“かけがえのない出会いとスコッチウイスキーがもたらす人生の大逆転…イギリスの名匠ケン・ローチが、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したドラマで、スコットランドを舞台に、恋人や家族からも見放されていた青年が、信じられる仲間を得たことで前向きになっていく姿を、笑いや涙を交えて描く”
よく考えると主人公たちのやったことは立派な犯罪なんだけど、風刺的な意味合いも込められていると思えば、“需要と供給”の問題ということで、落ち着くところに落ち着いてよかったのかも?
主人公の才能がひょんなことから開花していく様子にそっと後押ししたくなってしまった!
若くして父親になる、主役のロビー役を演じたポール・プラニガンは役柄と同様にグラスゴー育ちで幼い息子がいるのだとかで日本でも公開予定の「Under the Skin」で、人間を食べるエイリアンに扮したスカーレット・ヨハンソン誘惑される役を演じているとのことで要チェック。
タイトルの「天使の分け前(The Angels' Share)」とは“ウイスキーなどが樽の中で熟成されている間に、年に2%ほど蒸発して失われる分のこと”なんだそうで、お宝スコッチウイスキーの樽開けや試飲、オークションなど、みどころもたくさん、お酒好きならヨダレものかも。
銀座シネパトスに続いてこの劇場も閉館になると思うと寂しいけど、クロージングが大好きなケン・ローチ監督作品で記念になりそう。
《ケンカの絶えない人生を送るロビーは、恋人レオニーや生まれてくる赤ちゃんのために人生を立て直そうとするが、なかなかまともな職に就けず、またもトラブルを起こしてしまう。服役の代わりに社会奉仕活動を命じられ、そこで3人の仲間と出会ったロビーは、奉仕活動指導者でウイスキー愛好家のハリーからスコッチウイスキーの奥深さを教わり、テイスティングの才能が開花。仲間とともに1樽100万ポンド以上する高級ウイスキーに人生の大逆転をかける》
脚本はローチ作品おなじみのポール・ラバーティ。
◆CAST
ポール・ブラニガン、ジョン・ヘンショウ、ゲイリー・メイトランド、ウィリアム・ルアン、ジャスミン・リギンズ
原題:The Angels' Share
101分
銀座テアトルシネマ 18:40〜観客7割程/150席


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