以前、男性保育士の大先輩から、
「女性社会の中では、この人には何を言ってもいいんだという雰囲気が広がれば、集中攻撃が始まる」
というような忠告を受けました。
私も新人の頃、身を持ってその怖さを体験したことがあります。
現在、保育実習で21歳の女子学生が来ているのですが、
とてもおとなしい子です。
あまり感情を顔に出さず、口数も少なく、
質問なども積極的にしようとしない。
すると周りから、その子への評価が聞こえてくるようになりました。
「黙ってないで、もっと質問したらいいのにね」
「今日も子どもが遊んでいる側で、つっ立ってるだけだったわ」
「やる気ないなら来なければいいのに」
本人には聞こえないところで、
こんな会話が交わされています。
あながち間違いではない指摘ですが、
いささか悪く見過ぎている。
このままだと、この実習生は攻撃ターゲットにされかねないなぁ。
そう感じた私は、他の保育士が不満に感じている部分を、
その人がいる前で穏やかに伝えるようにしていきました。
そうする事で、実習生はキツく言われて萎縮することなく学べるし、
不満に感じている保育士も言いたいことが伝わったことを知れば、
ある程度は納得するかと思ったのです。
弱い立場の実習生を集中攻撃したって誰にとってもいいことなんてない。
こう書くと、私はとてもいい人のようですが、
そう、私はいかなる時も、若くて可愛い子の味方をしたいだけなのです。

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