笑わせて、泣かせるという
コメディの決まりをうまく料理するものだ。

マルスンは短い結婚生活の後、
ドイツに出稼ぎに行った夫を亡くして
その後の貧困生活の苦労をしており、
それを背景にした
ラスト近くの息子との会話は泣かせる。

老人時代を演ずるナ・ムニ(72)は
韓国のベテラン女優。
若い時代を演ずるシム・ウンギョンは、
美人ではないが、
小林聡美か井上真央かという感じで、
難役を魅力的に演ずる。
マルスンを子供時代から慕っている
老人をこれもベテランのパク・イナンが好演。

ラストは、おう、こう来るか、という感じで、
ファンタジーに上手な着地点を見つけた。

それにしても、
社会派映画「トガニ 幼き瞳の告発」を撮ったパン・ドンヒョク監督が
このようなコメディの監督をするとは、
韓国映画の監督、幅広い。

5段階評価の「3.5」

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