セシウム、セシウム  

セシウムに振り回された一日でした。

まず、朝9時半から、
食肉市場の各団体の実務者が集まっての緊急会議
芹田理事長にも出席していただきました。

場長が本局と協議して帰るのを待って、
夕方5時から再び会議。
会議は深刻で、
10年前のBSEの時を見ているような既視感が。

あの時は、BSEが芝浦から出ることだけは阻止しました。
疑いのある牛が出た時、
マスコミの攻撃は凄まじく、
その直後、
精肉店店頭で
牛の売上が1割にまで落ち込む事態が起きました。

口蹄疫の時も、
この市場の中に口蹄疫を持ち込まぬよう、
消毒液マットを市場の入口に敷いての努力。
あの時、
もし口蹄疫にかかった豚が芝浦で1頭でも出たら大変なことになっていたと思います。

そして、今回、
汚染された牛が、現実に芝浦に
福島県では、外皮の計測はしていたのに。
肉には届かない、無意味な検査。
知らないうちに、芝浦まで汚染牛は来て、
検査で明らかに。

会議では、
東京食肉市場の信頼性が大きく揺らいでしまった、と嘆きが出ました。
「芝浦ブランド」を作って、
芝浦の肉は安全だと訴えてきたのに。
中には、芝浦の肉を回避したい、
という動きがあるそうです。

昨日のブログに書いたとおり、
事務局長、今度のセシウム問題については、深刻でした。
牛肉安全の柱、
@屋内で飼育
A餌は配合飼料
B水は水道水

の3点を守ってなお、
どうして牛の肉にセシウムが?

どんなに理論理屈に走っても、
一つの具体的反証があれば、
全ては崩れてしまいます。

組合のホームページにも、
前に事務局長が書いた「牛肉は安全」の文章について、
「訂正せよ」というお叱りの書き込みがありました。
はじめ「撤回せよ」と読んでしまい、
現実に肉に放射性物質が出て来たのですから、
撤回しなけりゃいけないよな、と覚悟していました。

         
夕刻になって分かったのが、
原因は
しかも、昨年10月に収穫し、屋外に保管してあった稲藁で、
牛に与えないように指導されていたにもかかわらず、
他の配合飼料と共に供与していたといいます。
誰が考えても危険性のある行為をした
この畜産農家の責任は重大です。
おかげで、
真面目に飼育している人たちまでもが疑われています。
実際、同地域から同時期に出荷された他の畜産農家の牛は
横浜で検査の結果、全くセシウムが検出されていませんでした。

従って、今回の問題は、
この畜産農家の不届きな行為によるもので、
屋内で配合飼料と水道水または井戸水を与えている限り、
牛肉そのものの安全性は確保されている
と、ちょっと胸をなで下ろしました。                
それでも「不届きな人」が他にいる可能性は否定できません。
人間は利益のためなら、何でもしますから。


明日は、組合員に対して、
状況を説明する文書を出さなければなりません。
現段階の「まとめ」です。

1.通常、緊急時避難準備区域から出荷される牛は、
外皮の放射線量を県が検査しており、
その検査では問題がありませんでした。

2.東京食肉市場では、
厚生労働省の指示によりサンプリング検査をしており、
その過程で1頭から暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)
を超えるセシウムが検出されたため、
同じ畜産農家が出荷した他の10頭の首の肉を検査したところ、
その全てから1530〜3200ベクレルの
放射性セシウムが検出されました。

3.問題の牛は、
ある1軒の畜産農家から出荷されたもので、
同地域から出荷された他の畜産農家の牛は検査の結果、
全くセシウムが検出されていませんでした。

4.福島県がこの畜産農家の餌や水を検査したところ、
配合資料や水(井戸水)からはセシウムは検出されず、
餌の藁から75000ベクレルという
高い数値の放射性セシウムが検出されました。

5.この藁は、昨年10月に収穫し、
屋外に保管してあった稲藁で、
牛に与えないように指導されていたにもかかわらず、
他の配合飼料と共に供与されていたものです。
誰が考えても危険性のある行為をした
この畜産農家の責任は重大です。

6.従って、今回の問題は、
この畜産農家の不届きな行為によるもので、
屋内で配合飼料と水道水または井戸水を与えている限り、
牛の被曝はあり得ず、
牛肉そのものの安全性は確保されているものです。

7.しかし、そうは言っても、
現実に食肉から放射性物質が発見された事実は重く、
特に、大消費地東京の食肉市場で、
汚染された牛肉が発見されたことは、
東京食肉市場の信頼性を大きく揺り動かすものとなっており、
福島県産牛肉のセリ価格の暴落のみならず、
他の和牛の価格にまで影響し、
東京食肉市場で処理される牛肉が忌避されるなどの、
ゆゆしき事態も起こっています。

8.東京食肉市場は、
緊急会議を開いて検討し、
今後、福島県全域からの出荷に当たっては、
生産者ごとにサンプリング調査を行い、
規制値以下であることを確認した上で出荷するように
国と福島県に要望しました。

9.これに呼応して、農林水産省は、
計画的避難区域及び緊急時避難準備区域内の全ての飼養農家について、牛肉のモニタリング検査を行い、
暫定規制値を下回った農家に限って
食肉用の牛の出荷を認めることを決定しました。
従って、
規制値をクリアしない畜産農家からの出荷は止まります。
また、福島県は
計画的避難区域及び緊急時避難準備区域から出荷する牛は
全頭検査することを決めました。

10. なお、問題の畜産農家から出荷し、
5月30日と6月30日にと畜された
他の牛の肉の追跡調査は終わっており、
現存する牛肉は全て確保されています。

11.東京食肉市場における
計画的避難区域及び緊急時避難準備区域から出荷した牛の
と畜は12日はありません。
13日以降は、上記9.の決定に従い、出荷の抑制がされます。

12.組合では、
福島県産の牛肉を扱う場合は、
必ず個体識別番号で生産履歴を追跡し、
計画的避難区域及び緊急時避難準備区域で
飼育された牛でないことを確認してから提供しています。

13.このように、今回の事態を受けて、
安全性を確保するための体制は万全に整えられておりますので、
消費者に安心を呼びかけ、
風評に惑わされないよう説明して下さるよう、お願い申し上げます。






AutoPage最新お知らせ