『グランド イリュージョン』  映画関係

〔映画紹介〕

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冒頭、4人のマジシャンがの日常が紹介される。
カードと大仕掛けを組み合わせたアトラス、
脱出マジックのヘンリー、
ケチな超能力マジックをしているジャック、
そして、メンタリストのメリット。
その4人のところに招待状が届き、
あるビルの一室に集められる。
その部屋の中で見たものは・・・
と、このあたりの展開、スピーディーで好調。

その1年後、準備期間を経て、
スーパー・イリュージョニスト・グループ「フォー・ホースメン」(4人の騎士)
として、ラスベガスで大掛かりなショウを開催する。
無作為に選んだ観客の一人を舞台に上げ、
その観客の口座のある
パリの銀行にテレポーテーション(瞬間移動)させる。
そして、その紙幣がラスベガスの会場に転送されて来て、
観客の上に降り注ぐ、というイリュージョンだった。
このラスベガスMGMグランドホテルでのショーの描写がダイナミック。
一体カメラの位置はどうなっているかといぶかるほどの
縦横無比な動きをする。
ワクワクし、しびれた。

320万ユーロという大金が
銀行の金庫から盗まれたのだ。
FBIとインターポールが動き、
フォー・ホースメンを逮捕するが、
トリックも分からず証拠もないため、
釈放するより他はなく、
捜査陣は、マジックの種を暴露するDVDで巨万の富を得た
男の協力を仰ぐ。

そして、フォー・ホースメンは、
ニューオーリンズで、次のショーを開催する。

次々と展開するショーの仕掛けは何か、
4人の意図するところはどこにあるのか、
招集した「第5」の人物は一体何者なのか。
謎が謎を呼び、
更にニューヨークでの大仕掛けが次に待っている。

というわけで、
マジックをネタに、
ラスベガス、パリ、ニュオーリッズ、ニューヨークと、
場所を変えながら物語がスピーディーに展開する。
画面は常に躍動感にあふれ、
出演者も魅力的
フォー・ホースメンには、
ジェシー・アイゼンバーグ、アイラ・フィッシャー
デイヴ・フランコ、ウディ・ハレルソン
FBIの捜査官にマーク・ラファロ
インターポールの捜査官はメラニー・ロラン
スポンサーの富豪にマイケル・ケイン
マジック種の暴露者にモーガン・フリーマン
監督はルイ・レテリエ
脚本:エド・ソロモン、ボアズ・イェーキン、エドワード・リコート

面白い。
後で考えると妙なところはあるし、
そうはうまく行くまい、
と思えるのだが、
そうした疑問を差し挟む余地がないほど展開が早い
そうなれば、
流れに身を任せて、
心地よく「騙される」のが得策。

「グランド イリュージョン」は日本で付けた題名で、
原題は「NOW YOU SEE ME」。
これは、「見えますね」の意で、
舞台で自分や品物を消すマジシャンのセリフ。
その後、「NOW YOU DON'T 」と続き、
「見えますね、見えますね、おっと、消えた!」となる。

楽しませてくれたので、
5段階評価の「4」

タグ: 映画

ロシア旅行記H エルミタージュ美術館・その3  旅行関係

エルミタージュ美術館の続きです。


調度品や部屋そのものも展示品です。

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ゴシック様式の図書室(ニコライ二世の図書室)

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ブドゥアール(皇后の私室)

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黄金の間

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騎士ホール

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十二本の円柱の間

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コリヴァンの飾り鉢のホール

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1843年に作られた一枚岩からなり、
研磨に14年かかりました。
重さ19トン。
160頭の馬が引く荷馬車で運んだそうです。

ジュピターの間

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ジュピター。紀元前1世紀の大理石像。

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古代ギリシャ・ローマの彫刻も豊富です。

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ライオンと闘うヘラクレス

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カノーヴァ「キューピットとプシュケ」(アムールの接吻)

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これは現代彫刻のロダン

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1階奥のシベリアやアジアの展示にも行きました。

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紹介本にもほとんど掲載されない展示物です。

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迷路のような奥で、
途中、行き止まりの階段などもあり、
行き着くのに一苦労。

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そのせいか、
そのあたりは閑散として、
人影がありません。

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日本の部屋もあります。

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アジアの彫刻群。

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駆け足ですが、
一通り回ったことになります。
とにかく広い!

