玉ねぎと『きのうの神さま』  

今、玉ねぎが高くて
総菜を作る組合員は大変困っています。

そんな時に、
組合内助成事業の一つである
調理資材共同購入の玉ねぎの時期が巡ってきてしまいました。

見積りを見て、びっくり。
昨年並の価格で供給したら、
差額分の組合負担は大変なものになります。
3月まで待っても安くなる見込みはないそうで、
しかも、その時期になると、数 (千箱) が揃わない。

今の玉ねぎ価格の高騰は、組合員はみんな知っているので、
理解していただけるという前提のもとに、
あきらめて、次年度その1回分を増やす、
というのが第1案。
もう一つは、
高い時にこそ、組合が補助を付けて安く供給すれば、
組合員に喜ばれる、というのが、第2案。

事業部長に相談した結果、
第2案でいくことにしました。
さいわい、手提げ袋が安く買えるようになったので、
その分を回す、という判断。

明日文書を出しますが、
きっと喜んでいただける価格であるはず。
こういう決定が出来るのは嬉しいですね。

[書籍紹介]

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1つ前の直木賞候補作。
筆者は映画監督
「ゆれる」は数年前の事務局長の邦画ベスト・ワン。
今年の「ディア・ドクター」は、キネマ旬報の邦画ベスト・ワン。

一つのことに秀でている人は
他でも優秀で、
この人、小説でも才能を持っている。

5つの短編が収録されているのだが、
これがみんな色合いが違う。
多彩な引き出しを持っている人のようだ。

女子中学生の日常を、周囲の美少女やバスの運転手との関わりを通じて描く
不思議な味わいの「1983年のほたる」。

代診の医師として島を訪れた若い医師が
過疎の島の医療の現実に触れる「ありの行列」。

完璧な医師の夫との
息の詰まるような生活を
隣家の飼い犬のトーマスになぞらえる「ノミの愛情」。

医師であった父と
二人の息子の
葛藤の心理を描く「ディア・ドクター」。

長年過疎の村で医療をしてきた男が
後任の医師に託して村を抜け出すまでを描く「満月の代弁者」。

うち、「ありの行列」と「満月の代弁者」が
映画「ディア・ドクター」につながるものがある。

どの短編もひねりがあり、
そこからかいま見える人間の心のありようが見えて、どきりとする。
1本目を除いて、
女性が書いたとは思えない渇いた筆致。

事務局長が好きなのは、
「ディア・ドクター」で、
偉大な父に恋をするように憧れながら、
それに到達できなかった兄の想いを
弟の視点で描いているのだが、
父と子という永遠の宿命が見えてきて、切ない。
ずっと交流していなかった兄が
父の脳梗塞で戻って来て、
弟と病院の前で再会するシーンがすごくいい。

「ぼくは理解した。兄は、とっくに父を卒業していたのだ。
兄は、長い長いトンネルを抜けて、蒼く、広い空の下に出ていたのだ。」

「だけどそれでも、自分だけを頼りに、たった一人で卒業した、兄の人生が、さびしくて、ぼくは。」


というあたりで、涙が出た。

1回前の直木賞候補の6作を、ようやく読了。
順番を付けると、
「鬼の足音」(道尾秀介)
「きのうの神さま」(西川美和)
「乱反射」(貫井徳郎)
「秋月記」(葉室りん)
「プリンセス・トヨトミ」(万城目学)
の順。
「鷺と雪」はオール読物に掲載された一部を読んだが、
このシリーズについては、感受性がないので、本編は読まず。






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