遅い『三が日』  

お店を営業している方は、そうはいかないでしょうが、
サラリーマンにとっては夢のような正月で、
一週間年末年始休みをして、
2日(木・金)勤めたら、また3連休。

事務局長もこの3連休はたっぷり休養させていただきました。

というのは、新年賀詞懇親会が終わるまでは落ち着かず、
正月休みといっても
頭の中であれこれ構想していて休みにならない。
特に今年は、有名人の直木賞作家を呼ぶという
新しい要素が加わったため、
いつもより緊張し、疲れる新年賀詞懇親会でした。
身内の人間が舞台に上がるのを見守るような心境です。
結果はすこぶる評判がよく、
新年会に花を添えてくれました。

7日の土曜日は、
その直木賞作家宅に。
というのは、
6日の新年賀詞懇親会当日、
こういうことがあったのです。

「奥様孝行」で招待されていた奥様の一人が、
山本一力氏の挨拶を聞いて感動し、
会場を抜け出して
有楽町駅前の三省堂に走り、
「ジョン・マン 大洋編」など5本の著作と
マジックインクを買って、
サインをしてもらおうと帝国ホテルに戻って来た。
その時は既に時遅しで、
山本氏は退席した後。
(なにしろ、彼は毎日締め切りが訪れる売れっ子作家ですから)
何とかなりませんか、
ということで、
事務局長は本を預かり、
夜電話すると、明日来てくれとのこと。
(10日から海外取材があり、その後では遅いため)
そこで、朝11時に事務局長は山本氏宅を訪れ、
本にサインしてもらった次第。
それ以外にも山本氏が新年賀詞懇親会の場で預かった色紙などもあり、
それも一緒に持ち帰り、
8日に、梱包しての発送作業。

山本氏宅では、
奥様と一緒に、結局2時間もおしゃべりしてしまい、
忙しい山本氏に迷惑をかけてしまいました。
しかし、新年賀詞懇親会の会場から出て著作を買い求めてくれた方がいたことに
大変喜んで下さり、
特に奥方は
「それではおいしい帝国ホテルの料理を食べられなかったでしょう」
と恐縮し、
その奥様のために、
ちょっとした食べ物をプレゼントとして付けて下さったので、
郵送に付け加えました。


山本氏の家を訪ねた後は、
昨年末の自転車転倒でのケガが完治したので、
浦安の温泉へ。
東京温泉物語の方。
風呂に浸かり、
野外混浴風呂(水着着用)で
暮れゆく夕焼け空を目にしみこませた後、
マッサージをしてもらい、
その後、リラクゼーションルームで熟睡。
はっと気づくと10時間際で、
館内のレストランは既にオーダーストップとなっていました。


実は、まだ映画を一本も観ていません。
映画館で、という意味で、
ビデオでは4本ほど、録画しておいたものを観ました。

で、今年最初の映画は、ビリー・ワイルダー「アパートの鍵貸します」(60)。

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あまり懐古的でなく、
昔の映画より今の映画の方が面白い、
と常日頃言っている事務局長ですが、
こういう古典は別。
何度観ても面白い。
シチュエーション、人間の描き方、
小道具の使い方、
一つ一つに無駄がなく、
カメラワークも撮影監督の力量が光る。
これを新年に観たのは、
カミさんに観せてやりたかったからで、
田舎住まいのカミさんは、
環境的に当時のこういう映画は観ていない。
で、夫婦で50年も前の、
こんな素敵な映画を楽しみました。
ジャック・レモンがいいのは当たり前。
シャーリー・マクレーン、美人じゃないのに、超可愛い。

次は同じくビリー・ワイルダーの「昼下りの情事」(57)。

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本当に楽しい映画で、
オードリー・ヘプバーンが最高。
これにからむゲーリー・クーパーもいい。
雰囲気を盛り上げるための楽団4人の扱いや、
隣室のご婦人に毎度叱られる小さい犬や
寝取られた間抜けな夫のエピソードが
後から生きて来る展開も、
本当に職人芸。 
あのラストの駅での別れのシーンの見事さよ。
謎とされていた彼女の名前を呼ぶことで、
全てを分からせてしまう脚本の素晴らしさ。
そしてラスト・カットで、もう一度笑いを誘う。
映画というものが、
特にコメディは
監督のセンスの塊だということがよく分かる。

