仕分け作業  政治関係

今回の仕分け作業で、
国庫に返納される金額は1兆円を少し越えたという。
目標の3兆円には届かないが、
今回の仕分けは全体の一割強。
時間をかけて全部をやれば目標に達成したかもしれない。
いろいろ批判は出ているが、
よくやったと思う。

昔、「デーブ」という映画があって、
アメリカ大統領のそっくりさんのデーブは、
一夜限りの代役を引き受けるが、
大統領が脳卒中で倒れたために
替え玉生活を続ける。
事情を知っている側近たちは軽く扱い、
弱い人たちのためにお金を使いたいというと、
「だったら、自分であみ出せ」と無理を言う。
そこでデーブは会議の場で、
無駄な予算の
あっちを削りこっちを削りして、
そのお金を作ってしまう。
余計をことをした、と側近は怒るが、
「だって、自分で作れと言ったじゃないか」
と言い返される。

何だか、その話を思い出した。

操り人形でしかなかったデーヴが、
誠実さで政治を改革していく様を描いた
「デーブ」は、1993年の作品。
監督はアイヴァン・ライトマン
ケヴィン・クライン、
シガーニー・ウィーヴァー主演。

仕分け作業の中で、
新たな天下りの姑息な手口が発覚。
ある団体では、元官僚を「参与」という肩書で嘱託扱いで雇用した。
「天下り役員」にも「天下り職員」にもカウントされず、報告の義務なし。
しかも二つの団体が合併した際に
足りなくなった役員ポストを埋めるためにこの役職を作り、
3つの省庁から受け入れるバランス人事で、
600万〜1100万の年俸が支払われていたという。
恥ずかしくないのか、と思うほどの姑息なやり方。

いつまで国民は
こうした天下り役人を、血税で養わなければならないのか。

長妻大臣はさっそくこの役職の廃止を決定。
こうしたことも仕分け作業の中であぶりだされて来た。

昨日は、農林水産省の4つの事業が仕分けの対象として議論されたらしい。
「事業開始年度は昭和53年。
同じ手法で事業を継続することが妥当と言えるのか」
「国産食肉の販売促進等の取り組みは、
本来、生産者団体が自ら取り組むべきものではないのか」
「今も国産牛肉需要が低迷しているなら、
それで事業効果は発現しているといえるのか」

などと、もっともな批判が出たという。

いつも不思議に思うのだが、
「野菜の需要が低迷しているから、国で何とかしてくれないか」
とか、
「サンマがとれ過ぎて値崩れしているので、国で販売促進してくれないか」
などという話は聞いたことがない。
更にいえば、
「洋品が売れないから国で何とかしてほしい」とか
「定食屋の客が減ったから、キャンペーンを国でしてくれないか」
などという話も聞いたことがない。

どうして、食肉業界だけが、
いつもいつも国から応援してもらえるのだろうか。
あるいは、応援してもらおうという発想があるのだろうか。

どうも長い間の補助金行政の癖が身についているとしか思えない。
自分たちの努力の足りなさを国が埋めてあげても仕方ない。
そういうマイナスな使い方より、
生産局長が言ったように、
「和牛は日本の財産であるから、
輸出促進に力を入れたい」
というような、
前向きなことに補助金は使うべきだろう。

かつて輸入牛肉は枠があり、
それは、日本の畜産農家を保護するためと言ったが、
いざ自由化してみると、
それで畜産農家が滅亡することはなかった。
輸入牛肉と競合しない高級和牛を飼育する路線を開発していった。

保護することは足腰を弱くすることにはなっても、
育成することにはならない。
補助金をもらうことが既得権益になってしまった時、
そこからは惰性としがらみに縛られて、
業界全体が卑しくなっていくだけだ。

自民党の農水部会では、
あいかわらず農業代表の方が
「日本の農業をつぶす気か」
などと相も変わらぬ恫喝をしているらしい。

補助金というものは、
本当に困っている人たち
身障者や母子家庭などの補助に使うべきであって、
声の大きいうるさい業界団体に補助金をじゃぶじゃぶ与えるのは、
かえって不健全な体質を生むだけだろう。
全ての商業行為は、
最終的に自己責任と自助努力でやるべき
であって、
補助金を取って来ることが
業界団体の長の手柄になるような体質は
もはや時代遅れであることを知るべきだ。

だから、わが組合は補助金に頼らない体質に改造したし、
「ウチのような潤沢な資金を持つ団体が
補助金をもらうのではなく、
もっと困っている方々に使ってほしい」と
補助金事業をお断りする気概を持っているのだ。

この際、全ての補助金事業を一旦全て休止して、
その中から
本当に必要なものだけを新たに作り上げていかない限り、
既得権益の呪縛から逃れることは出来ないだろう。

せっかく政権交代がなったのだから、
この際、民主党には、
天下り問題とセットで
補助金事業にもメスを入れてもらいたいものだ。







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