『ブラック・ボックス』  書籍関係

最近、炊飯器を新調しました。
今使っている炊飯器が妙な音を立てるようになったことと、
あんまりうまく炊けないので、
新たにすることを決意。

毎日のことですので、
良い炊飯器にしようと、
価格は気にしないことにしました。
ご飯だけはおいしいものを食べたいですから。

市内の大型電器量販店に行って見ると、
3合炊きで最も高い値段のものが↓これ。

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99.9%炭で出来た釜、
というのが気持ちをそそります。

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オープン価格で、59800円
高いですが、
思い切って購入することにして、
現金も用意して行ったのですが、
「待てよ、ネットでいくらか調べてからにしよう」
と帰宅後、
「価格ドットコム」で調べてみると、
最安値が何と34800円
25000円も安い

さっそく注文し、
翌々日には届きました。
配送料は無料。
代引き手数料が500円加算されただけ。

どういう仕組みになっているのか不思議ですが、
知らないと損をする典型です。
書籍やDVDも
アマゾンで買った方が安い。
これでは小売店は大変です。


〔書籍紹介〕

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投資顧問会社の広告塔として
顔の売れた加藤栄美は、
脱税とインサイダー取引で逮捕された社長の腹心として
マスコミからバッシングを受け、
故郷の町に戻って息をひそめて暮らしていたが、
貯金も底をつき、
困窮の末に、
町のサラダ工場・ニュートリションの深夜勤務につく。
顔をさらさずに済むからだ。
フィリピン人やブラジル人、中国人の働くその場は、
冷房の効いた工場内で身体が冷え、
わずかな休憩以外、
トイレにも行けない過酷な労働環境だった。

このサラダ工場での描写と並行して、
遺産相続で分断された農地を持つ三浦剛が
ニュートリションのグループ企業の一つ
後藤アグリカルチャーからの誘いで、
ハイテク農業に手を染める話が描かれる。
人工砂礫やウレタンに養液を染み込ませ、
種を蒔き、光を当て、
成長を促進させる農業は、
密閉空間で行われるため、虫の心配もなく、
土を必要としていないためにバクテリアも育たず、
究極の無農薬栽培だった。

サラダ工場の労働力が、
「研修生」という名前で送り込まれ、
「研修費」というわずかな賃金で働く
外国人労働者によってまかなわれている実態。
それでも、3年働いて帰国すれば、
家が建ち、成功者として迎えられる。
借金をして来日しているため、
解雇による中途帰国が一番恐ろしく、
理不尽な雇用形態にも文句を言えない。
研修生には労働関連法規が適用されないのだ。

チーフだった堀田は、
サラダ工場の製品に問題があることを内部告発して解雇され、
栄美がその後釜にすえられる。

しかし、サラダ工場にも様々な異変が起こる。
帰国したフィリピン人は癌にかかり、
上司に犯された女性は、
奇形児を生む。
学校でも病気にかかる子供が急増し、
工場近くのザリガニを食べた子供が毒に犯される。

一方、剛の工場は
後藤アグリカルチャーにより、
究極のハイテク農場として変貌を遂げる。
後藤アグリカルチャーの社長・今森は、
ここから日本の農業を変え、
世界の農業を変える
のだと豪語する。
ハイテク農場は、
アラビアの沙漠に工場を建てても成り立つのだ、と。

しかし、剛たちの工場にも異変が起こる。
ランプの不良による光量不足で、
野菜の中の硝酸態窒素の値が著しく上がり、
それが体内で合成されて、
発ガン性物質を産んでいたが、
そのどれも規制する法規がない。

また、後藤ガラス工場の跡地に
巨大なハイテク農場が建設され、
それまでの剛たちの農場が
単なる実験場であったことも分かってくる。

そして、ハイテク農場の製品が
学校給食やベビーフードにまで拡大していく。
栄美はやはり東京から戻って
地元の学校の栄養教諭をしている市川聖子、
剛と共に、
その危険性を訴えるが・・・

農業の最先端を描く篠田節子の作品。
この人の作品らしく、
よく調査した内容を再構成して、
しかも不気味なテイストを加えてエンタテインメントに仕立てている。
男性的な筆致で、
主人公を取り巻く状況が
破滅的になることを予感させる書き方はこの人ならではのもの。

ハイテク農業の現状がこんなにまで進んでいることは知らなかった。
そういう意味で知識欲も満足する内容になっている。

前にも書いたが、
篠田節子は、肌に合う。







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