『her/世界でひとつの彼女』  映画関係

〔映画紹介〕

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近未来のロサンゼルス。
セオドア(ホアキン・フェニックス)は
手紙の代筆ライターをしていた。
彼の書く手紙は
しゃれた表現で相手の心の琴線に触れ、評価が高い。
しかし、実生活は
妻キャサリン(ルーニー・マーラ)と別居し、
孤独に責めさいなまれる毎日だった。
そんなある日、
パソコンのOSを、新しい人工知能(AI)型に代えてみたところ、
新しい世界が広がる。

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その人工知能のサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)とは
声だけのやり取りだが、
当意即妙の対話、あふれるユーモア、思いやりがあふれ、
しかもセクシー。
離婚問題など、セオドアの抱える問題の相談にも乗ってくれる。
毎日サマンサと会話するうちに、
セオドアはサマンサの魅力のとりこになり、
恋心さえ抱くようになる・・・。

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セオドアはスマホを胸に差し込み、
スマホのカメラで映像をサマンサに送りながら
デートも楽しむが、
背景の町の中の様子で
スマホに話しかける人々の姿が映っている。
ということは、このAI型OS、
相当普及しているに違いない。
今の日本で、電車の中で、喫茶店で、あるいは歩きながら
スマホの画面に見入る若者たちを見ると、
近く映画に描かれたことも現実にあるかもしれない
と震撼させるに足りるものがある。

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一つのアイデアを説得力あるものにした脚本、
引きつけてやまない力のある映像が素晴らしい。
そもそもセオドアの職業である手紙の代筆ライターが
その「幻想」の送り出し側だということは、皮肉が効いている。

後半の展開は、
そうなるだろうと予測できるが、
現実にそうなってみると、
人工知能型OSの宿命とも言えるもので、
その陥穽にはまったセオドアの立場が切なくなる。
セオドアの孤独は、現代人の孤独だ。

鬼才スパイク・ジョーンズ監督が
アカデミー賞脚本賞を受賞したSFラブストーリー。
ホアキン・フェニックスの演技が素晴らしく、
ほとんどが彼のアップなのに画面に力がみなぎる。

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スカーレット・ヨハンソンの声も魅力的。
こんな声で語りかけられたら、男はイチコロだろう。
ちなみに、サマンサの声は、
撮影中はサマンサ・モートンが演じたが、
後でスカーレット・ヨハンソンの声に差し替えられた。
サマンサ・モートンといえば、
「ギター弾きの恋」(1999) でアカデミー助演女優賞にノミネート、
「イン・アメリカ/ 三つの小さな願いごと」(2003)で
アカデミー主演女優賞にノミネートされた
れっきとしたキャリアのある女優。
その収録済の声さえ
もっとふさわしいと判断して
別な女優の声に吹き替える、
しかもそれで高い評価を得るとは、
アメリカの映画人の決断は賞賛に値する。

5段階評価の「4.5」

予告編は↓をクリック。

http://www.youtube.com/watch?v=c9G4cRTov5E&feature=player_embedded

                                        
これで先のアカデミー賞の作品賞候補9作品を観たわけだが、
「アメリカン・ハッスル」「キャプテン・フィリップス」
「ダラス・バイヤーズ・クラブ」「ゼロ・グラビティ」
「her/世界でひとつの彼女」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」
「あなたを抱きしめる日まで」「それでも夜は明ける」
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」   
                   
と粒揃い。
本当にアメリカ映画は幅広い。



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