新たな国のキャンペーン  

今日で10月は終わり。
相変わらず為替は米ドル90円後半、
豪ドル60円台半ばをうろついています。
株も今日は大下がり。
テレビも暗い話ばかりしています。

個人的には、今日は良い報せのあった日で、
正月休みの旅行が取れました。
昨年行けずに、その費用の一部はマッサージ機に化けたのですが、
同じ行き先に半年も前から申込み。
ところが全然航空券が取れず、
「ここに正月行く人は、一体何時から申し込んでいるんだ」
といぶかっていたところ、
ようやく3席空いたとの報せです。

記録を調べてみたら、
正月の旅行など17年ぶり
なにもわざわざ高い時に行くことはないと、
浦安に引きこもっていたのですが、
娘が仕事でこの時期しか休みが取れず、こういうことになりました。
家族旅行も5年ぶりです。

昨日、「土曜出勤は必至」と書きましたが、
何とか回避できないかと「必死」にやっていたところへ、
某省から一本の電話が。
「今の牛肉の消費低迷を打破するためのキャンペーンにご協力願いたい」
という課長補佐じきじきの依頼です。
そういえば、組合の50周年記念誌を見ると、
昭和50年代初期、
「食肉鶏卵課長が常務会に来訪し、食肉諸事業の協力を要請」
などという記録が残っています。
当時は農水省が消費者向けの需要増進事業に熱心でしたからね。

全肉連でもこの事業をするようですが、
首都を抜かすわけにはいかないので、
こうして直接要請となったようです。
全肉連から東京が抜けて5年たちますが、
この間はそういう必要もなかったんですね。

夕方になって、この事業の実施団体から2名の方がおいでになり、
計画案を見せられて説明を受けました。
基本的には
販売店で国産牛肉の知識普及のためにパンフレットやレシピカードを配布。懸賞で牛肉のプレゼントも。
もう一つが店頭での国産牛肉の試食会。(希望店のみ)

理事長、事業部長に相談して、
協力することになり、
来週6日の理事・支部長会の議案に追加することにしました。

この時点で、土曜出勤が確定

説明を聞いて笑ってしまったのが、
このキャンペーンの参加希望店舗を
11月7日までに取りまとめてほしいとのこと。
今日、金曜日の夕方に説明に現れて、
来週は連休が明けるのが4日。
つまり4・5・6の実質3日で「希望店舗」を取りまとめることが可能だと
思っているようです。

支部での会合は普通毎月1回。
そのサイクルで「希望店舗」を募れば1カ月以上かかります。
それとも組合は本部から組合員までコンピューター通信網でつながっていて、
即座に情報が伝達され、
即座に希望が返信されて来るとでも思っているのでしょうか。

前にも書きましたが、
お役所は自分の仕事は遅いくせに、
こういう時は現実無視で急がせます

全肉連でも来週6日に北海道で全国会長会議があり、
その場で発表、
「7日までに参加希望店舗を取りまとめ」などと言ったら
各県肉連会長がどんな顔をするか、いっぺん見てみたいものです。

ここは組合のノウハウを使って割り当てていくしかありませんが、
店頭での試食も
まともに頼んだら誰も手を上げませんから、
これも支部に割り当てていくしかありません。

こちらから要請した事業ならいくらでも無理はしますが、
そちらから依頼して実行してもらうのなら、
もっと現場に合わせて
事務局がやり易くするような配慮
が必要と思いますけどね。

と言い続けて25年。
全肉連を脱退したおかげで、
こういう事業からは自由な立場にいましたが、
今回は、世のため、人のため、組合員のため
組合は一肌脱いで、対応していくことにしました。

ものすごい昔昔のことですが、
肉そのものに補助金が付く事業がありまして。
当然行政側は、
補助金分下げた安い価格で店頭で販売することを求めます。
税金を使うのですから、当然です。
そこで、「指標価格」というのを毎週定めない、ということになった。
その指標価格をどうやって決めるかという話を聞いて、ぶっとんだ。

その週に組合員が仕入れた価格を集計して、
平均価格を出し、
その平均価格を基準に、
補助金分安くして
各部位の店頭販売価格を決めるのだといいます。
組合員の仕入れた価格をどうやって集めろというのかと聞くと、
各店から電話で報告させればいい、と言います。

当時組合員は4千名ほどいて、
肉代金に補助金が付くのだから、参加率は高いと思われ、
2千軒が参加するとして、
1店からの報告電話に3分取られるとして、計6000分。
つまり、100時間かかる。
1日8時間、ひっきりなしに電話で対応して12日間。
仮に3台の電話で実施して4日間。

そうやって決まった指標価格を店に伝達するのをどうするか。
電話でやれば3台で4日間。
もう販売は終わっています。
支部を通じて、という方法をとっても、
末端まで行き渡る頃には、
やはり販売は終わっているでしょう。
それを毎週繰り返せという荒唐無稽な話です。

もちろん当時はパソコンも現在のように普及してはいませんし、
FAX網さえまだできていませんでした。

まさに「机上のプラン」で、そう指摘すると、
相手のお役人は
「じゃあ、どうしたらいいんですか」
と開き直った。
「自分が作ったプランなんだ、自分で考えろ」
と言ってやりたかったですが、
結局ウルトラC。
最初から仕入れ価格を決めて、
「この価格で仕入れたものを、この価格で売れ」
ということになった。
つまり、品質に関係なく、購入価格を先に指定。
無茶な話です。

その上、一定期間に一定の部位を2000軒が集中して買うのですから、
価格が上がるのは当たり前。
補助金をつけても実際は安く販売できず、
特定の部位が高くなっただけでした。

工業製品じゃあるまいし、
生鮮品、相場ものを
まとめて買って安くしようなどという発想が間違っているわけで、
そういう、「机上の空論」を聞きつつ、
どうやって現実化するかの現場の苦労
は御存知ないでしょう。

困るのは、
机上の空論を言うご仁が
「これは食肉業界のためになるのだから、
何で喜んでやらないんだ」
と思っている点です。

そこで、いつものマリー・アントワネットに登場してもらいましょう。
「お妃、民衆はパンが無くて困っているのです」
と廷臣が言うと、マリーは、こう答えた。
「バカねえ、パンが無ければ、ケーキを食べればいいじゃないの

最近物分かりの良くなった事務局長は、
それでも、相手が一生懸命ケーキを作って下さるというなら、
ケーキを食べ易く、かつ栄養価の高いものにして提供しようと思います。
今度のものも
「希望店舗」ではなく、
結果的には「割り当て」の「強制」になりますが、
組合員には、
お客様に渡す手提げ袋の中にパンフレットやレシピを入れる手間をお願いすることになります。
またうちの組合員は律儀に真面目にやってくれるんです。

そういうことで、
久しぶりに国の補助金事業に関わって、
昔のことを思い出してしまいました。





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