小説『コリーニ事件』  書籍関係

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6月19日の本ブログ↓で紹介した映画「コリーニ事件」原作本

映画「コリーニ事件」

イタリア人の老人ファブリツィオ・コリーニ
経済界の大物ハンス・マイヤーを殺害した事件で
国選弁護人になった新米弁護士カスパー・ライネンが、
殺害の動機を一切話さない被告人の過去をさぐり、
事件の真相に辿り着く話。

まるでシナリオかと思うほど、
映画の進行と同じだが、
いくつかの点で映画的改変が加えられている。

映画の楽しみ方の一つに、
原作との違いを比べる
というものがあるので、
改変部について記すと──

@犯人の動機に、
ナチの将校の命令によって、
父と姉が殺されるという事実が明らかになるが、
小説では、犯人はその現場を直接見たわけではない。
姉が死んだ火事の現場と、
報復処刑を目撃した通訳の証言で知るわけだが、
映画では、処刑は民衆の前、
しかも子供時代の少年コリーニの目の前で行われる。
こうでなければ、何十年もの間、殺意を持続する、
ということが起こらないわけで、
映画の改変の仕方は納得がいく。
命令を出したのが、
親衛隊大隊指導者のハンス・マイヤーの署名というだけでは、
このような恨みのこもって殺人を行う、
というのは弱すぎる。

Aなぜこの時期に復讐が行われたかについては、
映画では姉が死んだから、
となっているが、
小説では、父の死後引き取られたおじ夫婦のうち、
最後に残ったおばが亡くなったことによる。
自分が犯罪者として逮捕され、
ドイツの刑務所に入る姿をおばは見たくないだろう、
ということが、犯行を留まらせる動機になっている。

B弁護士が犯人の動機に突き当たる経過が違う。
映画では、遺留品をきっかけに
ナチ時代の事件に行き当たり、
犯人の口から語られるが、
小説では、ナチ時代の所業の資料を保管している連邦文書館で
その事件に行き当たる、という体裁になっている。
文書館の館長は証人として呼ばれる。

Cナチの将校たちの犯罪を時効で救った法律が
明らかになるのだが、
映画では、その法律の制定にたずさわった教授、
伝説的な刑事事件弁護士のリヒャルト・マッティンガーが、
急遽証人台に立ち、
その法律が適切でなかったことを証言する
という展開にした。
こうでもなければ、
映画的には成立しないからの改変と思われる。
小説では、この法律を定めた
ドイツ法曹界の重鎮故エドゥアルト・ドレーアー博士
に対する糾弾が行われている。

D被告人から弁護士に贈られた写真は、
映画では父と息子だが、
小説では姉の写真。
小説では、少年コリーニは
姉がドイツ兵に犯される現場を目撃し、
その後、ドイツ人に火をつけられて、
姉は焼死する。

その他、小説を読んでの知識で、
映画で被害者の孫の女性が法廷の検察側に坐っており、
なぜかと思ったら、
ドイツでは、公訴参加制度というのがあり、
被害者の親族が参加できる。
そして、親族は代理人を指名することができ、
弁護士のリヒャルト・マッティンガーが、
その代理人なのだった。
検察官は他にいる。

また、小説ならではの弁護士の性格描写がある。
ライネンは司法試験で抜群の成績をあげているが、
大きな法律事務所に所属せず、
事務員一人を置いて、
個人事務所を立ち上げる。
その理由として、次のような描写がある。

司法試験に合格すると、
四つの法律事務所から声がかかった。
しかし、どこにも面接を受けにいかなかった。
ライネンは大きな法律事務所で
その他大勢のひとりになりたくなかったのだ。
そういう事務所では、
若い弁護士は銀行員のように見える。
みんな、司法試験で群を抜いた成績をあげ、
身の丈に合わない高級車を購入する。
そして週末、
依頼人が一番高い請求書をだした者が勝者となる世界。
その世界の住人は再婚を経験し、
週末にはカシミアのセーターとチェック柄のズボンに身を包む。
数字、監査役のポスト、連邦政府とのコンサルタント契約、
果てしのない数の会議室、空港のラウンジ、
そしてホテルのロビー、それが彼らの世界だ。
そこの住人にとって、裁判で負けることは、
天地がひっくり返るような破局だ。
だから裁判官は危険な存在とみなされている。
しかしカスパー・ライネンは、
まさにその危険を冒したかったのだ。
ローブを着て、依頼人の弁護に立つ。
そして今、彼はそういう弁護士になれたのだ。


ライネンとは、なかなか見事な志しの弁護士だったのだ。

そのライネンでさえ、この裁判を持て余したのは、
被告のコリーニが一切口を開かなかったからだ。

「弁護を望んでいない人間をどうやって弁護したらいいんだろう」

というのがライネンの悩みだった。

弁護を引き受けた時は知らなかったのだが、
被害者は彼の親友の祖父で、
親友の妹とは恋仲だった、
というおまけがつく。

ドイツの著名な刑事事件弁護士でもある
フェルディナント・フォン・シーラッハのベストセラー。

ハンス・マイヤーにはモデルがいる。
フリードリヒ・エンゲルという人物で、
パルチザンのテロへの報復として、
59人の射殺を命じた。
戦後、一時期禁固刑の判決を受けるものの、
ドイツ連邦裁判所は証拠不十分で正犯者とはみなされず、
ドレーアーの制定した法律によって時効が成立し、
先の判決は破棄されている。

