世界の動向と『乱反射』  

新年賀詞懇親会の出席者の名簿が出揃ったので、
受付名簿及び座席表の作成に。
231名の配置を
各テーブル10人を基本に配置する作業では
ブロックや支部をうまくまとめたり、
場所が前回と同じにならないように
起点となるブロックを毎回ずらしたり、
工夫するのですが、
「自分の支部はいつも端の方だ」とか
「○○ブロックはまた真ん中だ」
とか言われることがたまにあります。
まあ、誠意を尽くしても通じないことは世の習いですから、
気にしても仕方ないのですが。

ですから、事務局長は、
他の人がした事務的な行為については、
口をはさまないようにしています。
その人なりの様々な工夫をして、
かつ100点はもらえない。
それを事情の知らないものが
あれこれ言っても仕方ないことですから。

午後は、証券会社やホテルの人が尋ねてきて、
お話をする時間になってしまいました。
異業種の方と話すのは、
大変勉強になります。

今日聞いた話で、
時代の変化かな、と思ったのは、
ホテルというのは、
客室と宴会が売り上げの双璧ですが、
新開店のホテルは宴会場を設けないで、
宿泊のみをコンセプトにする例が多い、
とのこと。
というのは、
利益率が、客室の方がはるかに多いから。
なるほど。
客室は一度作ってしまえば、
シーツを変えたり、
アメニティの補充などで済み、
空間が利益を生みますが、
宴会の場合は、食事の原価がかかるし、
人件費も膨大。
そうなると、客室オンリーの方が効率がいいということのようです。

外資系のホテルほど、客室重視の傾向が強く、
そういえば、アメリカのホテルは客室重視ですね。
コンベンションのための会議室は設置されていますが、
これは宿泊の延長上にあります。

日本のホテルが宴会を重視するのは、宿泊+宴会という
日本の旅館の伝統から来る、日本独特のものかもしれません。
話を聞いて、
目からウロコが落ちた思い。

証券会社の人とは、
ネットが普及しての購買行動の変化。

先日、事務局長は娘のためにソウルの航空チケットとホテルを取りましたが、
いつも利用している某大手旅行会社ではなく、
自分で取りました。
その方が安かったからです。
航空会社のホームページで取れば、
手数料がかからない。
日にちと便を選び、
座席も決めて、
即座にEチケットがメールで届きます。
その上、当日「2時間前に集合」などという無駄も不要。
空港→ホテルの間に土産物屋に連れていかれる時間の無駄もなし。

ホテルの方も、
格安料金のサイトでは、
旅行会社で取るより3割方安い。
これも即座にヴァウチャーがメールで送られて来て、
後は当日チェックインするのみ。
料金はカード決済。

旅行会社はつぶれるな、と思いました。
国内旅行では、ホテルも
航空券+ホテルも
直で取るより安くなるものは沢山ありますが、
海外旅行は自分で取った方が安い。
パンフレットでは、
安い旅行もありますが、
航空会社を選んだり、便を選んだりすると加算されて、
結構高くなるものもあります。

DVDなども同様で、
アマゾンで買う方が安く、
しかも家に届く。
音楽もネットでダウンロードできる。
書店やCDショップが減るのは当然です。

ブロードウェイのチケットも自分で取れるようになって、
海外チケット手配の会社がつぶれました。

先日、海産物をネットで買ったら、
次々と割引情報が毎日メールで送られて来ます。
これが食欲をそそる写真付きで、
しかも、極度に安い。
頼むと、3日で届く。
興味のある方は、↓をクリック。

http://store.shopping.yahoo.co.jp/biwadonya/index.html

インターネットの普及が
知らない間に、
経済の姿まで変えつつあるのは、
間違いないようです。


今日はクリスマスイブ。
「グレー会社」に勤めている娘が
珍しく早く帰って来たので、
家族でケーキをいただきました。


[書籍紹介]

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先の直木賞の候補作の一つ。

冒頭、
「これは、あるひとりの幼児の死を巡る物語である」
とネタを自らばらし、
「かつてイギリスの有名なミステリー作家は、
登場人物のほとんどが犯人という小説を書いた。
幼児の『不運な』死に似た事件を他に求めるなら、
そのミステリー小説しか見当たらないだろう。
そう、一見不運な事故にしか見えない幼児の死は、
実は殺人だった。
それも大勢の人間が寄ってたかって
無辜(むこ)の幼児を殺したという、
異常極まりない事件であった」

とまで書く。

その後、
被害者の新聞記者一家や
街路樹の伐採に反対する有閑婦人、
病的な潔癖症でものに触れない造園会社社員、
道路拡張計画に携わる市役所職員、
定年退職後時間をもてあまして犬を飼い始めた老人、
時間外診察でバイト代を稼ぐ意欲のない医師、
その時間外診察で迷惑をかける学生、
車を車庫に入れられないOL
などが入り組んだ物語を展開する。

章は「−44」から始まって「−43」「−42」と
順に数を減らし、
事件が起こる章が「0」。
そこから「1」「2」と、
事件後の物語が展開する。

冒頭に著者が書いたように、
登場人物一人一人のささいな自分勝手な行動が
一人の幼児の死につながる、
という、こわい話。
どこかで読者が自分のこととして引き寄せることになる。

なかなかの意欲作だが、
一人一人の行動は、実に市民レベルのもので、
スケールの矮小感は否めない。

複数の登場人物の行為が一つの事故でつながる
「アモーレス・ペロス」という傑作映画があったが、
ああいう奥深い人間の業まではとうてい到達しない。
このあたりが日本の作家の限界か。

しかし、なかなかの意欲作であることは確か。
500ページを越えるが、
遅滞なく読むことが出来た。






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