波をかぶる  

台風は本気に被災地を避けて行き、
何だか寒い日でした。


昨日の農水省の説明会は、
最初の30分間は、
こういう通知を出した、
ああいう措置をした、
というお役人のアリバイ証明だったそうです。

出なくてよかった。
もし出てたら、
また「若気の至り」の発言をしていたでしょう。
もっとも、事務局長、後がないんだから、
一発ぶちかましてもよかったかもしれません。


稲わらという「盲点」によって広がった放射能汚染。
沖縄と鳥取を除く45都道府県に広がってしまいました。
もう福島県1県の問題ではなくなり、
拡大を押しとどめられません。
45都道府県と言っても、
正確には、
汚染された稲わらが出荷されて
そのわらを食べたと思われる牛が
出荷されたとされる都道府県のことで、
汚染された牛肉が発見されたのが
45都道府県というわけではありません。

理論的にそうなる、ということで、
こういうのを「神学論争」と申します。

先日も、
「もしお客様が牛肉を食べて被害が出たら、
それは組合がやっている店舗賠償保険の対象になるか」
という問い合わせがありました。

これも神学論争。
現実に牛肉を食べて被曝したとしても、
それですぐに健康を害するわけではありません。
つまり、証明不能。
それをあたかも食中毒であるかのような話をするのは、
風評に怯えているからでしょう。

他に、ある店では、
消費者の方から電話があって、
「どうやって安全だと思って仕入れているのか。
もし、汚染された肉を食べたら、
その代金を返してくれるのか」
というのもあったそうです。


BSEの時もそうでしたが、
「ゼロリスク」と「万が一」
を言って来る人は、
絶対的な剣をかざしてやって来るのです。


今日は、組合員宛のセシウム問題の文書を出しました。

福島県は出荷を自粛し、
宮城県も自粛しましたので、
福島県・宮城県産の牛肉は、
これ以上入荷することはありません。

それ以外の県でも、
出荷前に、産地において、
生体の全頭スクリーニング検査(外皮の検査)をし、
飼育記録(水や餌、特に稲わらの給与等)を明示する方向に進んでいます。

8月3日まで、
農林水産省によって稲わらに対する全国調査が行われています。
それまでは稲わらの汚染度、拡大度、飼料として与えていたかどうか
等については判明しません。
ただ、個別の調査が分かった段階で関係自治体にすみやかに伝達するよう、
業界は要請しています。

稲わらの調査が完了し、
汚染稲わらを給与したことが判明した県においては、
出荷に当たって、
飼養農家単位のモニタリング検査(1頭の枝肉を検査)をして、
汚染されていないことを確認して
初めて出荷出来る体制に進みつつあります。

8月3日までは不安定な状態が続き、
何が起こるか分かりませんが、
少なくとも現在販売している牛肉は安全なものであると信じて販売するしかありません。
仕入れ後に判明するのではないかと心配とは思いますが、
不明なことを心配をしては、何も売ることが出来ません。
可能なら東日本を避けて、西方面の牛肉を購入すれば無難かもしれません。


他に、個体識別番号の調べ方等を述べ、

放射能に汚染されたものを食べたからといって、
すぐに下痢する等、症状が即座に出るものではありません。
くれぐれもセシウムに便乗した詐欺にご注意下さい。
 また、「もし汚染された牛肉を販売したらどうするつもりだ」等の架空の質問にも対応する必要はありません。

現在判明している牛肉内のセシウムの量は微量です。
学者によれば、1月に10回200グラム食べ続けても、
1年間におよそ0.1ミリシーベルト通常より多く放射線を浴びる程度で、
健康には全く害はありません。
(人体は年間およそ2.4ミリシーベルトの自然放射線にさらされており、
数ミリシーベルトという量は健康に影響はありません。)

とは言っても、
口に入るものですので、
お客様には抵抗があります。
その場合は、
「ご心配でしたら、お召し上がりにならない方がいいでしょう。
代わりに豚肉はいかがですか」
と勧めて下さい。
豚肉は稲わらを食べず、
閉鎖された豚舎で飼育され、
雨水は与えていませんので、
問題はありません。


等、等。

放射能汚染の問題は、先が読めず、拡大する一方。
芝浦では、毎日10時に実務者会議を継続することになりました。
書くわけにはいきませんが、
かなり過激な意見も飛び交っています。
その中である人の
「みんなが波を受けている時に、
自分だけ波を避けたいというような言動をするな」

という意見が光っていました。

一日も早く終息して、
安全な食肉を堂々と提供出来る日が来ることを祈っています。






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