法律関係はさすがに弁護士らしく詳細に述べられているが、
小説としてのこくはない。

父の猟犬の適性を巡る挿話が興味深かった。


映画『ユーロビジョン歌合戦〜ファイア・サーガ物語〜』  映画関係

[映画紹介]

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6月26日にNetflix で配信開始されたコメディ映画。
これが意外な拾い物で、面白かった。

簡単に言ってしまうと、
田舎のデュオが
国際的な歌のコンテストでの優勝をめざす、
という、今まで幾多となく作られて来た作品群の一つ。
もはや、一つのジャンルと言っていいだろう。

特色は、舞台がアイスランドであること、
デュオが文字通り美女と野獣の醜男と美人であること、
実在の音楽祭、
ヨーロビジョン・ソング・コンテストが使われていることだろうか。

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幼なじみのラーズとシクリッドは
アイスランドの田舎町でデュオ「ファイア・サーガ」を結成、
細々とした音楽活動を続けていた。
2人の夢は、世界最大級の音楽祭
ユーロヴィジョン・ソング・コンテストに出場すること。
ラーズは子供だった1974年に
アバがこのコンテストで優勝したのをテレビで見て、
「僕はアバみたいになるんだ!」と宣言したのだ。
ちなみに、このコンテストからはセリーヌ・ディオンも輩出されている。

漁師の父親のエリックはラーズのことを恥じている。
町の人々も、二人のことを持て余している。
そんなラーズを、幼馴染のシクリッドだけが信じて、
一緒に活動を続けていた。

そこへチャンスが舞い込んで来る。
ラーズとシクリッドの2人は、
ユーロヴィジョンのアイスランド予選に出場できることになったのだ。
(出場できることになった経緯は、かなりいい加減)
出場できたのはいいが、
舞台装置でのトラブルで、二人は最下位に。

しかし、事件が起こり、
最下位の二人がアイスランド代表で本選に出場することに。
(この経緯も意表をつく。そんなすごい手があったとは)

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本選に出た二人は、
二次予選まで進むが、
またまた装置のトラブルが・・・

というわけで、
難関を乗り越えて、二人はどこまでいくのか、
がお決まりの展開。

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ラーズをウィル・フェレル
シクリッドをレイチェル・マクアダムスが演ずるのもミソ。
どう考えても釣り合わない。

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片方はどこから見ても風変わりな醜男だが、
片方は、誰が見ても魅力的。
その証拠に、優勝候補の一人、
ロシア代表のアレクサンドルがさっそくシクリッドにちょっかいをかけて来る。
でも、二人の絆はゆるぎない。
やっぱりウィル・フェレルはうまい。

ユーロビジョン・ソング・コンテストは
今年で65回を数える世界最大級の歌謡曲の祭典で、
欧州の各国代表が、その国の威信をかけて乗り込んで来る。
そのステージの模様が
照明と衣裳と仕掛け満載の素敵なパフォーマンスとして描写される。
それだけでも一見の価値あり。

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ラースの父親役でピアース・ブロスナンも登場。
監督はデヴィッド・ドブキン
コメディ描写もうまく、
声をあげて笑ってしまった箇所が少なくとも3箇所はある。
それ以外に、小ネタで結構笑わせる。
アイスランドの自然描写もいい。
前に振った伏線も生きて来る。

女たらしのロシア人歌手として、
ディズニーの実写版「美女と野獣」で美声を披露した
ダン・スティーヴンスが出演しているが、
残念ながら、歌は吹き替え。

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新型コロナウイルス感染の影響などで、
録音が間に合わなかったそうだ。
代わりにスウェーデンの歌手が歌っている。
レイチェル・マクアダムスの歌声も吹替えで、
ジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテストで
3位に輝いた実績を持つモリー・ミー・マリアン・サンデーンが歌っている。
素晴らしい歌声。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/6fDRm4F-zkA


実際の音楽祭の様子は、↓をクリック。

https://youtu.be/UE6yZUgpumY
                                        
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ああ軍艦島  政治関係

韓国が日本の世界遺産について、イチャモンをつけている。
2015年に登録された「明治日本の産業革命遺産」について、
長崎市の端島炭坑(軍艦島)で、
朝鮮半島出身者の強制労働が行われたことを認めるとした約束を
守っていないとして、
世界遺産からの取り消しをユネスコに申請するというのだ。

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というのは、世界遺産登録に際し、
朝鮮半島出身者の軍艦島などへの強制徴用があったことを認め、
犠牲者を記憶にとどめるための措置として
情報センターを設置する方針を表明した。
今年3月、一般公開された産業遺産情報センター(東京都新宿区)に、
強制徴用を否定する証言と資料が展示されているという。
韓国は、「歴史的な事実を完全に歪曲した内容が含まれる」と言っている。

振り返ると、世界遺産登録に際しても一悶着あった。
当時の岸田文雄外相と尹炳世外相が都内で会談。
日本の「産業革命遺産」と同じように、
韓国が世界遺産の登録を目指していた「百済歴史地区」で、
両国が協力することで一致したと発表した。

