?《いじめや非正規雇用など、自らの経験をテーマに短歌を発表し続けた萩原慎一郎初の歌集にして遺作となった『滑走路』から着想を得たオリジナルストーリーを映画化。さまざまな立場の人々の人生が交錯していく様子を通して、若い世代が抱える苦悩や葛藤を描き出す。水川あさみ、浅香航大、寄川歌太らが出演。監督は『キュクロプス』の大庭功睦。》
これは、歌集「滑走路」から着想を得たオリジナルストーリーで、厚生労働省で働く若手官僚の青年、社会不安に悩む切り絵作家の女性、いじめの標的になって苦しむ男子中学生の3人のエピソードが並行して描かれながら少しずつ接近してクロスするという展開がスリリングで、特に寄川歌太くんと木下渓ちゃんが演じた中学生パートの瑞々しさに胸がときめいた、というか、いじめの罪深さについても改めて考えさせられた。
俳句の方はテレビのバラエティでもおなじみになってきているけど、短歌の方はまだ未知なところが多いので、パンフに何句か取り上げられていたもの興味深く読んだけど、“きみのため用意されたる滑走路きみは翼を手にすればいい”という句を目にしてこの映画のテーマが浮かび上がった気がして、歌集の『滑走路』も読んでみたくなった。
あらすじ
厚生労働省で働く官僚の鷹野は、忙しい日々の中、仕事への理想を失っていた。そんなある日のこと、NPO団体が自死した非正規雇用者たちのリストを当局に持ち込み追及する。リストの中には自分と同じ25歳の青年の名もあり、鷹野は彼の死の理由を調べ始める。
119分
PG12
監督
大庭功睦
キャスト
水川あさみ
浅香航大
寄川歌太
木下渓
池田優斗
吉村界人
染谷将太
水橋研二
坂井真紀
角川シネマ有楽町18:00〜観客10人程/237席


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