「おつきさまが、ついてくるねん」
と、夕方の庭で3歳児の男の子に言われました。
何のことかと思ったら、空にうっすらと見える月が、
歩くたびについてくるように見えることに気づいたようでした。
月を見ながら歩いたり、止まったりする姿。
なかなか可愛い。
しかしその男の子、なかなかのやんちゃ坊主で、
その後に遊びの約束が守れずに私に叱られてしまいました。
その時私が、
「ほら見てみ、お月様が○○くんのことを見てるよ!」
と言ったら、その男の子は慌てたように、
木の後ろに隠れて、そうっと月の方を伺っていました。
なかなか可愛い。
片付けて部屋に入る時間になりました。
その子どもが、「せんせい、ぼくは、こんだけかたずけるわ」
と言って、両手にたくさんの玩具を持っていました。
「お、たくさん片付けてくれるんやね。きっとお月様も偉いなぁって思って見てるわ」
と褒めました。すると、
「もっと片づけする!」
と言って友だちが使っていた玩具まで片付け始めました。
そしてひとつ片付けるごとにチラッ、チラッと月を見てアピールしていました。
やっぱり可愛いです。
大人からしたら何でもないことなのに、
子どもたちにとっては心動くような出来事なんですね。
少し、忘れかけていた気持ちを思い出したような気がしました。

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