今日は講座日。前回の講座終了時に、運筆を課題にする事は伝えてありました。それから線の大切さを伝える為にどんな方法がいいのか考えてきましたが、三田永澤寺さんの写佛会後、講座の皆さんにも写佛の疑似体験をしてもらう事に決めました。
写佛とえんぴつ画は下絵を描く方法は全く違いますが、写佛を知ればそのえんぴつ仏画の線へ与える良い影響は大です。上手下手は関係なく、筆の「入り」や「止め」や「抜き」の感じがつかめれば、えんぴつ仏画でも仏さんの線にやわらかい流れが活かされ、また、写佛の呼吸の整え方を知れば、鉛筆の線も筆勢の勢いを得て生き生きとしてくるに違いないと考えました。
できるできないに関わらず、「理解して描く、意識して描く」事は線の流れを整えるのに非常に大事な要素だと思っています。
講座の写佛疑似体験でも、部分運筆で練習の時間を取る事は同じです。その後、釈迦如来像を静かに描き写しました。皆さん見事に集中、さすがに仏さんのお力!
後半、えんぴつ仏画にもどっても、今度は実際の写佛でいろいろな線を描ききれていますので、この線は写佛の「ここの線の感じ」と説明もでき、私自身も強く「描けますよ」と後押しする事ができました。
何体かの仏さんを完成させた今のこの時点で、「また」と思われた方もあったかもしれません。でも、行ったり来たり、線の大切さを確認できた事はこれから良い結果に繋がる事と思います。