小説『藁の楯』  書籍関係

先日授賞式のあった
「韓国ミュージカルアワード」で、
「レ・ミゼラブル」が作品賞・演出賞・主演男優賞・助演男優賞
などを受賞。
「ジーザス・クライスト・スーパースター」が助演女優賞、
「あの日々」が創作ミュージカル賞を受賞。
4月末にソウルに行ってミュージカル3本を観たが、
作品の選択は間違っていなかったようだ。

授賞式には、「レ・ミゼラブル」の演出家も登壇。
外人が授賞式に参加するとは、
韓国のミュージカルを
重視している度合いが分かる。

授賞式はパソコンで日本でも生放送状態で見られる。
そして、1時間後には、
ネットに正式にアップされる。
日本とは著作権の認識が違うらしい。


〔書籍紹介〕

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映画を観た後、
原作とどう違うのか
興味があって、読んだ。

異常者に孫娘を殺された大富豪・蜷川が
指名手配中の犯人・清丸について、
「この男を殺してくれた人には10億円の賞金を出す」
という新聞広告を出し、
匿っていた仲間に殺されそうになった清丸が出頭、
福岡から東京の警視庁まで移送することになり、
そのためにSPから二人、
警視庁から二人、
福岡県警から一人の5人のチームが移送を担当することになる、
という基本設定は同じ
空路を絶たれ、陸路ではじめ道路で行くが、
混乱のため新幹線に乗り移り、
その行く手を絶たれて
新幹線を離れ、
車を乗り継いで東京を目指すのも同じ。
その間、移送班の所在地が
ネットにモニターされている、
という展開も同じ。

どこが違うか。
まず移送班、特にSPの二人の設定。 
主人公銘苅(めかり)の相棒白岩が小説は男性だが、
映画は女性に置き換わっている
画面に華を持たせることと、
男性観客の誘因として
よく使われる手だが、
この場合、違和感を免れない。
最高に危険な使命に
家族持ちを派遣するとは思われないからだ。
従って、映画の方の緊張感が切れる。
映画で紹介される家庭の事情など不要だ。
まして、二度にわたって犯人から目を離すという失態。
こんな間抜けな役どころを演じさせられた松嶋菜々子は気の毒だ。

主人公銘苅の置かれた状況も異なる。
愛する妻を失っているのは同様だが、
原因は病死で、
映画のように、
泥酔運転手による交通事故
→その犯人に対する憎悪
→移送する異常者犯に対する殺意
というのは、余分。
映画を観ながら、
妙な存在証明を付けず
ただ職務に忠実なだけの人物像に出来なかったか」
と思ったのは当たっていた。
このように、
脚本化の段階で、
登場人物の存在証明までしようとするのは、
日本の脚本家の悪い癖。

「スピード」で、
キアヌとサンドラの過去など一つも語られずに、
あれだけの緊迫感を生んだ。
「新幹線大爆破」も
犯人一人一人の動機付けを丁寧に描き、
フランス版でそれらがことごとくカットされた時に、
東映の重鎮が
「スピード感が出た。
日本の監督は、なぜ不必要なシーンを撮るのか」
と言ったのは有名な話だ。

他に大きく違うのは、
女性タクシー運転手、由里千賀子が
清丸によって殺される点、
そして、
銘苅がサイトを利用して蜷川老人と直接コンタクトする点。
その結果、
途中で蜷川が10億円の賞金を撤回し、
その時点でチームによる移送は終了を迎える。
パトカーに乗せられて警視庁に着いた時、
一人の男が出て来て、
清丸を刺す。
銘苅は、男に
「お前はまだ知らんのか!?
もうこいつを殺しても十億は貰えないんだぞ!」
と言うが、男は涙を流し、
「俺は七年前に殺されためぐみの父親だ」
と名乗り、
「頼む、清丸を殺させてくれ」
と言う。
小説では、こう地の文で書く。

この世にただ一人、
金のためでなく
清丸を殺しに来た男がいた。

映画では逃走中、
通り掛かった車を奪うが、
その運転手が、めぐみの父親だった、
という不自然な偶然を描く。
この小説のラストの方がよほどリアルだ。

その他、
左翼過激派グループの犯行予告で、
ミサイルを警戒して
航空会社が清丸の搭乗を拒否、
ヘリコプターと船舶も標的になりやすいからと除外、
もちゃんと織り込んである。
また、
蜷川の意図をくんで、
全体をプロデュースした
影の人物が出て来、
その想定通り事態が進む、
という描写があるが、
これを映画が削除したのは、賢明だ。

小説と映画化作品は別物
と承知した上で、
原作と映画の違いを述べた。


映画「藁の楯」の感想は、↓をクリック。
http://star.ap.teacup.com/applet/shokuniku/20130511/archive


モンサンミッシェル  旅行関係

遂に来ました、
モンサンミッシェル。
対岸のレストランから
しばらくその姿を眺め、
バスに乗って、ぐんぐん近づきます。
そばで見上げるそれは、
まさに偉容と言うにふさわしい。
長い階段を登り、
礼拝堂、祈祷室、回廊•••
夕景、夜景、朝景と、
撮った写真は、
帰国後アップします。
お楽しみに。




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