人口爆発と移民政策  政治関係

現在、世界の人口70億人に到達したといわれている。
世界人口会議などでの議論によると、
2065〜70年頃までには、
100億のピークを迎えるとの予想が出ている。
「地球が有限」である限り、
食糧科学者の言う「地球人口100億人定員説」
現実味を帯びてきている。

多くの欧州先進国や日本では少子高齢化が進んでいる。
一方、アジア・アフリカなどの発展途上国の人口は今も増え続け、
現在の56億人が
2025年には67億人、
2060年代に80億人に達するであろうと考えられている。
数十年以内に、水と食糧の奪い合いが起こり、
それは先進国対発展途上国の対立になる可能性がある。

地球上で養える定員を増やすことは可能なのかどうか、
科学技術の進化や革新で何かできないか。
たとえば、タンパク質の合成、水耕栽培などによる食糧対策、
太陽光や風力、海流波などを利用したエネルギー開発、
宇宙開発による鉱物をはじめとする新資源利用の検討・・・。
しかし、こうした技術の実用化・普及には、
早くても十数年から、50〜100年をかける必要があり、
そのための資金を企業や国家が支援し続けられるのか、
そもそも人口爆発に間に合うのか。
仮に成功したとしても、
結果として人口を増やしてしまうという
皮肉を生む可能性も否定できない。

人口爆発まで残された期間は、あと半世紀しかない。


一方、日本では人口減少問題を抱えている。

国立社会保障・人口問題研究所によると、
現在約1億2750万人の日本の総人口は、
2060年に8674万人、
2110年には4286万人まで減ると推計している。

こうした未来図に対応するために、
内閣府は、
「移民の大量受け入れ」という選択肢を示した。
受け入れ規模は2015年から毎年20万人。
これに加えて、
2030年以降の合計特殊出生率が「2・07」に回復するのが前提で、
この2条件を達成すれば、
2060年は1億989万人、
2110年には1億1404万人となり、
ほぼ1億1千万人水準を維持できるという。

移民導入の背景には、
少子高齢化で、
働き手となる若者の割合が減少してきており、
それを解消するために積極的に移民を受け入れて、
労働力に割り当て、
問題解決を行っていこうともされている。

しかし、「移民」というのは、
日本国籍を与えることだ。
そこが一時的な「外国人労働者」とは違う

毎年20万人ということは、
10年で200万人
50年で1000万人
100年で2000万人が移民として、
日本国籍を取得する。
試算通り総人口1億1千万人で維持できたとしても、
2110年には約5人に1人が移民の計算となる。

出生率2・07という数値も、
多産文化の国から来た移民が
日本でも多く出産することも含めている。

やがて移民と日本で生まれたその2世のほうが多くなる日が訪れる。

具体的に考えても、
移民の相手国というのは、
東南アジアと中国だろう。
中でも中国からの移民が増えたら、どうなるか。
全く違う文化、風習、価値観を持った人々が
日本で増殖したらどうんな社会が出来るか。
日本中にチャイナタウンが発生してしまっていいのか。

移民の大量受け入れとなれば言葉の壁や文化の摩擦も生じる。
天皇への尊敬の念や古来の文化や伝統が変質する可能性もある。
住宅や社会保障、子供の教育などにも膨大なコストを要する。
とりわけ問題は長期の加入を要する年金だ。
移民の年齢によっては支払期間が不足するだろう。
将来的な低年金や無年金者の対策コストが増えることにもなる。
移民が生活が安定すると故国の両親を呼び寄せる等して、
移民の平均年齢が上がり高齢化をむしろ加速させる危険も大きい。
治安悪化や社会モラルの崩壊もある。
つまり、治安コストが上がる。
移民の祖国在住家族への送金により、
国内流通貨幣が減少するため
新たなデフレスパイラルを発生させる危険も大きく、
これは内需先導型経済を構築している日本に於いては致命的だ。
更に現時点で在日朝鮮人などの外国人生活保護
その不正受給が問題となっているが、
その両方が際限なく適用され、
現在の社会保証制度が成り立たなくなる。

移民は人口問題の解決策として語られることが多いが、
移民政策が成功した例は少ない。
昨日の書評「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」に書いたとおり、
ドイツでも移民が社会の重荷になっている。

短期的な視野で、
その場しのぎという形での問題解決を目的とした
移民の受け入れを行ったならば、
歴史での前例も多いように、
これらは将来への禍根を残すということにもなり兼ねない。

そもそも、1億人の維持に、なぜこだわるのだろうか。
昔から日本の人口が1億人だったわけではない。
江戸元禄文化繁栄時の人口は4千万、
明治の近代化の頃が5千万、
大正ロマン時代が6千万、
そして戦後復興時が8千万人だった。

現在イギリスの人口は6300万人、
フランスは6100万人、
ドイツは8000万人だ。
それで立派に経済も政治も成り立っている。

小国でも、
スイス・ルクセンブルク・北欧四国や
シンガポールなどは、
存在感を発揮している。

日本人はこの島国で単一民族
単一言語で暮らして来た。
その勤勉さと物作りの力で
世界に冠たる国家を作り上げた。
それでいいではないか。
人口が減ったら減ったで
それにふさわしい社会を作ればいいのであって、
1億人を確保するために
移民を受け入れる、はおかしい。

いたずらに人口減に抗って拙速な移民政策に走ると、
欧米先進国の多くの失敗例に見るような
極端な格差の増大
社会秩序の破壊
人種宗教文化面での対立を内在しかねないなど、
新たな難題が多発しかねない。

労働力の不足というが、
日本の資本や技術力を生かす外地進出によって、
労働力不足を現地で確保する方が、
妥当な戦略だろう。

日本は定年退職後の
人脈も知識も技術もある
高齢者が沢山いる。
その元気な老人パワーの再雇用の機会を拡大・充実して、
もっと有効に活用すれば、
老人が自分の小遣い稼ぎとともに
社会に役立つとの自覚ができて
生き甲斐も健康も増進して幸せを実感できるうえ、
若い世代への負担も軽減できてなお良いだろう。







AutoPage最新お知らせ