私の保育室で、
アゲハチョウとスズメガの幼虫を飼育しています。
子どもがいつでも見たり触れたりできるよう、
飼育ケースのフタをつけずに飼育しているのですが、
これが女性保育士に大不評。
「ちょっとアキラ先生、閉めて下さいよ。逃げたらどうするんですか!」
まあ、逃げたとしても保育室のどこかでサナギを作る程度だろうから、
適当に返事して、フタは閉めないでおきました。
子どもたちは私の熱心な働きかけのもと、
幼虫の可愛さを理解し、ほとんどの子どもが触れるようになりました。
そんなある日・・・
一人の男の子が飼育ケースから大き目のスズメガの幼虫を手に持ち、
「ホラせんせい、こんなにおおきくなったよ!」
と言って女性保育士のところへ駆けていきました。
「キャッ、ちょっと!」
「どうしたの?ホラホラ!」
嫌がって逃げる保育士を純粋な目で追いかける男児。
腹を抱えて笑う私。
・・・その日の昼、クラス内で話し合いが開かれ、
私は飼育ケースのフタを閉めることに合意しました。
いや、合意させられました。

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