気になる発言  

今日もゆっくり休みが取れました。
エアロビクスにも数カ月ぶりに行けたし。
ちょっと気持ちにゆとりができました。

明日は『東京食肉新報』の「座談会」
新三役の皆さんに集まっていただいて、
抱負を語っていただくのですが、
ミニ支部長会の後ですから、
そこで出た意見への対応にも触れることになります。

事務局長としては、
ミニ支部長会の中で見過ごせない発言があったので、
それについても皆さんの意見を聞いてみたいと思っています。

一つは、
「肉の配送は各店にしてくれないか。
支部会で集金するのも大変だから、
代金の送金も各店ごとにしてもらいたい」

という発言。
正直言って、この発言にはびっくり仰天
組合がしている中心事業、
「食肉共同購入供給事業」の根本思想に関わることだからです。

共同購入というのは、
まとめて買って、まとめて配送するからこそ成り立つもので、
支部の1箇所 ( 広い支部では数箇所 ) にまとめて配送するから配送料も安くなります。
支部では連絡して取りに来てもらう。
そして代金もまとめて支払ってもらう。
支部によっては手数料を上乗せするところもあるし、
重量に従った分荷配送費、
一定期間に入金した際の「支部販売強費」を本部から差し上げ、
それが支部運営の資金にもなっているわけです。

それを「大変だから」という理由で
個々の店への配送、
個々の店からの集金なら、
単なる通信販売になり、
支部が何のためにあるか分からなくなります。

前に「ポスターが何回も来て大変なので、
1年分まとめて配送してくれないか」

という発言があり、
保管して
時期になって忘れず配る方がかえって大変、
ということになりました。
その発言は、支部長になりたての人の発言でしたが、
今度の発言者は、支部長歴10年のベテランの発言。

共同購入において支部が機能しなくなったのか、
支部長さんの中のボランティア精神が希薄になったのか、
それほど支部長さんに余裕がなくなったのか、
一度見定めて、
今後の共同購入事業について考える必要がありそうです。

もう一つの発言は、
「本部だけが太って、支部がやせ細っては何にもならない」
という発言。
文字だけ追えば、それはその通りなのですが、
それが、
「やめていく方に対して、1万円の出資金の返還だけでいいのか」
という文脈の中で語られました。
その根底には、
「本部には沢山お金があるのだから、
やめていく組合員にもっと出せないのか」

更にその根底には、
「本部に沢山お金があるのだから、
分配したらどうか」

という「分け前」意識があります。

しかし、これは定款上からも法律的にもできない相談で、
このような協同組合では、
配当金さえ10パーセント上限という
のが法律の定めです。

法律には、
もう一つの利益配分方式として、「利用分量配当」というのがありますが、
共同購入の利益は、
人件費を入れればトントンですから、
ものの数にもなりません。
脱退した方への返還は、出資金を限度とする、と定款で定められ、
これについては、全員の同意のハンコをいだいています。

なぜこうなっているかというと、
協同組合というのは、法律の保護を受けており、
税金も普通の会社より軽減されています。
その主旨は中小企業の育成
したがって、「山分け」を禁止しており、
どんなに利益が出ても、
配当の限度が10パーセントまで、というのはそういう主旨の反映です。

もし事業で儲けて、沢山配当が欲しいなら、
株式会社を作ればいいわけですから、
組合を形成している以上
それを制限した法律には従わなければなりません
法律に決まっていることを変えようというのは、
議論するだけ時間の無駄です。

BSEの時、組合は10万円の「見舞金」を出しました。
「配当金」でなくて、「見舞金」ならいいのか、
という意見がありますが、
あれは全くの緊急事態で、
それが「配当」に認定されないように、
東京都と話し合い、
顧問の国会議員を通じて税務署にも話をし、
行政諸方面の了解を得て実施したものです。
当時の業界の大変な窮状の中、
社会的にも「過配当」とは思われない状況が整ったからこそできたことです。

あの時は、沢山の組合員に感謝された一方、
全く組合活動に参加していない人が
10万円を真っ先に受け取りに来て、
支部の役員は大変複雑な思いをしたと聞いています。
組合員に一律でお金を分けるというのは、
このように「貢献度」という複雑な問題を派生させます。
お金を出して、組合員同士が内心で対立するようなことは
二度としたくないと思いました。

話は元に戻りますが、
「本部が太って、支部がやせ細る」という
本部と支部を対立させる概念は一体どこから出て来るのでしょうか。
本部も支部も組合員もまとまって、一つの「組合」ではないのですか。

もし本部が支部に対して、加重な上納金を課しているというのなら、
分かります。
しかし、本部は組合員からは月1100円をいただいているだけです。
うち、400円は共助事業(旧共助会)の負担金であり、200円は機関紙購読料。
つまり、組合が運営費用としていただいているのは、
月500円の「賦課金」のみ。
支部に対する上納金などありません。

支部は組合員から支部費をいただいて運営しているのですから、
適正に運営すれば何ら問題はないはずです。
本部が「太る」ことと、支部が「やせる」ことには、何の関係もありません。

本部が「太った」といいますが、別に支部から搾取したわけではなく、
輸入牛肉の指定店に配分する牛肉で過剰な利益を吸い上げたわけでもありません。
輸入牛肉の枠があった時代に
「民貿分」という組合に割り当てられた枠を
独自に活用して利益を上げたのです。

その利益を大切に囲い込んで、
一部の人が私物化し、
決して周囲に恩恵を与えないなら、
確かに本部が悪い。

しかし、そうではなく、
知恵を使った資産の運用で生み出た利息で
沢山の組合内助成事業を起こし、
それで組合員に恩恵を与えている
のですから、
褒められこそすれ、
非難されることではありません。

つまり、10パーセントの配当制限、
脱退者への返還は出資金限度の制限の中で、
資産を減らさずに利息を使って、
組合員でいる時に、恩恵を受けてもらおう、
しかも、ただ受けるのではなく、
事業に参加してもらうことで、
恩恵を受けてもらおう
という
のが本部の基本方針なのです。

事務局長は、これを、
本当に賢い選択を組合の役員さんたちはした、と思っています。

組合内助成事業の総額は、今年7000万円。
単純計算で一人5万円強の恩恵を受けることができます。
既に4年目ですし、これを10年続けていただけば、
50万円。
やめていく人に数万円を差し上げて
組合全体の資産を減らすよりよほど賢い方法だと思います。

こうした組合の基本姿勢が理解しないから、
「本部ばかり太って」などという発言が出るのですが、
本部と言わず、「組合」と呼べば、
それはあなたの組合ではありませんか?
と言いたいところです。

しかし、こうした発言が出る背景には、
支部が財政的に難しい状況にある、
ということがあるのでしょう。

そういう現状を見て、
今後、組合はブロックや支部に対して補助を強化する方向を
三役は検討しています。
そうであれば、
益々、本部がすべきこと、ブロックがすべきこと、
支部がすべきこと、個店が自らすべきこと

を明白に分けていかなけれはなりません。

やめていく方にどうしても差し上げたいという温かい気持があるなら、
そうした資金を積み立てて、
支部として差し上げればいいのではないでしょうか。
その方が、
貢献度が支部レベルで公平に勘案され、
意義あるものになるのではないでしょうか。







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