『モンスター』  書籍関係

ベランダのキュウリが実りました。

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23pと24p。太さ4p。
カミさんは「食べるのがもったいない」と言っています。
それにしても、自然の持つ力には感嘆します。

一方、トマトの方はまだまだ、1p。

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トランペットの花も咲き続けています。

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〔書籍紹介〕

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百田尚樹の作品だが、
「永遠の0」や「海賊とよばれた男」とは趣が異なる。

四国のある町の駅に
絶世の美女が降り立つ。
廃業したペンションを改装したフレンチレストランのオーナーらしい。
レストランが開店すると、
美人オーナーの噂で町は持ちきりになる。
客のほとんどがオーナー目当てで来店し、
専属シェフの料理にも魅了される。

謎の美人オーナーの正体は、
この町に昔住み、
不祥事を起こして追われた田淵和子だった。
不祥事だけでなく、
和子は町の人々に記憶に残る特徴を持っていた。
それは、和子が前代未聞のブス女だったのだ。

というわけで、
稀に見るほどのブス女の和子が
送った半生を綴る。

不遇の中学・高校生活を送り、
その間に恋をし、
しかし、相手にされず、
その失恋相手にしてしまった不祥事で
「モンスター」と呼ばれて町を追われ、
東京に出ても学生仲間から馬鹿にされ、
就職活動でも外見で落とされ、
結局人間は外観で判断されることを悟る。
就職した製本工場では益々差別を受け、
その時、女性週刊誌の広告で整形手術を知り、
貯金をはたいて二重瞼の手術を受ける。
仕事仲間からは馬鹿にされたが、
生活を切り詰めて次の手術にのぞみ、
金をかせぐために風俗で働くようになり、
そこでも顔が悪いゆえに差別を受け、
SMクラブしか仕事がない。
しかし貯金だけは増え、
その資金を投入して
鼻を直し、顎をけずり、
もはや整形が生きがいであるかのような生活になる。
顔がよくなるにつれてSMから脱し、
ファッションヘルス、高級ソープランドと
風俗の格を上げていく。
そして、1千万円以上投入したあげく、
誰と比較しても負けない
絶世の美女に変身していた。

しかしそれも年齢的限界があることを知ると、
故郷での初恋が無性になつかしくなり、
貯めた貯金を投入して、
故郷の町にフレンチレストランを開き、
名前も変え、
初恋の人が訪れて来るのを待つ。

前に、面白い小説の要素として、
成功物語と復讐ストーリーというのを挙げたが、
この作品はまさにそれ。
故郷に帰って、客として来店してきた
怨念の相手に復讐したり、
美人と評判だった同級生を雇い、解雇したりする。
高校時代にきれいと言われた同級生も
中年の色褪せた女になっているなど、
残酷な歳月にも触れる。

主人公に感情移入できるのは、
ブス時代にどれほどひどい目に遇っているかが
詳細に描かれているからだ。
また、誰もがうらやむ美を手に入れながら、
幸福そのものには手が届かないのも現実的だ。
それだけに初恋の相手への執着が哀しい。

ちょっと作り過ぎた話という気もするが、
現代を切り取った作品とは言えよう。
                                        
高岡早紀主演で映画化されたが、未見。







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