しかし、いざ世界遺産委員会が開催されると、
日本は韓国の「百済歴史地区」を推薦し、
21委員国の全会一致で世界遺産への登録が決定した。
それなのに、「産業革命遺産」は、もめた。
韓国が両外相のした約束に反して、軍艦島などで
「朝鮮半島出身者に対する非人道的な強制労働が行われたから、外せ」
と主張したからだ。
つまり、いつもの瀬戸際での騙し討ちにあったのだ。
そこで争っても、他の国はよく知らないことだから、
登録延期になる可能性がある。
そうはできない日本側は、
妥協案として、センターを設置し、
徴用工の歴史を見学者らに説明すると約束して、
韓国側との折り合いをつけた。

そして、昨年7月、
内閣官房参与に登用された加藤康子(こうこ)氏をトップとする
チームが結成され、
加藤氏と炭鉱史研究者や元検事、日韓関係史の学者らが、
かつて徴用工を雇用した企業に
労務管理や賃金の記録の提供を求めたり、
当時の労務担当者から証言を集めたりした。
韓国在住の元徴用工から聞き取り調査も始めた。

そして、3月31日、新宿区の総務省第2庁舎別館に
「産業遺産情報センター」を開館。
その内容は、                                  
軍艦島の元島民の証言動画や給与明細などを紹介し、
朝鮮半島出身者が差別的な扱いを受けたとする
韓国側の主張とは異なる実態を伝えるものとなった。
中には、軍艦島で過ごした在日韓国人2世の鈴木文雄さんが生前語った
「周囲の人にいじめられたことはない」とする証言などが動画で紹介された。

これに対し、韓国メディアは、
「日本、ユネスコ合意破り軍艦島の強制労働を隠ぺい」と報じた。
「日本政府が、韓国人の強制労働で悪名高い
長崎県の軍艦島(端島)炭鉱の真実を歪曲した
「産業遺産情報センター」(東京・新宿区)の一般公開を強行した。
日本政府は2015年、
軍艦島が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された当時、
『本人の意思に反する韓国人強制労働』を認め、
犠牲者を追悼する内容を含む情報センターの設置を
国際社会に約束したが、
それを守らなかった格好だ。
展示物では逆に『韓国人差別はなかった』とする証言を紹介した」と。

その証言とは、
在日韓国人2世で元島民だった鈴木文雄氏の次のようなものだ。

「端島炭鉱で働いていた伍長の父を誇らしく思う」
「いじめにあったことはなく、むしろかわいがられた」
「むちで打つことなんてあり得ない」
「当時朝鮮人と日本人は同じ日本なので差別はなかった。
虐待もなかった」

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世界遺産抹消の申請に対し、
加藤康子氏は、こう反論する。

「世界遺産に選出された8県の23施設のうち、
1施設でも保全に問題があるとか、
実際に毀損が見つかったという理由なら、
登録の取り消しを求められても仕方がありません。
しかし実情は異なり、韓国政府は政治的な理由から、
取り消しを求める書簡を送ったわけです。
産業遺産情報センターの展示に
韓国政府の意に沿わない証言が含まれていたからといって、
それで遺産の価値を全否定するというのは、
あまりにも感情的な振る舞いと言わざるを得ません」

世界遺産からの登録抹消は、
次の場合に限られている。
a)登録を決定づけた資産の特徴が失われるほど
 資産の状態が悪化していた場合。
b)世界遺産資産の本来の特質が、
 登録推薦の時点で既に人間の行為により脅かされており、
 かつ、その時点で締約国によりまとめられた必要な改善措置が、
 予定された期間内に実施されなかった場合。

政治的見解の対立では抹消はされないのだ。
そして、抹消には、委員会メンバーの3分の2以上の多数による議決が必要だ。
つまり、実際には無理筋だが、
国際機関に告げ口をする、いつもの韓国のいやがらせの手法である。

加藤氏たちは様々な資料を集め、
130人以上から証言を再録した。
その結果、端島炭鉱=軍艦島で
「苛酷な条件下での強制労働」を示す証拠は全く見つからなかった。

「あの時、ああ約束したが、
その後、調査したところ、
強制労働の事実はなかった。
従って、そのとおりに展示した。
韓国の見解とは違うかもしれないが、事実にそって展示した」
とでも言ってくれればよかったと思う。
事実より強いものはないのだから。

鈴木さんの証言については、
「現在の韓国で“親日”は罪です。
在日二世の鈴木さんはそのことを分かっていながら
『どうしても真実を述べなければならない』という想いから、
病を押して、私たちの調査に何度も協力してくださいました。
息子さんは当初
『今まで築いてきたものを全部失うかもしれないから、
協力は辞めた方がいい』
と鈴木さんを止めたそうです。
息子さんの立場なら、仕方のないことでしょう。
ところが鈴木さんはたくさんのメモを書いて記憶を整理し、
病院で手術を受けられた後、
わざわざ病院から出てきて証言をしてくれたのです。
その後も、お亡くなりになる前、
息子さんに『もっと伝えたいことがある』といって、
亡くなられたそうです。
その覚悟を、しっかり受け止めていきたいと思います」

