『あの日、欲望の大地で』  

昨日はゆっくりと身体を休ませていただきました。
おかげで、背中の痛みが消えました。

今日は、あまりに良い天気に誘われて、
海沿いに自転車で走り、
風は暑くもなく、冷たくもなく、
爽やかで、実に気持ちがいい。
あと1,2週間もたつと、
一挙に晩秋に向かってしまい、
どんどん寂しくなりますが、
そのわずか前の、
生きていることが嬉しくなるような天候でした。

で、今日は映画2本をはしご。
ここのところ映画評が少なかったのは、
映画を観に行く気力さえ出なかったことと、
観ても、ことごとく外れで、
取り扱う価値がなかったからです。

今日は皆さんに紹介できる作品に出会いました。

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アモーレス・ペロス(1999)
21グラム(2003)
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(2005)
バベル(2006)
と秀逸な脚本を書いてきた、
ギジェルモ・アリアガの監督第1作。

いきずりの情事にひたる寂しげな高級レストランの女性マネージャー、
農薬散布の飛行機パイロットの父親の墜落現場に居合わせてしまった少女、
不倫の罠に抵抗できずに男との逢瀬を繰り返す人妻、
母の不倫の相手の息子と関係を結んでしまう、その娘、
4つの話が並行して描かれ、
時間と空間がねじれていく
まさにこの監督の作風

観客は、この別々の話が
一体どう関係するのか、
と戸惑いながら、
それがある一瞬の一つのセリフでつながる爽快さ。

描かれるものは人間の業と宿命
(この人の作品は一貫している)だから、
重く、深く、切なく、恐ろしい。
しかし、浄化も用意されている。

フェイドアウトして映画が終わった途端に
涙があふれる経験は久しぶりだ。

シャーリーズ・セロン
キム・ベイジンガーという
オスカー女優が体当たりの演技を見せる。

こういう映画は題材的には
やり尽くされているので、
いかに脚本にひねりがあり、
演技が優れ、
演出がうまいかが全て。
その点で全部合格だ。

何で先のアカデミー賞、かすりもしなかったのか、
と不思議に思ったが、
製作年度は2008年だが、
アメリカでの公開はつい最近の9月だったらしい。
ということは、来年のアカデミー賞の対象になるのだろうか。

濃厚な人間ドラマで、
一瞬も飽きさせない。
観るべし。

5段階評価の「5」

ところで、観る予定の方は、
映画紹介など、
一切目に触れない方がいい。
予告編も同様。
とんでもないネタばらしがされてるから。

「これは何なのだろう」
「どうなるのだろう」
「ああ、そうだったのか ! 」
というのが、
物語を読んだり見たりする醍醐味のはず。
なのに、事前に予備知識を与えて、
人間関係から時間軸から何もかも先に教えてしまってどうするのか。

チラシで肝心な点が書かれているとは、
配給会社のセンスを疑う。












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2009/10/30  23:58

 

「あの日、欲望の大地で 」★★★★オススメ
シャーリーズ・セロン、キム・ベイシンガー、ジェニファー・ローレンス主演
ギジェルモ・アリアガ・ホルダン監督、107分、2009年、2009-10-10公開



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