『コブラ』  

ついに本日、
安倍政権が正式に発足
円安も株高も継続し、
新政権への期待の高さがうかがえます。

内閣の顔ぶれも妥当なものだと思いますが、
官房長官が発表する前に
テレビは大臣の布陣が全部分かっていたらしい。
不思議な話です。

野田政権最後の閣議の元気のなさ。
政権交代の悲哀を見せつけるものとなりました。

安倍さんが次々と手を打っているのを見ていて、
「ああ、俺たちは本当に無能だったんだな」
と思っていることでしょう。

これからは真の反省の上に立ち、
何でも反対の野党ではなく、
日本の行く道を新政権と共に模索する立場に立ってほしいものです。


〔書籍紹介〕

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フレデリック・フォーサイスの最新作。
最新作、と言っても、
2010年の作品。
日本での刊行は今年12月3日で、発売されたばかり。

ホワイトハウスのウエイトレスの孫の
コカイン中毒死をきっかけに、
大統領は南米コロンビアの
コカイン産業の撲滅を指示する。
選ばれたのは、
「コブラ」の異名を持つ元CIA局員のポール・デヴロー。
大統領からの白紙委任状を取ったコブラは、
膨大な予算を獲得して、
綿密な計画を実行していく。
やがて、コロンビアからのコカイン密輸船が
次々と消息を絶ち、
コロンビアのコカイン・カルテル〔兄弟団〕の幹部が恐慌をきたす・・・

というわけで、
フォーサイスらしく、
綿密な調査に基づく内容。
「コロンビアからのコカイン密輸を私ならこうやって根絶する」
という趣旨で、
その緻密さは、まさにフォーサイスならでは。

しかし、どんな精密な調査結果も
血の通った人間を通じて描いてくれないと、
なかなか興味を引かない。
終始、人間ドラマは展開しない
コブラはなかなか表に出ず、
むしろ、
かつてコブラを騙したということで仲間に加えられた
キャル・デクスターの方が主役に見えるほどだ。

感情移入できる登場人物は一人もおらず、
調査結果と作戦が延々と記述される印象。
最後の部分も納得しかねる。

「ジャッカルの日」「オデッサファイル」
「戦争の犬たち」「悪魔の選択」
と胸躍らせて読んだ記憶がなつかしい。
「ネゴシエイター」あたりから作品の力に陰りが見え、
「ハイディング・プレイス」「マンハッタンの怪人」
などはシナリオかと思うほど粗かった。

まだ74歳で、
本来なら円熟期を迎えるはずだが、
こう嘆かざるをえない。
フォーサイス、老いたり。





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