あっぱれな心情である。

韓国メディアの報道姿勢も問題で、
報道向けの事前公開が行われた14日、
韓国メディア3社が取材に訪れたが、
1社以外は「時間がない」と言って、
軍艦島の元島民の証言や、
徴用関係の資料が展示されている「第三ゾーン」には
足を踏み入れずに帰ってしまったという。
第三ゾーンでは、鈴木さんの証言や
台湾人徴用工に支払われていた「給与+ボーナスの明細書」
「徴用に関する政府の公式文書」
「朝鮮半島の報道記事」なども閲覧できたというのに。

取材を終えて、質問タイムとなった時、
軍艦島出身で、情報センターの主任ガイドを務める中村陽一氏も加わり、
以下の会話があった。

韓国で軍艦島の悲惨さを訴えているグ・ヨンチョル氏について、
加藤氏は、
「グ氏は著書に、中国人1000人を坑内に閉じ込めて爆破したなどと書いており、
非常に問題だ。
米ニューヨークのタイムズ・スクエアに
『軍艦島で朝鮮人122人が殺害された』という広告も出た。
こうした事実は絶対にない」
と説明。
韓国の放送局が「何を証拠に?」と問うと、
加藤氏は、
「こちらには、1943年以降、
1年間に炭鉱で何人亡くなったといったデータが残っている。
炭鉱の事故はきちんとデータで出します。
朝鮮半島の方、日本人の方のデータも出します。
データを捏造はできません。
元島民の方々は、グ氏の証言に疑問を持っている。
事実を検証するため、昨年12月に面会希望の書簡を送ったが、返事がない。
ぜひ、韓国メディアには、
グ氏と元島民の意見交換の機会を設ける協力をいただきたい。
もし、グ氏の証言が事実でなければ、
元島民には冤罪となる。
次世代に正しい歴史を継承していきたい」
と説明。

中村氏も、
「軍艦島では強制労働などなかったのに、
なぜ韓国メディアは『あった』と報じるのですか? 
なぜ韓国の方が軍艦島を地獄島などと言っているのか、
教えていただきたい。
(私は軍艦島出身者として)元島民の証言を無視した嘘が世界中に広まって、
やりきれません」


なお、センターは、
新型コロナウイルスの影響で臨時休館となり、
今は完全予約制。
9月頃まで予約で一杯だという。

韓国メディアの姿勢は、
「強制労働はあった」という先入観にとらわれている。
それは、韓国での反日教育という、
捏造された「記憶」に基づくものだ。
それらの過った「記憶」は、様々な捏造で刷り込まれたものだ。

たとえば、韓国映画の「軍艦島」では、
海底炭鉱で腰すら伸ばせないような場所で
体を縮ませたまま採掘作業をする朝鮮人少年たち、
ガス爆発の危険にさらされながら作業する人たちの姿が描かれている。

韓国の児童用絵本『軍艦島−恥ずかしい世界文化遺産』には、
「幼い少年たちが地下1000メートルにまで降りて、
日本が戦争の資源として使う石炭を掘らなければならなかったのです」と記し、
少年たちが鉄格子の檻に収容されている様子も描かれている。
鉄格子の檻の外壁にはハングルで
「お母さん、会いたいよー」
「おなかがすいたよ ふるさとに帰りたいよー」
と書かれている。

首都大学東京名誉教授、鄭大均氏は
「戦時期の日本の炭鉱に、
あどけない『朝鮮人少年坑夫』など存在しなかったことは
関係者なら誰でも知っている」

と批判している。

なぜ朝鮮人少年なのか。
朝鮮人慰安婦が、
いたいけな少女だったという嘘が成功したためだという。

こういう映画や絵本で、
韓国人の「誤った記憶」が作られていく。

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ところで、加藤氏の話にも出たグ・ヨンチョルという人物だが、
釜山の日本総領事館前にいわゆる徴用工像を設置しようとしていた
全国民主労働組合総連盟(民主労総)の、
2017年8月大会の動画をYouTube に登場する。

労働運動の闘士らしき人物がひとりの老人を紹介。
「強制連行された軍艦島で過酷な生活を送ったお父様と、
同じく過酷な暮らしをされた方がこの場におられます」
登壇した老人は、こう語る。
「ご紹介にあずかりましたグ・ヨンチョルです。
軍艦島で6年暮らし、
わたしが体験した事実を証言するために朝早く釜山を発ち、
87歳の老骨に鞭打ちやってきました」
「わたしが見た軍艦島は、わが民族の最も痛々しい記憶の場所だと思います」
「強制徴用で連行されたひとたちは、
日本の無慈悲によって、
その苦痛を口では言い表せない。
凄絶な人生、足枷がなかっただけで奴隷だよ、完全に」
「中ノ島という小さな島があって、
そこで死体を焼く煙が日に1 、2 回必ず立ち上り、
火葬されるひとたちはみんな朝鮮人だった」

しかし、グ氏の言っていることは、元島民の方々の証言と食い違う。

グ氏は、韓国で伝記『神仏山(シンプルサン)―パルチザン グ・ヨンチョル一代記―』という本が出版されている。
これには、島に住んだことがあれば誰もが知るはずの地理情報が誤っている。
「熊本は、海をはさみ端島からはっきり見渡せる場所であった」とある。
元島民たちは「絶対見えない」「間違ったって見えないよ」
と口を揃えて反論する。
端島からは、長崎半島にさえぎられて、
熊本は絶対見えない。
そんなことは地図を見れば分かることだ。