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これでエルミタージュ美術館は終わりです。
次は、サンクトペテルブルク郊外へ。


『舟を編む』  書籍関係

〔書籍紹介〕

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世の中、特殊な職業で、
適性が問われるものがあるが、
辞書の編集というのも、その一つだろう。
「ことば」というものに対する鋭敏な感覚、
執着、執念、そうしたものがないと、
やっていけないに違いない。

この本は、
日本語辞典を編集する編集部の話。

大手総合出版社の玄武書房の辞書編集部。
そこで編集をしている荒木公平は定年が近くなり、
後継者を探していた。
しかし、おいそれと適材がみつかるわけがない。
そんな時、第一営業部でくすぶっていた馬締光也(まじめみつや)を見いだす。
営業部向きでなかった馬締は、
辞書編集に天職を見いだし、
荒木の後を引き継いで、
言語学者の松本先生と一緒に
新国語辞典「大渡海」の編集に取りかかる。
編集部と言っても、
馬締意外は調子がいいだけの男西岡と契約社員の佐々木、
それに定年後も編集に関わる荒木と松本先生しかいない。
後は学生アルバイトだ。

というわけで、
辞書編集という特殊な作業を読者は見守ることになる。
これが思いがけずに面白い。
20万語にわたることばの選別、
そのことばの意味をあらわす原稿作り、
用例を古今東西の本の中から抽出する作業・・・
常に用例採集カードを持ち歩き、
耳にした言葉の使い方をメモする。
そして、気の遠くなるような校正と校閲。

「大渡海」の編集作業は15年にわたる。
その間、馬締は恋をし、結婚する。
西岡は辞書編集部から宣伝広告部に異動し、
結婚し、子供もできた。
松本先生は病魔に倒れ、
ファッション誌から岸辺みどりが異動して来る。

こうした歳月を飲み込んで、
一つの辞典が完成する。

新しい辞書の名前「大渡海」の意味を荒木は、こう説明する。

辞書は、言葉の海を渡る舟だ。
ひとは辞書という舟に乗り、
暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。
もっともふさわしい言葉で、正確に、
思いをだれかに届けるために。
もし辞書がなかったら、
俺たちは茫漠とした大海原をまえに
たたずむほかないだろう。
海を渡るにふさわしい舟を編む。

松本先生はこう言う。

我々は辞書にすべてを捧げなければなりません。
時間も、お金も。
生活するために必要な最小限を残し、
あとはすべて辞書に傾注せねばならない。 
                       

岸辺はこう述懐する。

辞書づくりに取り組み、
言葉と本気で向かいあうようになって、
私は少し変わった気がする。
言葉の持つ力。
傷つけるためではなく、
だれかを守り、だれかに伝え、
だれかとつながりあうための力に自覚的になってから、
自分の心を探り、
周囲のひとの気持ちや考えを
注意深く汲み取ろうとするようになった。

「オックスフォード英語大辞典」など、
海外では自国語の辞書を
国王の勅許で設立された大学や、
時の権力者が主導して編纂することが多いが、
日本では公的機関が主導して編んだ国語辞書が皆無である事実をあげ、
松本先生は馬締と、こう話す。

「わたしも若いころは、
資金がもう少し潤沢にあれば
と思うことがありました。
しかしいまは、これでよかったのだと考えています」
「公金が投入されれば、
内容に口出しされる可能性もないとは言えないでしょう。
また、国家の威信をかけるからこそ、
生きた思いを伝えるツールとしてではなく、
権威づけと支配の道具として、
言葉が位置づけられてしまうおそれもある」
「ですから、たとえ資金に乏しくとも、
国家ではなく出版社が、
私人であるあなたやむたしが、
こつこつと辞書を編纂する現状に誇りを持とう。
半生という言葉ではたりない年月、
辞書づくりに取り組んできましたが、
いま改めてそう思うのです」
「言葉は、言葉を生み出す心は、
権威や権力とはまったく無縁な、
自由なものなのです。
また、そうあらねばならない。
自由な航海をするすべてのひとのために編まれた舟。
『大渡海』がそういう辞書になるよう、
ひきつづき気を引き締めてやっていきましょう」

終盤、一つの言葉が抜けていたために
学生アルバイトを動員し、
編集部に寝泊まりして
1カ月かけて全項目点検する場面が出て来る。
結果はその一つの言葉以外に
見出し語の抜けはないという事実。
これほど大変な作業で辞書が成り立っているのだ。

ついに印刷段階に至り、
刷り上がった紙を病床の松本先生に届けるあたりで
涙が出た。
松本先生は定年よりずっと前に大学の教授職を辞し、
以来、辞書編纂の道ひとすじ、
弟子も取らず学閥からも距離を置き、
ただひたすら言葉に身を捧げた一生だった。