ところで、
「昼下りの情事」という題名は
中々いい題名だと思っていたが、
ネットで映画の感想文を読んでいたら、
この映画の題名が良くないので、
ポルノかと思い、
長い間観ないでいて損をした、
という感想があった。
「情事」というのは、そういう受け止め方らしい。
そういえば、「団地妻 昼下がりの情事」という映画もあった。
良貨は悪貨を駆逐する。(転義的用法)
実際映画に情事はないので、
原題通り「昼下りの恋」で良かったのかなあ。
もう遅いけど。

次はウィリアム・ワイラー「ローマの休日」(53)。

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ワイルダー→ヘプバーン→ワイラーとつながる、黄金のライン。ラインの黄金。
これはカミさんに何度も観せているので、
ラストの記者謁見のシーンを。
「どの町が良かったか」
と質問された王女が
「どこもそれぞれに素晴らしく・・・」
と公式見解を言いかけて、やめ、
「ローマです!」
と言うあのシーンを観たかったから。
この後、王女とグレゴリー・ペックの間でだけ分かる
信頼あふれる約束の言葉を交わした後、
記者たちと握手を交わし、
壇上に戻って振り返るヘプバーンの笑顔が素晴らしい。
高貴な血筋に生まれた者が
その出自故に普通の幸福を得ることが出来ないことを
自覚後に訪れる決然とした美しさ。
映画の観客が「神の目」になって、
登場人物の心情を理解する、映画の醍醐味
王女が去り、記者たちも去った謁見場に
一人残ったペックが歩く時の移動撮影の呼吸の見事なこと。
映画を観る楽しさを教えてくれる一編。

事務局長は、
「宇宙旅行に持っていく10本の映画」というのを密かに選んでいるのですが、
その1本がこの作品。
本当に何度観ても面白い

他にTSUTAYA DISCASで借りた「切腹」
昨年、「一命」として再映画化されたものの、
1962年に小林正樹が監督したもの。

なぜ再見したかというと、今度の「一命」と比べて確認したいところがあったため。
というのは、「一命」では乗り込んだ津雲半四郎が竹光で闘うが、
それはいくらなんでもないだろう、ということから 
確かめてみると、「切腹」ではちゃんと真剣で闘っている。
つまらない改変をしたものだと思うが、
もしかしたら原作がそうなっているのかもしれないので、確かめてみよう。

で、その「切腹」だが、
改めて、その完成度の高さに驚愕。
カメラワークも役者(仲代達也、三國連太郎)も見事の一言。
なにしろ、脚本が橋本忍だから、一分の隙もない。
こんなにも完成した作品を
もう一度映画にしようという今の監督の気がしれない。
それで良くなっていればいいが、たいていそうはならない。
「一命」は事務局長の評価が高い作品だが、
「切腹」の完成度の高さを知ると、
「椿三十郎」同様、監督の身の程知らずにあきれる。


最初に書いたとおり、
新年賀詞懇親会を終わった後のこの3連休は、
事務局長にとっては遅れてやって来た三が日で、
たっぷり寝て、一杯夢を見ました。

覚えている中では、
マージャンをやっていて、
相手の女優に親の役満を振り込んでしまった。
南場の親で、
東と南が暗刻。
その他が全て万ズで、
2・3・4・5・6・7・8・9・9・9と並んでいる。
つまり、1・4・7と2・5・8の6面待ち。
親のリーチがかかり、
既にリーチしていた事務局長が一発で高めの1万を振り込んでしまった。
東・南・立て混(ホン)・一気通貫・リーチ・一発・ドラが7枚で数え役満

ここまで読んで、
マージャンをやらない方は何のことか分からず迷惑でしょう。
で、マージャンをやる方は気付きましたか?
実は、これチョンボ。
多牌しています。3枚も。
そういうわけで、
親の役満48000点を支払うのかと青くなった事務局長、
救われたのだから、いい夢でしょうか。

最後に見た夢がものすごい。
メトロポリタン歌劇場で
事務局長がプラシド・ドミンゴと共演することになった。
舞台袖で衣裳を着替えていると、
それじゃない、軍服に着替えろという。
で、背広を脱いだ事務局長は、
服についた猫の毛を一生懸命はがそうとしている。
そこで、何を歌うのかまだ知らないことに気づいた。
軍服を着るのだから、「オテロ」でもやるのだろうか。
それより前に、歌えないことに気づいた。
本番は迫っている。
舞台ではドミンゴが待機している。
どうする事務局長。
逃げ出すか、
舞台に出て、歌うか。(歌えない)
で、目が覚めました。





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