また、中には記憶違いでは済まされない驚愕のエピソードも登場している。

「(朝鮮人たちは)動物の檻と変わりがない合宿所に集団で起居しながら、
毎日迫りくる死の脅威にさらされていた」
「(終戦後)朝鮮人は、彼らが連絡船で夜逃げしたことを知った。
島に残ったのは朝鮮人と沖縄人だけだった。
実に奇怪な状況であった。
大人は皆、日本人が去ったその夜にとんでもないことがあったのだと疑ったが、
よもや千人をも虐殺するなど、
純朴な朝鮮人の想像をはるかに超えることだった。
日本人が中国人だけを坑内に閉じ込めて
入り口を爆破して皆殺しにしたのではないかと疑うようになった」

終戦を端島で迎えた元島民たちに読んでもらうと、
全員が千人虐殺説に「絶対にあり得ない」と口を揃えて反論した。
(大体、貴重な資源である炭坑を爆破するなどするはずがない)
また、終戦前後、端島での騒動や混乱の記録はない。
そもそも、敗戦になったからといって、
なぜ日本人島から退去しなければならないのか。

外務省が終戦の翌年に作成した華人労務者調査報告書(三菱高島礦業所端島坑)には、
島内で就労していた華人労務者全員(183名)を
社船にて、佐世保で米軍に引渡した記録が遺っている。
1945年8月の終戦前後に、
端島において、千人の人間が虐殺されたなどという事実はないのだ。

それ以外にもグ氏の演説や証言は、
元島民にとって、首をかしげざるを得ないものばかりであった。

「朝、登校中に見た光景といえば、
食料を得るために皿をひとつ持って列をなしていました。
その横には日本の軍人が棒を持って立っています。
その前を頭も首もあげることもできず、
皿だけを持ってわずかな食料を得ようと列をなしている様子を見て、
あまりに凄惨だと思いました」

この証言に元島民の松本栄氏は、
「皿を持って、道路端で、お涙ちょうだい、おかずちょうだいって、
こういうバカげたこと、
さすがに三菱(端島炭坑の会社)たるとこは、そういうことは許可せんですよ。
見たことない。
日本軍の兵士が、労務者の食事の監視をした事実もありません」
と反論する。
端島では、独身労務者の食事は寮の食堂で提供されており、
道端で配膳することはなかった。

グ氏はこうも語っている。

「登校途中の道端に労務者事務室があります。
そこから来る日も来る日も悲鳴と叫び声が聞こえます。
つま先立ちで窓から覗くと、
(朝鮮の)青年たちを2〜3名コンクリート塀の前にひざまずかせ
棒で叩いているのです。
『助けてくれ!』と叫んでいます」

これに対しても、
「端島のどこで、そういうふうな状況、状態が発生しておったのか
その場所を証明してもらいたい。
わしは端島で見たことないから」
そんなことがあったら、
軍艦島の雰囲気は殺伐としたものになっただろう。

「中ノ島で朝鮮人の死体を焼く煙が日に1、2回必ず立ち上った」
という発言には、
終戦の年の4月まで端島炭鉱の測量部署に勤めていた松本氏が、
「(もし人が死んだら)発生した事故の現場監督あたりが会議室に呼ばれて、
事故の状況を報告せにゃいかん。
それに基づいて、現場検証に行くわけです。
こういうふうな状況でこの作業員が亡くなったということを、
図面に描いて、しかもそれを文章化して、
当時の鉱山監督局に変災(報告)書を書かにゃいかんのです。
1 日に一人も二人も死んだとなったら、
私ども、それにかかっておらんばいかん。
そういうことはまずありえん」
と否定する。律儀な日本人なら当然のことだろう。

「真実は一つしかないんですよ。
なぜこんないい加減な証言につきあわなければならないのか」

ここまで読んでも、グ氏は捏造した事実を語っていると分かるだろう。
当時、軍艦島にいたということさえ疑わしい。

2019年2月4日、元島民の方々に参集してもらい、
グ氏の写真や映像も再確認してもらった。
グ氏は映像でも書籍でも
「1939年に9歳で端島に来て、6年間住み、
成績優秀で学校で級長だった」と話している。
(大体、朝鮮人差別があったというなら、級長にはなれないのではないか)
集会には来られない方にも事前に資料を送り、
同級生や先輩後輩にも確認をしてもらった。
会に参加された方も、参加できなかった方も、
誰もグ氏の名前も顔も覚えておらず、その存在すら知らないという。

島内に小学校は一つしかなく、戦時中は1学年が1クラスで構成され、
5,60名の生徒数がいた。
先輩後輩も一緒に遊び、
島は、狭く、小さなコミュニティーである。
6年間も端島で暮らし、級長までしているのに、
元島民の誰も知らないというのは実に奇妙なことである。

明治27年から昭和22年までの
端島小学校の卒業生リスト「端島校同窓会名簿」(昭和25年出版)も確認した。

そこには、金、李、張さん等、朝鮮半島出身者と思われる名前がいくつもあった。
しかし、どの学年の名簿にもグ氏の名前は見つからない。

「これはもう端島を知らない人が想像で書いたと思うんです」
と島民は言う。

鈴木氏は当時を次のように振り返る。
「戦時中に端島ではひどい目におうたねっていうような話なんか、
全然聞いてないです。
もう周囲の方たちも、皆、いい人でね。
そんな悪い、負のイメージありませんしね。
地獄で、殴られるリンチが多い、
そういうような本当に地獄の島だったら
(家族は)まず呼ばんでしょうね」
実際は半島出身者でも家族を呼び寄せているのだ。
グ氏は9歳で軍艦島に行っている。

