曜日の巡り合わせと『英国王 給仕人に乾杯 !』  

どうも回りを見回すと、
世の中、今日で会社が終わりのところが多いようです。
土日をはさんで29日にまた出るよりは、
今日で終わりにしてしまおう、
ということのようです。
その上、明けて4日が日曜のため、
始業は5日。
つまり、9日間の大型連休が出現。
曜日の巡り合わせで、めったにないことです。
しかし景気が悪いのに、
9日間も
どうやってすごすんでしょうね。

全国団体も今日で終わり。
それどころか、用事で午後かけたら電話に出ないので、
同じビルの別の団体に訊いたら、
上の階に見に行ってくれて、
「もうみんな帰ったようです」とのこと。
今日は平日ではないのか、
せめて定時までしたらどうだ、
と思うが、
最終日を繰り上げ、ついでに時間まで繰り上げて
昼で終わりにしたらしい。
悠長なことだ。

さて、わが組合も土日をはさんで29日出るのはご勘弁願いますが、
その代わり、明日の土曜日は開きます。
ちょっとだけ律儀。

そんな中、常務会と新年賀詞懇親会の準備で
事務局長は29日も出なければならない勢い。
それはいやなので、
家に持ち帰りましたが、
寒くて活動が鈍ります。
冬眠するクマの気持が分かります。

[映画紹介]

クリックすると元のサイズで表示します

題名を見て、
「英国王室に仕える給仕人の
王室の人々との交流を描く
心温まる映画なんだろうなあ」
などと勘違いして観に行きませんように。

全然違う話です。

チェコの駅でソーセージの売り子だった小男が
レストランでのビール注ぎの見習いから始めて、
様々な悪どいことをし、
同胞を裏切り、
百万長者にしあがっていく話。
その背景にチェコの20世紀の歴史がからむ。
ヒトラーの侵攻、
そこからの解放の後、
今度は共産主義政権の登場・・・。

共産主義の再教育センターを出所した初老の主人公の
回想の形で展開する物語は、
決して重々しくではなく、軽妙なタッチだ。
しかし、その奥行きは相当深い。
こんなきつい話を
こんなにも軽やかな筆さばきで描けるのは、
監督が成熟したセンスの持ち主だから。
監督はチェコの天才イジー・メンツェル
あの「プラハの春」で旧ソ連の侵攻を受けた時、
チェコに留まって、作家としての筋を通した人。
ご自分でも相当苦労したはずだが、
そんなものは笑いのめしてしまう大人の作家。
だから、重い話が喜劇として成立する。

「私は貝になりたい」のように、
戦争の犠牲者の話を
今だに重々しく涙の話にしか作れない
日本の映画とはわけが違う。

しかし、軽妙に描きながら、
相当毒も満載
チェコがヒトラーに屈して以来の悪夢のような展開は
ものすごい鋭い刃を観客につきつける。
特に、ヒトラーの信奉者であるドイツ人妻との交わりは
大いに笑え、かつぞっとする。

高級娼館が改造されたナチの施設の描写など、
素晴らしい映画的見せ場だ。

釣り銭を巡るエピソードが3回出て来るが、
この扱いも見事。

実に面白い正月屈指の映画だが、
少々映画観巧者が喜びそうな作品であることも確か。
各紙絶賛のため、
小さい日比谷シャンテは満席の連続で、
事務局長は次の回のチケットを買って、時間をつぶした。
普段映画を観ないような層がつめかけているが、
映画が終わってみると、
何とも不思議な表情をしていたので、少々心配だなあ。

5段階評価の「4.5」。











AutoPage最新お知らせ