力道山  

組合に配達される新聞の集金人の方が
新橋の映画館の招待券を置いて行き、
誰も行かないので、結局、事務局長が行くことになります。
人からもらったチケットは律儀に行かないとすまない性格だもので。

行ったことありますか?
新橋文化
新橋駅の烏森口を出て、浜松町方面へ線路を左に見ながら行くと左側。
そう、線路の下にある劇場です。
座席数100弱。
特徴は3つ。
電車が通るたびに、ゴーッと劇場全体がゆれるので、
戦争ものや地震ものに効果があります。
もう一つは、観客がほぼ全員おじさん。
しかも一人連れ。
その人たちが一つおきに座るので、
座席が一つおきに空席。
だから遅く行った混んでる映画だと、
おじさんにはさまれて座ることになります。
従って、この劇場で女性の姿はめったに見ることはありません。
安いせいか、結構客が入っており、
舞浜の豪華劇場より人が多いことがあります。

更に特色はラインアップ
映画に詳しいはずの事務局長でも聞いたことがないような作品が並びます。

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「セッソ・マッソ」だの「コルシカン・ファイル」なんて、
このチラシを見るまで、
そんな題名の映画があることさえ知りませんでした。
そういう、どこから探して来るのだろうという、
「多分、まだ千人くらいしか観ていないと思われる」
マイナーな作品の中に、
大ヒットのメジャー作品が妙にまぎれこみます。
一体誰が作品を組んでいるのか。
お顔を見てみたい。
そういうペアだから、2本立ての1本は事務局長が既に観ていて、
もう1本を観てないな、というケースが多く、
しかも、観てない方の開始時間がたいてい5時前後で、
退社後では間に合わない時間。

それでも観たい映画だと、
土日にわざわざでかけることになります。

そういうわけで、
本日、「力道山」を観ました。

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この映画、韓国の2004年作品だが、
日本では今年の春公開。
あまりメジャーではない劇場で公開された。
拾い物、というのはこういう映画をいう。

なつかしの力道山の生涯を描く作品。
前半は朝鮮人ゆえのいじめに苦しむ相撲時代の力道山。
差別ゆえに関脇までしか昇進できず、相撲協会にたてついて廃業、
プロレスと出会って、渡米して名を上げて帰国、
プロレスブームを作り出すまでの成功物語。

後半はその光と影。
勝つことしか考えない求道者ゆえ、周囲は次々と離れていく。
最後には最大の後援者にも縁を切られ、
失意の中、つまらないチンピラとケンカをして腹を刺され、死に至る。

その半生が、大変うまく描かれる。
事務局長、最近、座れば眠る、という状態が続いていた
(こういう体調なのに、何で映画を観に行くのかね。不思議)
が、眠くならなかった。
それは画面に力があふれているからだ。
監督・脚本のソン・ヘソン、撮影監督のキム・ヒョングなどの力だけでなく、
力道山役のソル・ギョングの役者魂に脱帽。
日本語のセリフをマスターし、
体重を増やし、本物のレスラーとの格闘をスタンドイン無しでこなす。
このプロレスシーンの臨場感はなかなか。
そして、後見人の藤竜也と奥さん役の中谷美紀がいい。
話はこの奥さんとの心の交流と
次第に力道山自身がビッグになっていって、
後援者の作った枠におさまりきれなくなっていく確執が軸になっている。
それが悲劇を呼んでいくわけだが、
どこまでが本当でどこから嘘か不明の虚実ないまぜの脚本が見事。
それだけに後半、
破綻していく力道山の背景にある朝鮮人問題などが通り一遍になってしまったのが惜しまれる。
このあたりの力道山の心の問題をきっちり描いたら、
この作品、ぐっと深みのあるものになっただろうに。
また、参謀役の萩原聖人が力足らずだったのも
もう一味出ない理由。
こういう役に人を得ると、作品が引き締まるだけに残念。
(「ミリオンダラー・ベイビー」のモーガン・フリーマンを見よ)
そういう意味で、名作になる要素があるのに、
今一歩で失速。惜しい。
5段階評価で3.5。

映画の後、事務所に出かけ、
プロジェクターを持って、小岩へ。
今日は夕方から江東プロックのミニ支部長会。

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今回もいろいろな有益な問題提起がありました。
生ビールを飲んだら、どっと疲れが出ました。




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