グ氏の話のように嘘八百で軍艦島の生活を貶めるのは、
元島民にとっては、
身を裂かれるような悲しいことだろう。

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このように、事実に反して、
徴用工の問題も慰安婦の問題も、世界に韓国の説明が拡散している。
何故韓国の主張が他の国に受け入れられるのか。
それについては、次のような「冤罪説」を言う人がいる。

まったく身に覚えがないにもかかわらず、
電車の中で「この人痴漢です」と腕をつかまれたら、
無実であることを証明するのは難しい。
国際会議を満員電車とすれば、
韓国が無実の日本の手を捕まえて騒ぎ立てている構図だ。

乗客たちは、事実関係を確認しないまでも、
「あの女の子が騒いでるんだから、きっと本当なんだろう」
と思ってしまう。
だって、直接関係ないんだから。
慰安婦問題にしても、徴用工問題にしても、
他の国はよく分からない。
分からないながら、
ああやって韓国が被害を訴えているんだから、
きっと日本が何かしたんだろう、
と思ってしまうのだ。
言った者勝ち、
大きな声で騒いだ者勝ち。
なんとも情けない状況だが、
日本は敢然として反証していく必要がある。

それにしても、
元々は嘘で始まった問題。
元慰安婦も、自称徴用工も、
はっきり言って嘘つきだ。
だが、嘘という自覚がない。
嘘を真実と思ってしまっている。

私は慰安婦の中から、
「実は強制連行はありませんでした。
私は親によって売られたのです。
こう告白するのは、
嘘をついたままで死にたくないからです」
と発言する人が出て来てくれないかと思う。

訴訟を起こした自称徴用工も、
半島で徴用が始まる時期の前の渡日、
つまり募集工であることが事実なのだから、
「実は、私は強制連行されたわけではありません。
日本でも強制労働させられたのではなく、
ちゃんと給料をもらっていました」
と事実を述べてくれないかと思っている。

しかし、国と国がした約束さえ破って平然としている国民だ。
嘘を嘘と認めることは、難しいのだろうな。

韓国メディアは、「被害者に寄り添え」と言うが、
人間は嘘をつく動物だ
証言の真偽を確かめることこそ、
メディアの使命ではないのか。


評論『文在寅の謀略』  書籍関係

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日本人よ、文政権に対して絶対妥協してはいけない!
韓国人よ、あなた方は本当に大韓民国を終わらせていいのですか?

というのが、この本の宣伝文句。

著者の武藤正敏氏は、
1948年生まれ。
横浜国立大学卒業後、外務省入省。
朝鮮語研修の後、在大韓民国日本国大使館勤務。
参事官、公使を歴任した後、
2010年から2012年まで在大韓民国特命全権大使に就任。

韓国生活が長く、韓国語も堪能だから、
肌で感じた韓国観から出た分析をする。

私は前任者の朴クネさんを「史上最低の大統領」と呼んだが、
文在寅(呼び捨て)は、「史上最悪の大統領」と呼ぶ。

なぜ最悪か。
若い時の観念に基づき、
南北統一の名のもとに
北主導の統一を画策し、
北に韓国を売り渡そうとしているからだ。
そのために米韓関係を棄損し、
日韓関係を破壊しようとする。
韓国からアメリカと日本を排除して、
北との統一に遮二無二邁進する。
国民のことなど考えていない
自分の理念、自分の思想を優先させ、
その方程式で全てを組み立てる。

その方程式のためなら、
日韓慰安婦合意も
1965年の日韓基本条約さえ、
放棄しても構わないというのだ。
明白な国際法違反であり、
国と国の約束の反故なのに、
意に介さない。
元徴用工判決に対して何も手段を打たないのは、
日韓関係がどうなってもいい、
否、壊れた方がいいと思っているのだ。
それまで築き上げた先人たちの
営々とした努力を水泡に帰そうとしている。

その文大統領の支持率が今だに50%を越え、
4月の総選挙では、与党が6割を越える議席を獲得した。
それは韓国の国民が選んだことだ。
だから、文在寅によって国が亡んでも、
自分で選んだ道なのだ。

本書は、そうした文在寅の「謀略」をあますところなく暴露する。

この政権は、北朝鮮問題、南北関係だけを軸に据え、
その意図を詳しく説明しない。
あるいはあえてしないまま行動している。
自由主義国の価値観と違う方向に行っているからである。
その結果、国際社会においては、
日本はおろか米国や他の西側諸国と次第に距離を置き、
一時的な安全保障のために
中国、そしてロシアにさえ接近している。


そして、こうも書く。

朝鮮民族が他のいかなる国からも影響を受けず、
南北が統一すること──それこそが左翼国粋主義者にとっての正義であり、
そのために、「まずは米軍に朝鮮半島から出て行ってもらいたい」
というのが文在寅政権の本音であろう。


