大相撲初場所千秋楽。
5年半ぶりの横綱相星決戦となった結びの一番。最近は14日目あたりで決着のつく場所が多く、久々緊張感のある結びの一番となった。
内容は白鵬&朝青龍ともに互いの力を出し合う組み相撲。両者引きつけ合いの熱戦が展開となる。幾度か白鵬の体が浮く場面があり、朝青龍強しの印象を受けたが、最後は白鵬の強烈な寄りからの上手投げが豪快に決まり、白鵬の3場所連続優勝となった。2場所続けて休んでいる相手には絶対に負けたくない、負けられないという「誇り」をうかがい知ることができた。
敗れたとはいえ朝青龍としても2敗の準優勝は土俵の上での「禊」は済んだのではないか。来場所は今回の敗戦を糧に、格下力士には全く付け入るすきを与えない横綱が戻ってくるのではないだろうか・・・。
さてその他だが、大関勢では琴光喜が関脇安美錦を下して何とか勝ち越し、安美錦は10敗目となり三役陥落濃厚。魁皇×琴欧洲の直接対決は琴欧洲の万全の寄りが決まって、琴欧洲に軍配。魁皇は7敗目、琴欧洲は9勝目。常々不甲斐なさを言われている大関勢だが、来場所は1人でも優勝戦線に絡んでほしいものだ。
関脇のもう1人安馬はモンゴルの後輩鶴竜を下して9勝目、白鵬が優勝したことで、彼を10日目に倒したことの評価で殊勲賞獲得。鶴竜は終盤優勝争いに絡んだことで技能賞を受賞。先場所上位に挑み跳ね返され、迎えた今場所で11勝&三賞獲得と、来場所への逆襲が整った。小結では琴奨菊が2桁勝利を達成している朝赤龍を万全の寄りで下して9勝目、来場所の関脇返り咲き確実、朝赤龍は5敗目。出島は力なく玉春日に敗れて12敗目、久々の三役の場所だったが見せ場なしに終わった。
稀勢の里は殊勲賞獲得が決まり、今日の一番でも時天空に終始攻勢で攻めきって、大きな大きな2桁勝利、三役復帰が確実。今場所朝青龍を倒したことで一皮剥けて、関脇→大関への足がかりを今年中に達成してもらいたい。
豊ノ島は豪栄道を下して6勝目、横綱2人への善戦、大関3人打破しながら星が伸びなかったのが非常に悔やまれる場所。豪栄道は10敗目を喫し、上位初挑戦の場所でやはり壁にぶち当たった。
把瑠都は普天王を下し7勝と何とか星を整えたが、力の入らない相撲が目立ち、来場所の全力投球での大勝ちが期待される。豪風×市原は今場所3敗と好調だった豪風がそのまま圧倒の12勝目で敢闘賞受賞。まさに自身最高の場所となり、朝赤龍の本日黒星により、大逆転の三役昇進も僅かながら残った。市原は超スピード昇進ながら何とか勝ち越し、健闘の部類。来場所は自信を深めて、しっかりスタイル確立して上を目指してほしい。
豊真将は嘉風を下して4勝目、来場所かなり下で相撲を取ることになるが、このままズルズルと行ってほしくない力士なんで、巻き返してほしいね。豊響も玉乃島を下して6勝目を挙げて大陥落を少しでも避けた。栃煌山は黒海に敗れて7敗目、一応勝ち越したということで、もう一度大暴れするきっかけにして欲しいなあ。
若ノ鵬は春日王を下して10勝目と、入幕後2場所続けて勝ち越し。やっと反省したのか真っ向勝負を挑み始めて力を発揮した。これなら上位でも通用するかもしれない。若麒麟は土佐ノ海に敗れて11敗目。若ノ鵬と違いこちらは早くも壁にぶち当たってしまったようだ。
そしてある意味大一番といって過言ではない、唯一の7勝7敗対決となった露鵬×高見盛。一瞬背後に回り込まれかけた高見盛だったが瞬時に反応して逆襲。その後はしっかり寄り切って勝ち越し確定。
来場所は、朝青龍の逆襲&白鵬の返り討ち、千代大海のカド番、琴奨菊&稀勢の里と三役以上で昇進するであろう日本人力士のさらなる躍進などに注目っすかね。

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