こういう人によって一冊の辞書が出来上がる。
そして、日本語の豊かさを示す
何十万語の意味と用例が一つ一つ編まれる。
まさに日本の文化が集結したのが辞書なのだと分かる。

最後に馬締は荒木から
松本先生の書いた手紙を見せられる。
ここでも涙があふれた。

最後の馬締の感慨。

死者とつながり、
まだ生まれぬものたちとつながるために、
ひとは言葉を生み出した。

俺たちは舟を編んだ。
太古から未来へと綿々とつながる
ひとの魂を乗せ、
豊穣なる言葉の大海をゆく舟を。

辞書の編纂に終わりはない。
希望を乗せ、
大海原をゆく舟の航路に果てはない。


辞書編纂という大事業を成し遂げた主人公たちの
何という心根のやさしいこと。
読む人を暖かいもので包む小説である。

本書は5つの章からなり、
一、を荒木、
二、を馬締、
三、を西岡
四、を岸辺
五、を馬締
の視点で描く。
映画は西岡と岸辺の視点を省略し、
あくまで馬締の視点で脚色した。
名脚色と言えるだろう。

映画「舟を編む」の感想は↓をクリック。

http://star.ap.teacup.com/applet/shokuniku/20130507/archive

ところで、                                   
手近にあった国語辞典(清水書院版)で、
「辞典」を調べてみた。
辞典=ことばを集めて一定の順序に並べ、読み方、意味、語源などを説明した書物。辞書、字引。                                    
とある。なるほど。簡潔にして要領を得た説明だ。
ちなみに「事典」は、
事典=いろいろな事がらの語を集め、一定の順序に並べて説明した書物。
ということになる。「ことば」と「事がら」の違いだ。
どちらも「一定の順序に並べて」というのがミソ。
辞書=ことばを集めて、一定の順序に並べ、読み方・意味・使い方などを説明した本。じびき。辞典。
「語源」と「使い方」が違い、「書物」と「本」が違う。はて。
ついでに「国語」を調べてみた。
国語=@それぞれの国のことば。Aわが国のことば。日本語。

何年も使っていないことばを、聞いた途端思い出し、
ついでにことばにまつわる思い出まで出て来る。
ことばは不思議だ。

一方、なくなってしまったことばや文字もある。
それもまた、歴史の不思議だ。


外国人が選ぶクールな日本観光スポット  耳より情報

世界最大の旅行口コミサイト
「トリップアドバイザー」は、
過去1年間に投稿された
口コミでの評価をもとに
「外国人がクールと評した日本の観光スポット20」を発表しました。

日本の観光スポットに対して投稿された
日本語以外の口コミの中から、
コメント中で「Cool」と表現された回数や、
評価の内容などを照らし合わせてランキング化したものです。

外国人から見て、
日本の何が面白いか。
自国の良いところを外側から知らされる思いがします。

トップ20のランキングは、下のとおり。

1位:原宿竹下通り(東京)
「日本に来たら、竹下通りがいかにクールか、自分で確かめるべき」
「服からお土産まで、クールなショップが山ほどあります」といった口コミ。
街全体の評価から商品にいたるまで、「Cool」や「Kawaii」といった評価が並んでいます。
2位:海遊館(大阪)
「ここのクラゲの展示は本当にクール。何時間でもいられる」などのコメントが。
3位:道頓堀(大阪)
「グリコマンが照らし出されるさまはとてもクール」といった口コミ。
4位:伏見稲荷大社(京都)
5位:大江戸温泉物語(東京)

6位:東京ディズニーシー(千葉/浦安)
7位:三鷹の森ジブリ美術館(東京)
8位:金沢21世紀美術館(石川)
9位:二条城(京都)
10位:カップヌードルミュージアム(神奈川/横浜)

11位:築地市場(東京)
12位:旭山動物園(北海道)
13位:日本科学未来館(東京)
14位:梅田スカイビル・空中庭園展望台(大阪)
15位:箱根登山電車(神奈川)

16位:表参道(東京)
17位:お台場(東京)
18位:明治神宮(東京)
19位:東京タワー(東京)
20位:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪)

他とは一味違うランキングですね。

私は外国人が乗る観光バスに乗ってみたいと
前から思っています。
外国人に対して、
どんな説明をするのか。
「日本はノーチップの国です」とか
「夜、町を歩いても全く心配ありません」とか
「たいていの日本人は英語は話せませんが、大変親切です」とか
やってるんでしょうかね。
「ホテルの水は飲めます」とか
「お風呂に入る時は、
全部脱いで、まず下半身を洗ってから、湯船に入りましょう」とか。