その本音を突然実行すれば、
不安と反発が大きいので、
徐々に実行しているのが文政権の姿だ、
と思えば、様々な起こっている事象の本質が見えてくる。

もっと踏み込もう。
南北統一は彼らの念願なのだ。
「北が保有している核を
統一後も維持、強化することこそ
自主独立の大きな後ろ盾になる」
というのが、文在寅政権の本音なのではないか。
だとすれば、文政権が非核化のための制裁に熱心になるはずがなく、
何かと抜け穴を探す行動パターンの意味も理解できる。


「核を保持したままの南北統一」というのがキーワードだ。

私は北の独裁体制、人民への抑圧、核とミサイルを用いての恫喝、
韓国国民の拉致に対して
文在寅が問題にしないのが不思議だったが、
そのキーワードがあればなるほどと思える。

結論として、
「文在寅政権はそう遠くない将来、
日本はもちろん、
米国からも離れる」
と私は考えている。
要するに、彼らは在韓米軍が徐々に撤退するように仕向ける。
そして米国の思い通りにはならなくてよい状況を作る。
そのためであれば、
中ロへの接近、妥協、そして将来的には
中ロ軍を引き入れることさえ選択肢として検討するのではないか。


究極は韓国のレッドチーム(ロシア・中国側)入りであり、
その先には財閥の解体と社会主義化が控えている。
自由を味わった韓国国民が社会主義など受け入れるはずはないが、
経済の崩壊、貧富の差をテコにすれば不可能ではない。
その証拠に、国民年金が購入している株に対して口出ししようとしている。

内側から労組が、
外側から国民年金の株主権がプレッシャーをかけることになると、
文在寅政権、そして革新系団体が
「企業を乗っ取る日」も遠くないかもしれない。
まるで共産圏の国有企業を目指しているような動きである。


その方策として、反日を利用する
政権が弱体化した時の反発の材料としては、
反日が有効だからである。

元徴用工問題も、
既に解決している日韓基本条約と請求権協定を認めようとしない。
50年以上も日韓の関係を作ってきた条約を反故にしようとする。

文在寅大統領や革新系支持層は、
「そもそも65年以降の日韓関係に価値はない」
とするばかりか「恥ずべきもの」として捉えており、
日本の援助によって発展してきた韓国を
むしろ否定する歴史観を持っている。


だから65年の日韓基本条約の際の
日本からの経済援助もなかったことにする。
「漢江の奇跡」さえ、教科書から抹殺しているのだ。

日本は「基本条約を守れ」として、
徴用工判決を受け入れない。

気をつけなけれはならないのは、
責任を伴う抜本的な解決策を示さないまま、
韓国が一件歩み寄った素振りを見せ、
「日韓関係の膠着はこれに応じない日本のせいだ」
と非難してくることである。


日本の政治家は、ついも問題解決のための歩み寄りをしてしまう。
しかし、どんな約束も合意も、
時を経れば反故にされることは、
経験によって日本人は分かっている。
決して妥協すべきではない。

韓国政府は問題解決に努力するふりを見せるだけで、
根本的な解決など目指してはいないのだ。

「65年体制」も、日韓の先人たちの
譲歩、妥協、努力の末に構築されたのである。
それをぶち壊す主張を続ける韓国側の要求は、
交渉の出発点になりえないし、
けっして認めてはならない。

私は、日韓関係は短期的にではなく
中長期的に捉えるべきであると考えている。
いま無理に日韓関係を改善しようとして、
中長期的に禍根を残すより、
文在寅政権の非を主張し、
韓国側が変わるのを待つことで、
構わないのではないかと思う。

ひとりの元外交官として申し上げておこう。
いま韓国が行っている対日外交は、
国際社会の総意がある「条約、協定、合意といった
二国間の約束事を尊重する」
という当たり前の原則を
「相手が日本だから」というだけの理由で無視している。
その繰り返しを見ている第三国は、
はたして韓国との約束を信じることができるだろうか。
韓国はもうそろそろ、
自分で自分の「品格」に泥を塗っていることに気づくべきだし、
そこに配慮しない政権にはダメ出しをするときが来たのではないか。


この本が書かれたのは、
今年2月。
コロナは始まっていたが、
韓国総選挙はまだである。
筆者は総選挙の結果を3通り示し、
その一つ、与党系の勝利(実際そうなった)を、
大韓民国の終焉として意味づけている。

それを阻止するために、
「普通の韓国人」の奮起を促す。

経済が崩壊するのが嫌なら、
自由を守りたいなら、
レッドチームへ行きたくないのであれば、
立ち止まるのは今しかない。

端的に言えば
「統一のためなら国が滅びてもよい」
とさえ考えている文在寅政権、革新陣営の恐ろしさを、
いかに『普通の韓国人』に伝えていくかが肝要だろう。


その普通の韓国人が目覚める契機としては、
今の北の文在寅に対する罵倒中傷に
何の反論も対抗措置もしない
腰抜け政権に対する覚醒が一つ。
もう一つは経済の破綻だろう。

経済悪化原因の分析を回避し、
自画自賛を繰り返すだけでは、藪医者と同じだ。
 

私はそのために韓国はデフォルトすればいいと思っている。
さすがの韓国国民も目覚めるだろう。
元徴用工判決が現金化されれば、
日本の制裁が発動される。
多分、デフォルトの原因を日本のせいにするだろう。
それでもいい。
「普通の韓国人」を目覚めさせるためには、
それくらいの荒療治が必要だ。

筆者の言いたいことは、
「あとがき」の最後の5行に集約される。

これから韓国は、文在寅政権のような
無能でありながら自らの正義を過信して疑わない政権が
すべからくチェックされ、
審判を受けるような仕組みを作ってほしい。
そして、自らのために「反日」を利用するのはもうやめて、
普通の国として日本とウィンウィンの関係を築いてほしい。
その先には、経済成長、国際協調、
そして揺るぎない日韓双方の幸せが待っていると期待する。


保守派と革新派が毎回争う大統領選挙。
全政権の功績を無にしようとする画策。
まことにやっかいな国である。
筆者は文在寅に変わる人物として、
ある方の名前を挙げる。
それは誰か、
どうか本書をお読み下さい。


METライブビューイング『アグリッピーナ』  オペラ関係

今日は、昼前に東銀座に出て、

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ここへ。

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METライブビューイング、
ヘンデル「アグリッピーナ」です。

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実は、公開時、自粛期間だったために観れず、
再上映されたので、観に来ました。

アグリッピーナは、実在の人物で、

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ローマ帝国の第4代皇帝であるクラウディウスの妻。
どちらも4度目の結婚。

連れ子のネロは、5代目ローマ皇帝に。

お話の方は、実話とかけ離れた創作で、
夫のクラウディウスが、海で遭難して死んだとの
知らせを聞いたアグリッピーナが
溺愛していた息子のネローネを皇帝にしようと画策。
しかし、クラウディウスは生きていて、帰還し、
命を救ってくれたオトーネ将軍を後継皇帝に指名。
しかし、オットーネは、皇帝になるよりも
恋人ポッペーアの愛を得たいという。
アグリッピーナは、一計を案じ、
何とかネロを皇帝にしようと陰謀を企む。
ポッペーアは皇帝からもネローネからも愛されており、
複雑な恋のさや当てが始まる・・・

という、歴史ドラマというよりは、
喜劇の要素が強い。
(多分、ヘンデルは喜劇として想定していなかったと思われる。)

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1709年12月26日、
ヴェネツィアのサン・ジョヴァンニ・グリソストモ劇場で初演。

ヘンデルはドイツ→イタリア→イギリスと移動したが、
1706年から1710年まで、
おおよそ3年半のイタリア滞在の間に
ヘンデルが発表したオペラはたったの2作
それというのも、ローマでは当時オペラの上演が禁止されていたかららしい。
オラトリオ「復活」、
ヘンデル最初のイタリア・オペラ「ロドリーゴ」に続き、
ヴェネツィアで上演されたオペラ「アグリッピーナ」は大成功を収め、
連続27回も上演された。
イタリア滞在中に作曲した声楽作品から多くが転用された。
つまり、ヘンデルのイタリア時代の集大成なのだ。

ヘンデルのオペラが
18世紀半ばに流行の枠外に落ちると、
作品は民衆に忘れられた。
しかし、20世紀になって、
ヘンデルのオペラはドイツで復活し、
「アグリッピーナ」は英国とアメリカで初演された。
現代の批評家の合意は、
「『アグリッピーナ』は新鮮さと音楽的発明を持ち、
ヘンデルのオペラの最初の傑作であり、
ヘンデルのリバイバルの中で最も人気のあるオペラの一つ」
というもの。

なお、今回のものは、
新演出で、MET初演。

指揮はハリー・ビケット
演出はデイヴィッド・マクヴィカー
タイトルロールをメゾソプラノのジョイス・ディドナートが楽しそうに演ずる。

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話は現代に置き換えられ、
登場人物はスマホを手にし、
コカインを吸引する。

私好みの演出ではないが、
もし、古代ローマのままで上演したら、
古色蒼然となり、
ここまで面白い上演にはならなかったと思われるので、
よしとしよう。

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元々このオペラで歌うのは8人しかいないが、
マクヴィカー演出では、
歌わない役者を沢山登場させ、
舞台上をにぎやかにする。
それにより、
舞台に奥行きと幅が生じた。

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舞台は霊廟に設定され、
7人の歴史上の人物が、
自らの墓標の上に座って登場し、
幕切れも同様。
舞台中央に皇帝の椅子を頂点とする階段が設置され、
権力争いのドラマであることが視覚化される。

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後半は、バーカウンターが設置され、
バーテンがしっかりした演技をする。
のみならず、8人の登場人物が
ことごとく喜劇的演技が出来、
笑わせる。

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バロックオペラは、
伴奏の響きが私好み。

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/sCstgIRFixY

リハーサル映像は、↓をクリック。

https://youtu.be/ZzbIt0rp_sE

https://youtu.be/-Xnx52NLxGI

https://youtu.be/j636wmpZhZI


帰路に乗った日比谷線の内部の席。

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初めて見ました。
以下は、ネットに出ていた写真。

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90度回って、こういう形にもなります。

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東武鉄道の車両70090型で、
「THライナー」というのだそうです。
久喜〜霞が関・恵比寿間を運行。

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フリーWiFi、コンセント、
ドリンクホルダー、荷物フック付き。
有料指定席で、
久喜〜霞が関で680円。

6月6日運行開始で、
なぜ今日、走っていて、
普通の料金で乗れたのか、謎です。





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