築地が面白がられるのは、
ロンドンはスミスフィールド、
パリはランディスなど大きな市場はありますが、
セリをするのは日本だけ。
それと、マグロがずらりと並んでいる様なども
面白がられているようです。


『もうひとりの息子』  映画関係

〔映画紹介〕

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テルアビブに暮らすユダヤ人家族の一人息子ヨセフは、
兵役のために健康診断を受け、
その血液検査の結果、
ヨセフは両親と血がつながっていないという衝撃の事実を知る。
18年前の湾岸戦争の混乱の中、
出生時の病院で別の赤ん坊と取り違えられたのだ。

なにやら「そして父になる」とよく似た発端だが、
「血のつながりか息子として暮らした歳月か」
という問題とは別に
更に複雑な様相が加わる。
とり違えた相手がパレスチナ人の一家だと分かったからだ。
イスラエルとパレスチナという「宿敵」の子供
自分の息子として育てていた事実に衝撃を受ける。
しかも、パレスチナ人の父親・サイードは
ヨルダン川西岸のイスラエルの占領地区に住んでおり、
ユダヤ人の父親・アロンはイスラエル軍の将校。
パレスチナ人にとってはイスラエル軍は憎んでも憎みきれない相手だ。

家族同志の交流会がもたれ、
取り違えられたパレスチナ人の子供・ヤシンが
両親と共にヨセフの家を訪れる。
すぐに打ち解ける母親に対して、
父親同士は占領政策に対して口論を始める。
この会合にヤシンの兄は反発して欠席し、
帰宅した弟に
「お前はユダヤ人だ、この家から出て行け」と言う。

ヤシンとヨセフの心は通じ合うが、
二人の心は揺れる。
ユダヤ人もアラブ人も
民族の血を重んじるからだ。
ユダヤ人として育てられた自分と、パレスチナ人としての血。
パレスチナ人として育てられた自分と、ユダヤ人としての血。
どちらを重視するかで、
自分のアイデンティティーが崩壊してしまう。

こうして、家族とは何か、民族とは何か、
歴史とは何か、愛とは何か
が問われる。

映画の中でヨセフとヤシンが並んで鏡に向かい、
「見ろ、イサクとイシマエルだ」と言うシーンがあるが、
イサクとイシマエルは旧約聖書に出て来るアブラハムの二人の息子。
兄イシマエルの子孫が回教徒になり、
弟イサクの子孫がユダヤ人となったことは、
旧約聖書にもコーランにも出て来る。
つまり、ユダヤとアラブの問題は、
何千年も前の家族問題であり、
その長い歳月を争いあい、
こじれにこじれた近親憎悪の問題なのだ。
それだけに根が深く、解決は難しい。

同じ題材を扱っても
これだけ違う映画になる。
つくづく日本は平和だな、と思う。

映画は淡々と進むが、
通行証のお礼にアロンを訪ねたサイードが
二人で行ったカフェで何も口を開かず黙々と時を過ごす描写、
テルアビブに来たヤシンを家の入口で迎えた母親が
落とした果物を拾うヤシンの手に
血のつながりのぬくもりを覚えるシーン、
占領地帯を訪れたヨセフが
夕食の場でアラビア語の歌を歌い、
父親が楽器でそれに和する場面、
(ここで、対面の時に、
ヨセフがミュージシャンを目指していることを聞き、
母親が父親に「貴方の血よ」と
言ったセリフが生きて来る)
迎えに来た軍人の父が、
途中で出会ったヨセフの頭を抱き、
「お前は未来永劫に私の息子だ」というシーンなど、
切なくて涙があふれるシークエンスが随所に出て来る。
それが押しつけがましくなく迫って来るのが秀逸。

民族の血と歴史にこだわる父親の世代と違い、
若者同士の交流の中に
未来への希望を感じさせる
珠玉の一篇

両方の父親、母親、兄、二人の息子、
みんなうまい。
難しい題材を
リアルで感動的な家族の物語に昇華したのは、
フランスの女性監督ロレーヌ・レヴィ
昨年の東京国際映画祭で
東京サクラグランプリ最優秀監督賞を受賞したのもだてではない。

5段階評価の「5」


予告編は↓をクリック。
.
http://www.youtube.com/watch?v=TLRIAmQ55Xc&feature=player _embedded&list=UUQlRluwSVryF5z9z_YIDHdQ

パレスチナ問題については、↓をクリック。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%8A%E5%95%8F%E9%A1%8C



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